福島県 地銀3行の中間決算出そろう
福島銀行、3期連続黒字 9月中間、保険販売や融資など手数料増
2023年11月10日 08時15分
福島銀行が9日発表した2023年4~9月期連結決算は純利益が3億2100万円(前年同期比20.0%減)となり、中間決算では3期連続の黒字を確保した。経常収益は66億5800万円(同0.4%増)、経常利益は5億6600万円(同10.8%増)で増収減益だった。
個人向けローンの増加に伴い貸出金利息が前年同期を上回ったほか、保険販売や融資関連などの手数料が増えた。一方、来年から稼働を予定する次世代バンキングシステム導入の関連費用が膨らみ収益を圧迫し、本業のもうけを示すコア業務純益は銀行単体で6億900万円となり、前年同期を4900万円下回った。
総預かり資産残高は8954億円、貸出残高は6221億円で、いずれも新型コロナウイルス対策資金の返済が進んだため減少している。不良債権処理費用は1億3100万円で、前年同期より5500万円少なかった。連結の自己資本比率は7.82%(同0.11ポイント増)に上昇し、国内基準4%を上回る水準を維持した。
福島市の本店で記者会見した加藤容啓(たかひろ)社長は「新型コロナが落ち着き、インバウンド(訪日客)も増えたことで、景気は緩やかに回復しているとみている」と説明。その上で「物価高などによる価格転嫁が中小企業でうまくいっていない状況で、倒産件数は増加傾向にある」との認識も示した。
東邦銀純利益3割増 中間決算、経済活動の再開反映
2023年11月11日 07時30分
東邦銀行が10日発表した2023年9月中間連結決算は、前年同期に海外金利の上昇などへの対応として計上した投資信託の解約損の影響がなくなり、県内景気の上昇に伴い与信関係費用が減少した影響で、純利益は33億900万円(前年同期比31・7%増)となった。経常収益が291億8800万円(同4・9%減)、経常利益が50億8300万円(同27・4%増)の減収増益だった。
経常収益は、大企業を中心に人手不足やデジタル化に伴う効率化に向けた設備投資の動きがあり、事業性貸出が増加して貸出金利息を押し上げた一方、昨年同期に比べて株式を中心とした有価証券の売却益が伸び悩んだ。
有価証券は7646億円(同41・0%増)を計上。今後の金利上昇を見込んだ安定的な利息配当金確保と運用力の向上のため、残高の着実な積み上げと株式などの銘柄を入れ替えた。
本業のもうけを示す連結のコア業務純益は、前年同期から8億2700万円減の52億6200万円にとどまった。連結の自己資本比率は9・43%で前年同期より0・24ポイント低下したが十分な水準を維持した。
福島市の本店で記者会見した佐藤稔頭取は「新型コロナ5類移行後の経済活動の再開が数字に反映され、景況感はゆるやかに回復している」と説明。その上で「企業への貸出金も増加しているが、今後物価や人件費上昇などの影響を含めた成長軌道を描けるかが課題」との認識を示した。
大東銀、純利益微増 貸出金利息の増加要因
2023年11月11日 07時45分
大東銀行が10日発表した2023年9月中間連結決算は、経常収益が65億7400万円(前年同期比0・4%増)、経常利益が12億4100万円(同19・4%減)、純利益8億5600万円(同0・03%増)の増収増益となった。
個人向けローンの伸びによる貸出金利息の増加などが主な要因。新型コロナウイルス対応の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済が本格化しているのに伴い、単体の貸出金残高は23年3月期比で72億円減の6539億円となった。
米国の金利上昇に伴い有価証券の評価損が生じていることなどを受け、本業のもうけを示すコア業務純益(投資信託解約損益を除く)は前年同期比4億3600万円減の12億700万円となった。連結の自己資本比率は23年3月期比で0・06ポイント増の9・96%で、国内基準4%を上回る高い健全性を維持した。
ゼロゼロ融資の返済が本格化する中、単体の与信関連費用は3200万円のマイナスとなった。郡山市の本店で記者会見した三浦謙一社長は「ゼロゼロ融資の返済で、条件変更に至るような厳しい状況の貸出先はそれほどない。与信コスト面では倒産件数は増加傾向にあるが、不良債権となっているのは極めて少ない状況だ」と現況を分析した。
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2023/11/11 10:53:55