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イイね!
2011年10月19日

良いクルマと欲しいクルマ

良いクルマと欲しいクルマ ここに来て、ニューモデルラッシュが続いている。3.11の大震災がなかったら‥‥言っても始まらないタラレバですが、もう少し空元気で突っ走れたような気がする。いや、そうでもないか。津波や原発災害に直面して、それがない状況を想像することの方が難しくなっている。年明けのデトロイトNAIASで心新たにし、3月のジュネーブから戻った一週間後にあの事態が訪れるなんて。その後、4月に上海、9月にフランクフルトIAAと巡って来たけれど、それでも世界は何事もなかったかのように回っていた。

さすがに、節電が合い言葉になっていた夏場までは国内で新たなクルマの話題で盛り上がることはなく、半年をどう過ごしてきたかもはっきりしない。その反動なのか、それともさすがにじっとしていても仕方がないということか。ギュウギュウに詰まったスケジュールに、往時の活況が戻った錯覚に陥るが、はっきりと時代が変わったと意識するきっかけとなった天災は、今まで通りのクルマ作りでいいのだろうか? その思いをより明確にした。

デミオに次ぐマツダ・SKYACTIVの第2弾アクセラは、9月末に試したフルSKYACTIVのCX-5の露払いとなるクルマ。ステップATのSKY-DRIVE採用したところが一歩前進といえるけれど、プラットフォームの新設計が前提となる切り札の4-2-1排気は未採用。91RON (リサーチ法オクタン価)では売り物の高圧縮比も12.0止まりとジャンプ感に物足りなさを残す。

新旧乗り比べてみれば、進歩は洗練熟成強化の3拍子で納得することができる。もともとデザイン的には出色と言えるものがあって、Cセグ・ハッチバックとしてはVWゴルフと比べてもそう極端に見劣りすることもない。実際フランクフルトで乗ったマツダ3は、現地で多くの同形モデルとすれ違ったし、何より存在感のあるスタイリングに誇りを持つことができた。でもな、6速AT一本で走りの評価となると箱根をビュンビュン飛ばす以外に明確なストロングポイントを見出しにくい。
上が新で下が旧

もともと80年代に一斉に花開いた感のある2ℓ以下のコンパクトカークラスのFF化は、FFのネガ潰しと普及促進のためのAT化と、それに伴う均質化を逃れる方策としてのハイパワー化がセットになって推進され、その果てに4WDを用意することで右肩上がりの方向性に整合性を持たせようとした。FF化、AT化、高出力化は、高速化を優秀性の尺度とする20世紀型の価値観に照らせば当然であり、必然でもあったわけだが、その先に理想郷などないことはもうすでに誰もが気がついている。
同じく上新、下旧

必要なのは何で、求めるべきは何か? 頭を切り換えないと、良いのに満足が得られないという、欲しいクルマにならない状態ばかりが膨らんでしまう。SKYACTIVの難しさは、右肩上がりを是とする旧来の価値観で優秀性を語る以外に手が見出せないことにある、と思う。従来比では確実に洗練度を高めているけれど、日々の生活感を変える商品としてのインパクトはない。

少し前に手にした、ナチュラルなドライビングスタイルの魅力を再認識させてくれるニュープロダクトの魅力は、良い悪いという二項対立ではなくて、面白さというシンプルな価値に賭けたところにある。性能なんか後でそれぞれの好みに合わせて仕立て上げればいい。要は、素材性の高さで勝負という心意気や覚悟の問題か。プラットフォームから一新したフルSKYACTIVのディーゼル+6MTのアクセラなんか目の前にあったら、思わず手が伸びてしまうかも‥‥ではありますが。

そういえばこれも先々週試乗したカムリ・ハイブリッド、乗ると思わず唸る出来ばえなんですが、コンサバの極みといったスタイリングにその味わい深さの欠片も見出せない。その辺の話は本編でじっくりやることにしましょう。


中秋のなんとか‥‥は、10月23日(日)AM6:00頃から昼頃まで箱根ターンパイク大観山パーキングにて、ということで。
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Posted at 2011/10/20 01:10:33

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この記事へのコメント

2011年10月20日 8:07
おはようございます。

アクセラ、だいぶよく出来ているようですね。
マイチェン前にはそれなりに乗りましたが、
十分に速いし、快適だし、動きも良いし、価格も低い。
しかし、買い替えの際には候補に挙がってきませんでした。
おっしゃるように、「新しい生活観が見えない」のです。

DYデミオを買う時、RX-8からMPVに換えるとき、
そして極めつけはロードスターを買う時のような
未知へのワクワクが圧倒的に足りないのです。

良いクルマですから、仕事用や間違いの無い道具としてなら真っ先に買います。
例えば「妻が毎日乗るから」とか、「仕事で毎日長距離走る」という条件ならとても良いクルマです。

特に素の1.5なんてデミオの高いのとそう変わらない価格であの内容。
実際に2リッターと乗り比べましたが素のよさが際立つモデルでした。

フル・スカイアクティブになって進化していくと思いますが、
是非ワクワクするクルマになって悩ませてほしいものです。
2011年10月20日 8:19
2ドアにすればかっこいいのに!!!日本はどうして4ドアばかり!!!!ダサい
2011年10月20日 9:57
先ほどドライバー誌購入致しました~これからじっくり拝見させていただきます!!
2011年10月20日 9:58
お早う御座います♪

え(0 0)
高圧縮比って事は、ガソリン側も相応でないと実力100%発揮に壁になるって事ですか?う~ん・・・

>コンサバの極みといったスタイリング

Dらーさんで聞きましたら、HSやSAI の形じゃ無く、こういうカムリのようなこれまで通りの普通な形の3BOXでHV車無い?っていうお客さん、結構多かったそうです。中高年層で。
2011年10月20日 12:12
カムリHV、横からのスタイリングはマークXですね!俄然興味が出てきました。

全幅が大(幅広)な点が気になるけど、マークX的スタイリングで、HVっていうのはちょっと良いですね。

クラウンHVは高過ぎるし・・・。
2011年10月21日 1:03
 SAIやHS250のような、ワンモーションフォルムになりたいんだか何だか中途半端なセダンより、カムリの方が好ましく思いました。かつてのカリーナEDルックと言われてしまえばそうなのですが、結構好きですねえ~。SAIは、顔つきが好きになれなかったです。結構、ハイブリッド自動車らしさが出ていないセダン車を待っていた人も、少なくないのではないでしょうか。

で、アクセラですが、私のブログにも試乗記を乗せていますのでお読みください。

http://minkara.carview.co.jp/userid/243946/blog/24095105/

慣れた道でもう一回試乗してみるつもりですが、どの雑誌とも意見が違う結果となりました。たぶん、ワインディングロードやサーキットだと楽しいのかもしれませんね。

スペシャルブログ 自動車評論家&著名人の本音

プロフィール

「撤収!! http://cvw.jp/b/286692/42651196/
何シテル?   03/24 18:25
運転免許取得は1970年4月。レースデビューは1975年10月富士スピードウェイ。ジャーナリスト(フリーライター)専業は1978年9月から。クルマ歴は45年目、...
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