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伏木悦郎のブログ一覧

2014年12月06日 イイね!

GT-R2015

GT-R2015久しぶりに箱根ターンパイクに出掛けた。ネーミングライツの関係で今はMAZDAターンパイク箱根と表記する必要があるが、何か照れくさいというか、それ言わない方がいいんじゃない?という気分が先に立っちゃうんですよ。でもライツなんで。

実はスクープものの情報があって、その確認のために日産のスポーツブランドNISMOを所管するニスモビジネスオフィスのチーフプロダクトスペシャリストの田村宏志さんにインタビューしようじゃないのということになった。まあ、専門誌driverの企画なので詳細は明かせないが、リーマンショック直前に〇〇〇〇が完成していた。

ソースを明かすことができないオフレコ情報なので、どうする? スポーツブランドを仕切るキーマンを直撃すれば何かあるのでは? 果たしてはその首尾は‥‥。どうやってまとめる? あんな話もこんな話もあったよな。多くのドメスティックメディアが、NRP以前の日産の幻影を追いかけるように国内目線の内向き指向であれこれ期待を込めたストーリーを創作したがっているが、現実の日産はかつてのプロパーが仕切れる企業形態になってはいない。

技術や生産のソリューションは世界に冠たるレベルにあるが、エンジニアリングやマニファクチャリングとマネージメントは別次元。作る能力はあっても、作るかどうかを決めるのはトップの経営判断による。C. ゴーンCEOの統治となって15年。親会社のルノーのCEOも兼ねる最高経営責任者は、古くからの日産ファンのことより世界の圧倒的多数の顧客目線を意識しながら、株主に対する責任を負うことに力を注いでいる。

経営のプロとしては当然のことだが、その意志を考えずに直接の取材対象となるエンジニアやテクニシャンに一方的な希望だけを述べるのはプロとは言えない。可能性を共有して、共創のスタンスでアプローチするセンスを持たないかぎり、不毛の地への種まきのようなものになりかねない。

考え方を変える時は随分前に訪れているんだけどな。さすがに筋金入りでNISMOをハンドリングする腕っこきは鋭くて、こちらの意図を軽々と見抜いた。それをどうまとめるか。編集担当の力量に期待するほかはないだろう。

訪ねた試乗会はNISMOが提供するラインナップとGT-Rの2015モデルとGT-R NISMO2014の乗り比べであるという。折角の機会なので、空いたスケジュールがあったら乗せて。で、基準車と称するGT-R2015モデルを手にした。

普段乗りに視点を置いたセットアップは、パーシャルで気分よく走るレベルでは断然これが正解といえる当りの洗練された乗り心地。ドライブトレインのギアノイズも格段に抑えられ、パートナーの不興を買うことなくロングツーリングが楽しめるロードカーに仕上がっている。

ただ550馬力を炸裂させてカタルシスを得ましょ、なんていう時にはちょっと覚悟がいる。切れ味鋭いV6ツインターボはバネレートが半減レベルという足を瞬時に凹ませ強烈な加速Gと同時に内蔵を引力に逆らうようにせり上げる。運転していてウッとなるくらいだから、ナビシートで油断していると堪らない。


そういう走りをする人は稀であり、問題視するマニアは別バージョンに目を向ける。それはその通りかもしれないが、何とか空力とかダンパーチューニングで解決策はありませんかね。テーマにはなるけれど現時点でソリューションはどうですかね。

半年前に乗ったGT-R NISMOに乗り換えてGT-R2015の何がどうなったか。確かめてみようと走らせてみると、動き出しから少しの低速域で固い足とタイヤからの入力にグッと腹に力が入るが、パワーと走りの関係は遥かにバランスしてる。空力的な安定と、足のバネと減衰によるトータルなまとまりは、さすがに走りの質にこだわっただけのことはある。

まあいずれも1000万円超のプレミアムスポーツであり、広く一般にこっちがいいですよねとは言い難い。GT-Rでグローバル視点での日本のマーケットシェアは30%。Zに至っては現時点で3%の市場規模しかこの国にはないという。その現実を踏まえた批評なり評論なり評価でないと、おいそれとは聞けない。そう考えるとですね、リーマンでぽしゃったあの企画でもう一遍頃合いの走りのパフォーマンスから再構築を図るのも手では?

こちらの思い通りの日産スポーツが現れるか否かは神のみぞ知る。作る力はある。問題は、ゴーン日産にとって日本市場のプライオリティが低く、成長のための投資に見合う市場とみなされていないこと。その現実を見据えた上で、どのような情報空間を構築するか。試されているのはメディアの方なのかもしれません。

GT-R2015の写真を撮り損なったので、タイトル画像はGT-R NISMO2014です。



Posted at 2014/12/07 01:33:38 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2014年12月04日 イイね!

TABOO

TABOOSalesforce.comは、世界最大のCRM(顧客関係管理)ソフトウェア提供企業。クラウドコンピューティングをベースに、ソーシャルテクノロジーを企業で活用するためのクラウドアプリケーションとプラットフォームの提供を主たる事業内容としている。

デジタルネイティブからはほど遠いアナログおじさんにとってもっとも手強い世界の話だが、東日本大震災の約2ヶ月後の2011年5月23日に、トヨタ自動車がセールスフォース・ドットコムとクルマ向けソーシャルネットワーク「トヨタフレンド」の構築に向けた戦略的提携に基本合意するという発表の機会にその存在を知った。前年にトヨタ自動車トップに就任した豊田章男社長とSalesforce.comのマーク・ベニオフの個人的繫がりを強く印象づけた電撃的な提携に、雲を掴むような話ながら何やら面白い話が進んでいるのだと直観的に理解した。

あれから3年半が経過したことになるが、その後フォロー不足で経緯は承知していなかったが、数日前に某新聞系サイトからのメールでSalesforce.com World Tour Tokyoなるイベントがあり、その締めくくりとして豊田章男社長とマーク・ベニオフCEOの特別対談の聴講する案内があった。数千人規模の聴衆を集めるというイベントのスケールもさることながら、どんなことが語られるのだろう。興味が湧いて応募することにした。

当日はいくつものセッションがあったが、基本的に疎い世界なので分かりやすい対談だけに留め置いた。5時20分からの開演ということで5時には会場入りしたがすでに結構な席の埋まり具合。座って待っていると時間となって音楽とともに映像が動き出したモニターを注視しているとYOSHIKIの文字が浮かび上がり、X-JAPANのライブの模様が映し出された。「?」でいると、本人が現れてピアノに向かって鍵盤を叩き始めた。

ポカン。2曲演奏した後でマーク・ベニオフが登場。ひとしきりあった後、豊田社長が招き入れられ、そこから予定の40分を超えるトークセッションが続いた。 当日のイベント録画は以下のサイトで視聴できるので、興味がある方はご覧ください。http://www.salesforce.com/jp/events/SWT-Tokyo-live.jsp?d=70130000000i2zG&internal=true

しかし、このリーディングカンパニーの総帥のある種のフットワークの軽さ、親近感は、あまりに分かりやすくて未だに違和感が先に立つ。彼をタブーな存在にしてはならないと決めたのは、トヨタのトップガンがアイフェル山中で不慮の最後を遂げた1月後。本社では恒例であるという『技術者の一日』なるイベントでの奔放な振る舞いを目の当たりにして、表と裏を知った。その社内に於けるスーパーパワーぶりを垣間見たことが、親しみで接してはならず、公には絶えず批評の対象として身をさらす覚悟を求められる人物だと肝に銘じさせた。

他意はない。もちろん悪意もない。ただ『売り家を唐様で書く三代目』になってしまって喜ぶ者は一人もいないと心から案じている。これを読んで気分を害する人のほうが多いのかもしれないけれど、彼をタブーにしてNOが言える者がいなくなることの恐ろしさを思えば何ということはない。

Posted at 2014/12/07 00:09:09 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2014年12月02日 イイね!

LAには東京とまるで違う風が吹いていた

LAには東京とまるで違う風が吹いていたタイトルカットは、数あるLA滞在経験で初めて宿を取ったハリウッド界隈の朝。ハリウッドblvd(ブルヴァール)沿いのモーテルからすぐのウェスタンAve(アヴェニュー)を左に折れる交差点。そのまま南下すれば、隣のトーランスの街を抜けパロスヴェルデスの根元の海岸線に達する。

今回はハリウッドのRaleigh Studiosを貸し切ってマツダが懇親会(レセプション)を催すというので、近くに手頃な宿を手配した。ダウンタウンのコンベンションセンターまでも10㎞ほど。そんなに遠くない。

しかし、朝のラッシュは他に手段が限られるクルマ社会のLA。フリーウェイ110と101を乗り継げばあっという間の距離が埋めつくされる。結局プレスデイの2日間の朝はいずれも下道を行くことにした。まあそれでも40分ほどで辿り着いたのだが。

LAX空港に降り立つのはデトロイトNAIAS取材の帰りに立ち寄った1月以来。その時から比べると、レギュラーガソリン価格は1ガロン(約3.8ℓ)あたり50セント前後値下がりし3ドル近辺に。なかには3ドルを切るスタンドもあった。

シェールガス革命による心理的な安心感と世界的な経済の低迷による石油消費の減退から原油価格がピークの140ドルから80ドルあたりまで下落したことが影響しているようだ。

基本的に生産コストが割高なシェールガス/オイルは原油価格が高止まりしてこそ採算性が確保されるということで、原油安は好ましい状況ではないと思うのだが、ガソリンの市場価格は人々が何とか落ち着きを取り戻すレベルまで下がったのは事実。依然先行きは不透明だか、LAのカリフォルニアに関していえば何となく暗雲漂う微妙な空気からリーマンショック以前の"君達なんでそんなに明るくいられるの?"的な雰囲気が肌に感じられた。

LAautoshowのコンベンションセンターもそのムードを反映してか何となく緩い。日本のトヨタvsVW/AUDI連合のFCVガチバトルに象徴される世界トップシェア&環境技術覇権競争に火花が散る一方で、マツダやメルセデスベンツ、ポルシェはグローバルを意識しながら我が道を行く。

じゃデトロイト勢はというと、これがまったくのアナザーワールド。GMがキャディラックブランドのトップに引き抜いた前インフィニティのヨハン・ダ・ネイスンにもう何年も前からそこにいるようなプレカンを仕切らせたかと思うと、フォードは50周年のマスタングをフィーチャー。クライスラー/ダッヂも300Cにチャレンジャーにバイパーとハイパフォーマンススペシャルティカーで揃い踏み。





リーマン以降、グリーンカーオブザイヤーに代表される環境重視のモーターショーをアピールしていた印象は少なくともデトロイト勢からは薄れ、やっぱ俺たちのお客さんの本音はこっちだもんね!的な現金な姿に戻りつつあると思わせた。

いったい世界はどっちに転がって行くんだろう。まだまだお楽しみはこれからだということを肌で感じた今回のLAautoshow。取材はまあバッチリしてきたのでdriver次号をお楽しみに。それはそうと、やっぱり取材の合間に魅入っちゃったりするんですね、ポルシェ。

今回は911カレラのGTSをワールドプレミア。GTSモデルはLAで‥‥というスタイルが定着しつつありますが、僕の興味はタルガ。今年のデトロイトNAIASでワールドプレミアして以来、ちょっとはまっているんですが、デトロイトではブラックメタとアクアブルー、バリではダークブルーに薄灰内装もいいなあ、見るだけの先を妄想しているわけですが、今回はアゲートグレーに薄灰。ここは赤レザーぢゃない?と突っ込みを入れましたが、これはこれで悪くない。



クルマはスタイリングやカラーリングが何より大事とある対談で言ったら、「何女みたいなことを、走りでしょうクルマはやはり。技術と性能がクルマ好きの基本。男はこうでなくゃ」化石みたいな放言をする御仁がいたが、違和感あったなあ。

意見は色々でいいのは当然で、言わんとするところも分かるけれど、堅い製品論だけでクルマをがんじがらめにしないよう気をつけないと。こういうのと「もっといいクルマを作ろうよ」みたいな責任の所在をウヤムヤにする大和言葉が結びつくとろくなことはない。環境性能も安全性能もクルマの商品性を高める手段であって目的じゃあない。そんなことより色気のあるかっこいいクルマを良しとしたいもんです。

Posted at 2014/12/03 10:56:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2014年12月01日 イイね!

復帰します

復帰します時代がゴロンゴロン動いていて、今まで通りじゃままならない。変わらなくちゃ、変えなくちゃと空回りしていたら、変わりたくない逃げ切りたい人々に足をすくわれちゃった。本当に善人を装った鉄面皮が徒党を組むとこんなことをするんだ。お人好しもほどが過ぎたと我ながら笑う他はないが、まあ勝負は下駄を履くまで分かりません。

もう日本中取り繕っていたボロが次から次へと薄皮を剥ぐように露になって、何を信じればいいのか分からなくなってきている。根っこから見つめ直すと、あらまそんなことになってたんだ。この歳になって驚くことばかり。結局自分の中にある正義を信じて、世の常識はとりあえず疑ってかかるぐらいが丁度いい。

まあ愚痴は本家blog 『DRIVING JOURNAL』 http://driving-journal.blogspot.jp/ でやりましょう。徒党を組んでムラビトになりたがる厚顔無恥を徒に刺激してもつまらない。

もう先々週になってしまいますがLAautoshowに行ってきました。去年は、国際感覚に"優れた"日本自動車工業会"の見事な自意識で毎年開催のLAショーとバッティングさせて平然と前回を上回る観客動員を!!なんて、ね。LAもタイトルにinternationalが付かないtier2クラスですが、同じく長い歴史のなかで一度も国際の冠が付いたことがない東京に比べたら遥かにインターナショナルな雰囲気に満ちている。

日本メーカーも軽自動車とミニバンで現実にキリキリ舞いということもなく、真っ当にフェアな米国市場を向いて米欧亜のライバルと鎬を削る真剣勝負を演じている。ACURAやSCIONなど日本には展開されないモデルも多く、日本に居てメーカー国内広報からの情報だけでは日本メーカーを知ることはできない、という現実がある。

自動車産業は押し並べてグローバル化しているのに、すでに国境が意味をなくした情報空間で生きるメディアが日本語の壁に守られてのうのうとしている。

基本的にバイリンガルではなく、英語で取材するスキルを持たない僕などは、日本語の翻訳文化では絶対に辿り着けないあれとこれとそれに常に直面し、毎回悶絶しながら所詮蟻の目と己を慰めている。メーカーはクルマという『モノ』で勝負できるが、メディアは相互に理解できる言葉を持たないと仕事にならない。

翻訳や通訳を介していたら、自分の知りたいことに迫れない。そもそも質問する能力がない人が英語を身につけても意味はないのだが、果たして我が同業で余人を介さずに取材対象に丁々発止で食い込める人材はどれだけいるか。まあ、できない僕が言うのも何だが。

今回はマツダが存在感を示してね。CX-3のワールドプレミアに、CX-5とマツダ6(アテンザ)で明らかにされた3年アップグレードシステムの公表、NDロードスターの北米モーターショーデビューと盛りだくさん。

トヨタもFCV『ミライ』を東京での正式発表の翌日のタイミングとなるプレスデイ初日にバッチリと展示。目下のグローバル市場におけるライバルVWもそれに合わせてゴルフ・ヴァリアントのFCV・HYMOTIONを俄か仕立てでぶつけてきたり。

デトロイトスリーの環境よりお客の喜ぶハイパフォーマンスという、シェール革命でガソリン価格が落ち着いた状況を受けた現金なプレゼンテーションに世界は本当に一色じゃないモザイクだなと納得。

4月の北京でインフィニティQ50Eau Rougeに対する僕の質問に笑顔で応えていたヨハン・ダ・ネイスンが、オールージュと真っ向バッティングするキャディラックのATS-Vを、もう何年も前からここのCEOやってます……的なノリで堂々とプレゼンを仕切っている。

メルセデスのマイバッハをSクラスに編入する荒技やらポルシェ911のGTSはやっぱLA だよね、なんていうのもあって、なんか賑々しい。

NDロードスターの新たな真相に迫る取材の結果はdriverをお楽しみに!というアザトイ手口で済まん。白ではなくてセラミック系の灰色というこの色はいいね。赤がちょっと食傷ぎみという人だけでなく、地味派手好みの大人は要チェックだね。

とまあ、ごちゃごちゃですが、こういうStarting overもあり、ということで。最後11月20日売りのdriverで見開きドンッで使われた写真をご覧ください。撮影は小見哲彦カメラマン。ナルちゃんですいません。僕のお気に入りのワンショットです。


Posted at 2014/12/02 02:57:26 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
スペシャルブログ 自動車評論家&著名人の本音

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運転免許取得は1970年4月。レースデビューは1975年10月富士スピードウェイ。ジャーナリスト(フリーライター)専業は1978年9月から。クルマ歴は45年目、...
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