森林資源利活用へ 福島・飯舘、バイオマス発電所で安全祈願祭
2022年08月21日 09時00分
飯舘みらい発電所の完成予定図
飯舘村蕨平(わらびだいら)行政区に新設される木質バイオマス発電施設「飯舘みらい発電所」の安全祈願祭が20日、現地で行われ、関係者が工事の安全を願った。除染で出た廃棄物の仮設焼却施設が昨年3月に運転を終えたことを受け、飯舘バイオパートナーズ(同村)がその跡地に発電所を整備する。2024年春ごろの運転開始を目指す。
同社によると、年間発電量は5300万キロワット時で、一般家庭約1万7千世帯分に相当する。敷地面積は約2ヘクタールあり、木質チップ貯留棟やタービン棟などを備える。県内の間伐材や木質チップなどを活用し、発電した電気を東北電力に売電するほか、排熱について農業への利用も検討している。
排ガス中の放射性物質を除去する装置(バグフィルター)を2台設置し、排ガス中の放射性物質濃度を常時監視して情報を公開していく。有識者や近隣市町村などによる協議会を稼働までにつくり、運用状況を確認する方針だ。事業費は約100億円で、国の福島再生加速化交付金を充てる。
祈願祭では杉岡誠村長と梶山雅生社長がくわ入れした。杉岡村長は「里山と森林の再生や村の経済活性化、県全体の復興につながることを期待したい」と述べ、梶山社長は「情報公開をしっかりと行いながら、地元住民らと手を携えて事業を進めていく」と語った。
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2022/08/21 14:01:30