
米で大規模軍事パレード トランプ大統領の誕生日に 抗議デモも
2025年6月15日 7時26分
アメリカのトランプ政権は日本時間の15日、首都ワシントンで大規模な軍事パレードを行っています。トランプ大統領の79歳の誕生日にもあたり、「ノー・キングス」=「王はいらない」と題した政権に抗議するデモが全米各地で呼びかけられています。
軍事パレードは14日、日本時間の15日7時半前から始まり、観光名所のリンカーン記念堂近くからホワイトハウスの南側までの大通りで行われています。
陸軍によりますと、パレードには、主力戦車である「エイブラムス」をはじめ150ほどの車両やヘリコプターの「ブラックホーク」など航空機50機ほど、それに、およそ6700人の兵士が参加するとしています。
アメリカのメディアによりますと、大規模な軍事パレードが首都ワシントンで行われるのは、1991年の湾岸戦争の勝利を記念したパレード以来34年ぶりだということです。
今回のパレードについてアメリカ陸軍で広報を担当する、パトリック・ヒューステッド中佐はNHKの取材に対し「非常に重要だ。アメリカへの奉仕と犠牲の250年を祝うことになるからだ。多くの装甲車や航空機、それに行進する兵士らを披露するすばらしいものになるだろう」と述べ、意義を強調しています。
一方、パレードにかかる費用は最大で4500万ドル、日本円でおよそ65億円に上ると見積もられているほか、トランプ大統領の79歳の誕生日にもあたることから多額の資金のむだづかいや、軍の政治利用だとの批判の声もあがっています。
「王はいらない」全米2000か所以上で抗議デモ
抗議デモは、14日に首都ワシントンで行われる軍事パレードにあわせて「ノー・キングス」=「王はいらない」と題し、主催者によりますと全米2000か所以上で呼びかけられました。
このうち、トランプ政権の移民政策への抗議デモが続く西部ロサンゼルスでは市庁舎の広場を参加者たちが埋め尽くし、「これが民主主義の姿だ」とか「トランプ大統領はいますぐ出て行け」などとかけ声をあげながら中心部の通りを行進しました。
参加者の1人は「政府は街なかから人々を連れ去っている。彼らは犯罪者ではない。それぞれの生活をかかえた普通の人々だ」と話していました。
また、東部ニューヨークでは小雨が降る中、多くの人が参加し、王冠にバツ印が書かれたプラカードを掲げた60代の女性は「トランプ大統領の行動は独裁者の行動で、わたしたちは独裁体制へと向かっていることを恐れている」と話していました。
また女性の夫は「憲法や法の支配などすべての人への正義を守るために立ち上がらなければならない」と話していました。
一方、中西部ミネソタ州では民主党の州議会議員2人を含む4人が何者かに撃たれ、2人が死亡する事件があり、警察などによりますと、容疑者の車から「ノー・キングス」と書かれたチラシが見つかったということでその後、州内での抗議デモが中止されました。
Posted at 2025/06/15 10:41:17 | |
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