
時代がゴロンゴロン動いていて、今まで通りじゃままならない。変わらなくちゃ、変えなくちゃと空回りしていたら、変わりたくない逃げ切りたい人々に足をすくわれちゃった。本当に善人を装った鉄面皮が徒党を組むとこんなことをするんだ。お人好しもほどが過ぎたと我ながら笑う他はないが、まあ勝負は下駄を履くまで分かりません。
もう日本中取り繕っていたボロが次から次へと薄皮を剥ぐように露になって、何を信じればいいのか分からなくなってきている。根っこから見つめ直すと、あらまそんなことになってたんだ。この歳になって驚くことばかり。結局自分の中にある正義を信じて、世の常識はとりあえず疑ってかかるぐらいが丁度いい。
まあ愚痴は本家blog 『DRIVING JOURNAL』 http://driving-journal.blogspot.jp/ でやりましょう。徒党を組んでムラビトになりたがる厚顔無恥を徒に刺激してもつまらない。
もう先々週になってしまいますがLAautoshowに行ってきました。去年は、国際感覚に"優れた"日本自動車工業会"の見事な自意識で毎年開催のLAショーとバッティングさせて平然と前回を上回る観客動員を!!なんて、ね。LAもタイトルにinternationalが付かないtier2クラスですが、同じく長い歴史のなかで一度も国際の冠が付いたことがない東京に比べたら遥かにインターナショナルな雰囲気に満ちている。

日本メーカーも軽自動車とミニバンで現実にキリキリ舞いということもなく、真っ当にフェアな米国市場を向いて米欧亜のライバルと鎬を削る真剣勝負を演じている。ACURAやSCIONなど日本には展開されないモデルも多く、日本に居てメーカー国内広報からの情報だけでは日本メーカーを知ることはできない、という現実がある。
自動車産業は押し並べてグローバル化しているのに、すでに国境が意味をなくした情報空間で生きるメディアが日本語の壁に守られてのうのうとしている。
基本的にバイリンガルではなく、英語で取材するスキルを持たない僕などは、日本語の翻訳文化では絶対に辿り着けないあれとこれとそれに常に直面し、毎回悶絶しながら所詮蟻の目と己を慰めている。メーカーはクルマという『モノ』で勝負できるが、メディアは相互に理解できる言葉を持たないと仕事にならない。
翻訳や通訳を介していたら、自分の知りたいことに迫れない。そもそも質問する能力がない人が英語を身につけても意味はないのだが、果たして我が同業で余人を介さずに取材対象に丁々発止で食い込める人材はどれだけいるか。まあ、できない僕が言うのも何だが。

今回はマツダが存在感を示してね。CX-3のワールドプレミアに、CX-5とマツダ6(アテンザ)で明らかにされた3年アップグレードシステムの公表、NDロードスターの北米モーターショーデビューと盛りだくさん。
トヨタもFCV『ミライ』を東京での正式発表の翌日のタイミングとなるプレスデイ初日にバッチリと展示。目下のグローバル市場におけるライバルVWもそれに合わせてゴルフ・ヴァリアントのFCV・HYMOTIONを俄か仕立てでぶつけてきたり。
デトロイトスリーの環境よりお客の喜ぶハイパフォーマンスという、シェール革命でガソリン価格が落ち着いた状況を受けた現金なプレゼンテーションに世界は本当に一色じゃないモザイクだなと納得。

4月の北京でインフィニティQ50Eau Rougeに対する僕の質問に笑顔で応えていたヨハン・ダ・ネイスンが、オールージュと真っ向バッティングするキャディラックのATS-Vを、もう何年も前からここのCEOやってます……的なノリで堂々とプレゼンを仕切っている。
メルセデスのマイバッハをSクラスに編入する荒技やらポルシェ911のGTSはやっぱLA だよね、なんていうのもあって、なんか賑々しい。

NDロードスターの新たな真相に迫る取材の結果はdriverをお楽しみに!というアザトイ手口で済まん。白ではなくてセラミック系の灰色というこの色はいいね。赤がちょっと食傷ぎみという人だけでなく、地味派手好みの大人は要チェックだね。
とまあ、ごちゃごちゃですが、こういうStarting overもあり、ということで。最後11月20日売りのdriverで見開きドンッで使われた写真をご覧ください。撮影は小見哲彦カメラマン。ナルちゃんですいません。僕のお気に入りのワンショットです。

Posted at 2014/12/02 02:57:26 | |
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