第6回 那須連山縦走フェスティバル 無事終了！

5/8の那須嶽開山祭のブログでも、まだまだ雪が残っていた那須岳ですが、5/21もまだ雪渓が残り、那須連山縦走フェスティバルが6月に延期になりました。

開催2日前になっても、清水平担当の山岳救助隊員の先輩から「まだ残雪の長さ3メートルが残っているので、シャベルで切り込みを入れて欲しい」と、連絡がありました。
開催当日はスコップ持参すると、無線中継局の隊員も道具を持って来ていましたが、運良くこの数日の暑さで完全に融けて安心しました。


第6回開催となった那須連山縦走フェスティバルですが、参加者も約450名と過去最高の参加人数になりました。
実際にロープウェイから茶臼岳、朝日岳、三本槍岳を登山するとなると、往復で6時間～8時間はかかってしまいます。
この那須連山縦走フェスティバルは、ロープウェイからゴンドラから登山しても、駐車場までバスで送迎してくれるので、グッズ費込を考えると、かなりお得な企画です。
実際の交通費だけではこの値段で無理ですので、毎年5月末と9月末の縦走フェスティバルを利用することをオススメします。


さて、毎年担当箇所は一緒ですが、今回も標高1900メートルの墓標(笑)でなく、道標があるだけの名もなき稜線です。

朝から快晴で最高な登山日和でしたが、さすがに山のプロであるどの隊員も「12時から雷と雨が来る」と言っています。
さすがの私も半信半疑でしたので、参加者の方も信じてないでしょう。
私の担当場所は、尾瀬の燧ヶ岳、山形の飯豊連峰、福島　安達太良山、磐梯山、猪苗代湖まで見通せます。雲ひとつありません。
が…。
「お昼を食べるかな？」と考えてた矢先、朝日岳にいる無線中継局の先輩から連絡が入りました！
「西会津で雷警報発生！」

↓ここブルーの矢印が待機担当


ウワ～来た…。というのが本音です。実際、名も無き山ですが、長い稜線と尾根は巨大な山です。三本槍とは17メートル差だけの高い山です。
周りにいた参加者にも大きな声で伝えますが、のんびり休憩とお昼をとりながら、快晴の山では誰も危機を感じません。
そうこうしているうちに、たったの10分で雨が降ってきました。急いでレインウェアに着替えます。
遠くで雷鳴が聞こえたような気がしますが、確定出来ません。朝日岳に確認をとりますが、やはり雷鳴とのこと。
マジでヤバイなあ。と今度は雹！真上で雷鳴が轟きました！もう終わりです。
無線で状況を知らせながら下山開始です。この稜線では逃げ場がありません。
近くにいた参加者を無理やり誘導します。

途中、2パーティの参加者にすれ違いますが、「バスのチケットを使ったので、戻り分が無い」と口々に言います。
「命あっての登山ですから」と説得しようとしますが、相手もお金払っているから、折れそうな雰囲気でないのですが、私の鬼気迫る逃げの態度で理解してくれました。(笑)
イヤ実際、私の説得に応じなくても、置いてくつもりでしたから。命あっての遊びですからね。(笑)


偉そうに三本槍の由来を話しているところでしょう(笑)だって定番ネタですから。
「なんで槍になってないんだ？」

まあ、それでも雨が一瞬止んだ時に朝日の肩から1900mの稜線を見上げると、尾根で休憩した人もいますが、サイレンも大声も動じず。
次の低気圧と雷が来る瞬間まで命を賭けるのか！？と思いましたが、皆が逃げるようにその場から誰もいなくなると、慌てて下山したようです。

とにかく、何事もなくてホッと安心。ただイベント中、ハチに刺された人がいるらしいですが、おそらく手で掃いませんでしたか？ハチが来ても木のように動かなければ刺しません。
相手は木だと思って、人間と認識してませんからね～。攻撃されれば刺されます。(笑)