浪江避難指示解除3月末までに 復興拠点、除染など踏まえ町判断
2023年01月31日 08時55分
浪江町は30日、東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示解除の時期について「3月末まで」とする方針を示した。これまで今春の解除を目指すとしていた。除染やインフラなどの状況を踏まえた判断で、町は30日から始めた住民説明会で寄せられた意見を踏まえ、政府や県などと協議した上で具体的な解除日を決める。
町の復興拠点は室原、末森、津島の3地区の一部に設定された計約6.6平方キロのほか、国の伝統的工芸品「大堀相馬焼」の保全を進めるため、大堀地区の陶芸の杜おおぼりや各窯元などが設定されている。今月1日現在の住民登録者数は329世帯897人。昨年9月に始まった準備宿泊にはこれまで9世帯18人が参加登録している。
吉田栄光町長は説明会の冒頭「古里浪江の復興を何としても皆さんと成し遂げたい。解除ありきの説明会ではなく、皆さんの忌憚(きたん)ない意見を踏まえ判断していく」とあいさつした。町と政府の担当者は、除染で復興拠点の放射線量が国の解除基準(年間追加被ばく線量20ミリシーベルト)をおおむね下回り、生活に必要なインフラもおおむね復旧したことを説明した。
県内6町村に設けられた復興拠点を巡っては、葛尾、大熊、双葉の3町村の避難指示が昨年6~8月に解除。富岡町と飯舘村は今春の解除を予定している。
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2023/01/31 12:42:57