
「伊達政宗騎馬像」完成で記念式典
03月31日 18時04分
去年3月の地震で被害を受けた仙台市の「伊達政宗騎馬像」は修復を終え、3月31日、記念式典が開かれました。
仙台市青葉区の仙台城跡に設置されている「伊達政宗騎馬像」は、去年3月に起きた宮城県と福島県で最大震度6強の揺れを観測した地震で、馬の左前足と右後ろ足が破損して、像全体が傾く被害を受けました。
このため、去年7月から東京にある専門の工場で修復作業が行われ、3月22日に修復作業がほぼ完了して、もとの台座に戻されました。
31日は仙台城跡で記念式典が開かれ、修復の最後の工程となる、かぶとにつける装飾「前立」に、三日月の「弦月前立」の取り付け作業が行われました。
作業では、東京で修復にあたった担当者が、高さおよそ9メートルの騎馬像に作業車を使って「弦月前立」を慎重に取り付け、もとの騎馬像が完成すると観光客などから拍手がおくられていました。
角田市から来た60代の男性は「この時を待っていました。シンボルの前立がつけられた瞬間は、胸があつくなりました」と話していました。
【柴田町で「伊達政宗騎馬像」の原型展示】
去年3月の地震で被害を受け、修復された「仙台城跡」の「伊達政宗騎馬像」について、柴田町では、制作の元となる石こうの型を作るための原型を展示する企画展が開かれています。
柴田町中心部にある展示施設「しばたの郷土館」では、伊達政宗騎馬像の作者で柴田町出身の彫刻家、小室達さんが制作の元となる石こうの型を作るための原型を展示する企画展が開かれています。
小室さんが制作した初代の伊達政宗騎馬像は、金属が不足していた戦時中に大部分が失われましたが、1964年に小室達さんの原型をもとに石こうの型が作られ、復活しました。
家族から町に寄贈された原型はおよそ20点の部品に分解され、展示されているほか、修復作業の過程を説明した12枚の写真パネルなども展示されています。
訪れた人たちは、資料館の学芸員にその歴史や修復の話を聞きながら、展示物を見学していました。
しばたの郷土館、学芸員の岡山卓矢さんは「騎馬像の原型を近くで見て、精密な作りや大きさなどを感じてもらい、作者についても興味を持ってもらいたい」と話していました。
企画展「復活の騎馬像」は、「しばたの郷土館」で休館日の月曜日を除き7月9日まで開かれていて、入場は無料となっています。
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2023/04/01 12:26:16