高校野球 鶴岡東が聖光学院に勝ち2回戦へ
2024年8月11日 18時17分
夏の全国高校野球、大会5日目の第2試合は、東北勢どうしの対戦となり山形の鶴岡東高校が福島の聖光学院に2対1で勝って、2回戦に進みました。
鶴岡東は3回、2アウト二塁・三塁で、エースで4番の櫻井椿稀選手がレフトへのタイムリーヒットを打って、2点を先制しました。
投げては先発した櫻井投手が8回に内野ゴロの間に1点を失ったものの、9回1アウト一塁・二塁のピンチをダブルプレーでしのぐなど要所を抑えるピッチングで1失点で完投しました。
鶴岡東は聖光学院に2対1で勝って2回戦に進みました。
聖光学院は先発の高野結羽投手が、相手の上位打線に対して140キロ台のストレートやチェンジアップなどの変化球で、5回から6回にかけての4者連続など、11個の三振を奪う好投を見せましたが、序盤に許した2点が響きました。
《鶴岡東 選手・監督談話》
キャプテン 小林優星選手「勝ち続けて勇気与えたい」
鶴岡東高校のキャプテン、小林優星選手は「1勝することができてほっとしています。エースの櫻井がよく投げて、打ってくれてチームに勝ちをもたらしてくれたと思います。僕たちも持ち味の堅い守りを甲子園でも変わりなく発揮することができてよかったです」と話していました。
また、7月の記録的な大雨で山形県が被害を受けたことから「初戦に勝利することができて県民の方に感動と勇気を与えられたのかなと思います。まだまだ苦しんでいる人がいると思うので、まだまだ勝ち続けて勇気を与えたいです」と意気込みを話していました。
櫻井椿稀投手「チームを勝利に導きたい」
鶴岡東高校のエースで先発として9回1失点と好投した櫻井椿稀投手は「ピンチの場面もありましたが、ボール球が先行してもストライクを取りにいかず、余裕を持って投げることができて粘れた結果だと思います」と自分のピッチングを冷静に振り返っていました。
そのうえで「地方大会では、自分のミスや体調不良でチームに迷惑をかけて仲間に助けられてきたので、この甲子園で投打に活躍できて本当によかったです。次の試合でもエースらしいピッチングをしてバッティングでも力強いスイングでチームを勝利に導きたいです」と意気込みを話していました。
佐藤俊監督「接戦に勝利できほっとしている」
鶴岡東高校の佐藤俊監督は、「チャンスもピンチも同じくらいやってくると思っていた。相手も粘り強く、プレッシャーを感じながらの試合だったが、選手たちが一つ一つのプレーに集中し接戦に勝利することができほっとしている」と話していました。
先発として9回1失点と好投し、バッティングでは2打点を挙げた櫻井椿稀投手については「ピッチングでは緩急を使って丁寧に粘り強く投げてくれた。地方大会では体調不良もあって調子がよくなかった。きょうはバッティングも含めてそれを取り返すような活躍だった」とたたえていました。
《聖光学院 選手・監督談話》
キャプテン 佐藤羅天選手「やりきれたのは仲間のおかげ」
聖光学院のキャプテンでキャッチャーの佐藤羅天選手は「日本一を目指してやってきたこのメンバーともう野球ができないと思うと寂しさが一番強いです。いままでやりきれたのは、仲間のおかげなので感謝の気持ちも同じくらい強いです」と悔しさをにじませました。
また、11日の試合で11個の三振を奪う好投を見せた3年生の高野結羽投手に対し、「いままでで1番のピッチングをしてくれましたが、それをリードしきれなかった自分に、試合に負けた責任があります。チームのために頑張ってくれてありがとうと伝えたいです」と話していました。
高野結羽投手「気持ち割り切って投げることができた」
聖光学院のエースでこの試合で11個の三振を奪う好投を見せながらも敗れた高野結羽投手は「相手のピッチャーが良い球を投げるので、全員で乗り越えようと話して戦いました。やりきった気持ちがありますが結果として負けてしまい悔しいです」と試合を振り返りました。
また、7回のランナー三塁のピンチでタイムを取った場面を振り返り、「仲間たちは『こんなの想定内だ』と励ましてくれ、野手が守ってくれていると信じて、自分のやるべきことをやれば結果はついてくると思い気持ちを割り切って投げることができました」と話していました。
斎藤智也監督「後半相手を追い詰めたが 点数取り切れなかった」
聖光学院の斎藤智也監督は、「再三のピンチを守ることができたのは良かった。後半に相手を追い詰めたが、序盤に得点を奪えなかったため点数を取り切れなかった」と悔しさをにじませながら試合を振り返りました。
また、相手ピッチャーの櫻井椿稀投手について「自ら打って自ら投げて、ここぞという時の、配球と低めの変化球のコントロールが見事だった。聖光学院の選手たちもなんとかくらいつき後半粘りも見せたが、低めの変化球にやられた」と話していました。
鶴岡東 “エースで4番” 大黒柱が復調
鶴岡東は地方大会で思うような活躍ができなかった大黒柱が復調。
エースで4番が投打に奮闘し東北勢対決を制しました。
鶴岡東の櫻井椿稀投手は140キロを超えるストレートや切れのあるスライダーが持ち味でバッティングにも定評があり、この春には18歳以下の日本代表候補にも選ばれました。
チームではエースで4番、まさに大黒柱です。
しかし、この夏の地方大会では、試合中に足をつったり、体調不良になるなど思うような力を発揮できず「地方大会では、自分のミスをチームに助けられていました」と振り返っています。
それでも鶴岡東高校の佐藤俊監督は、「調子が上がっていることを信じている」と、甲子園初戦のマウンドにエースを送り出しました。
相手は、同じ東北勢の聖光学院。
出場した49チームの中で、平均のバントの数が最も多いのが特徴です。
立ち上がり、櫻井投手は先頭バッターにヒットを許しますが、リードするキャッチャーの億田知輝選手は櫻井投手のストレートが走っていると感じていました。
続くバッターにはストレートの球威で押してバントミスを誘い、さらに2回のノーアウト一塁の場面でも同じくストレートでバントを失敗させピンチの芽を摘み取りました。
そして3回には4番としての役割を果たしました。
2アウト二塁・三塁のチャンスで「とにかくバットに当てて1点を取る」と変化球を捉え、2点タイムリーヒット。
結果的にこれがチームであげた唯一の得点となりました。
みずから得点をあげたあとのピッチングではストレートに加えて変化球も低めにコントロール。
9回を1失点で完投しました。
佐藤監督は、「6月はほとんどずっとダメだったが、信じるしかないなと思って、祈るような思いで見ていた。私も同級生も求めるものが高い中で、きょうは頑張ってくれた」とたたえました。
「きょうは自分のやることができましたので、次の試合も投げるんだったら、自分の投球をしっかりとして、バッティングでは力強いスイングでチームを勝利に導きたいです」と櫻井投手。
2回戦以降も投打の大黒柱の活躍が鶴岡東の鍵を握ります。
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2024/08/11 19:38:42