
ウクライナ大統領 夕方に国会演説 米大統領 新たな制裁発表へ
2022年3月23日 14時29分 ウクライナ情勢
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ウクライナのゼレンスキー大統領は23日夕方、日本の国会向けに、オンライン形式で演説し、軍事侵攻を続けるロシアに対する圧力を、日本も強化するよう呼びかけるものとみられます。
また、アメリカのバイデン大統領は今週、ヨーロッパを訪問し、欧米の新たな制裁を発表する計画で、国際社会からロシアへの圧力は一層、強まる見通しです。
アメリカ国防総省の高官は22日、記者団に対し、ロシア軍が病院や避難所などを故意に標的にしているとの認識を示したうえで、東部の要衝マリウポリについては、遠距離からの激しい砲撃に加え、アゾフ海に展開する艦艇からも砲撃が始まっていると指摘しました。
マリウポリは、およそ10万人の市民が避難する機会を失い、今も取り残されているとされています。
国連のグテーレス事務総長は22日、マリウポリはこれまで2週間以上にわたって包囲され、容赦のない爆撃や砲撃を受けていると、ロシアを非難しました。
そのうえで「ウクライナで戦争を続けることは、道徳的に許されず、政治的にも弁解の余地がなく、軍事的にも意味がない。今こそこの愚かな戦争を終わらせるときだ」と述べ、即時停戦を改めて呼びかけました。
一方、ロシア軍が生物兵器や化学兵器の使用に踏み切るおそれがあるとの指摘が出ていることについてアメリカ国防総省の高官は「差し迫った兆候は見られない」と述べつつも、状況を注視していると強調しました。
こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は、日本時間の23日午後6時から日本の国会向けにオンライン形式で演説する予定で、ロシアに対する圧力を、日本も強化するよう呼びかけるものとみられます。
また、アメリカのバイデン大統領は24日、ベルギーで行われるG7=主要7か国や、NATO=北大西洋条約機構の首脳会議などに出席します。
ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官は22日、バイデン大統領がヨーロッパを訪問する際に、欧米の新たな制裁を発表する計画を明らかにしました。
バイデン大統領は、ヨーロッパ各国が石油や天然ガスの輸入でロシアに依存している状態から脱却するための共同の取り組みについても発表する方針だということで、ロシアへの圧力は一層、強まる見通しです。
一方、ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領が22日、電話で会談し、ロシアとウクライナとの停戦の条件について意見を交わしましたが、フランス大統領府によりますと、意見の一致はなかったということで、事態を打開する道筋は見えないままです。
ウクライナ議会議員「私たちの痛みを感じとってほしい」
ウクライナ議会議員は、この演説を通し、世界が一丸となってロシアに対じする必要があると訴えました。
首都キエフを拠点にしているウクライナ議会議員のインナ・ソフソンさんが、NHKのオンラインインタビューに答え「日本にとっては地理的には遠い話かもしれないが、ロシアによるウクライナの軍事侵攻で多くの子どもたちが犠牲になっています。とても容認できることではありません。私たちの痛みを演説から感じとってほしいのです」と述べました。
そのうえで、ロシア側が日本との北方領土問題を含む平和条約交渉を中断する意向を表明したことについても触れ「プーチン大統領は、ウクライナだけでなく、世界に対する脅威だ」としたうえで「ゼレンスキー大統領は、ロシアの侵略の最初の犠牲者であるウクライナ国民を代表して各国で発言し、世界が団結してロシアと戦う必要があることを世界に説明しているのです」と述べ、ゼレンスキー大統領の演説を日本の人たちもしっかりと受け止めてさらに支援をしてほしいと訴えました。
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2022/03/23 15:10:33