
北朝鮮 新型ICBM「火星17型」発射映像を公開 米を強くけん制か
2022年3月25日 21時39分 北朝鮮 ミサイル
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北朝鮮は、キム・ジョンウン(金正恩)総書記の立ち会いのもとで24日、新型のICBM=大陸間弾道ミサイルだとする「火星17型」を発射した際の映像を、25日公開しました。
アメリカ全土を射程に収める可能性があるICBM級ミサイルの能力を誇示することで、バイデン政権を強くけん制する狙いがあるとみられます。
北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、25日午後3時すぎからキム・ジョンウン総書記の立ち会いのもとで24日、新型のICBMだとする「火星17型」が発射された際の映像を、およそ16分間にわたって放送しました。
映像では、サングラス姿のキム総書記が見守る中、片側11輪の移動式発射台に載せられた「火星17型」が格納庫から空港の一角へ移動し、垂直に立ち上げられる様子が映っています。
そして、カウントダウンのあと、発射ボタンが押されると、オレンジ色の炎を吹き出しながらごう音とともに上昇するミサイルが、さまざまな角度から捉えられています。
また、ミサイルに搭載されたカメラで撮影したとみられる、地表が遠のいていく映像や、上空でミサイルが切り離される様子のほか、軍の幹部らとともに喜び合うキム総書記の姿などが確認できます。
北朝鮮としては、発射の翌日に映像を公開することで、アメリカ全土を射程に収める可能性があるICBM級ミサイルの能力を誇示することで、バイデン政権を強くけん制する狙いがあるとみられます。
北朝鮮が去年1月に打ち出した「国防5か年計画」には、
▽固体燃料を用いたICBMの開発や、
▽ミサイルに複数の弾頭を積む「多弾頭化」、それに
▽核兵器の小型化・軽量化などが盛り込まれていて、
今後、ICBM級のさらなる発射や7回目の核実験など、北朝鮮が核・ミサイル開発をいっそう加速させることが懸念されています。
落下したとみられる時間帯 周辺海域にはあわせて23隻の船
船の位置情報などを公開している民間のホームページ「マリントラフィック」によりますと、北朝鮮の弾道ミサイルが落下したとみられる時間帯に、周辺の海域にはあわせて23隻の船がいました。
日本の船籍の船や日本の会社が運航する船は7隻で、このほか中国や韓国の会社が運航する貨物船などが航行していました。
このうち、当時、現場海域を航行していた貨物船を運航する北九州市の海運会社は、NHKの取材に対し「落下場所が日本に近すぎる。船だと避けようがなく、ポイントによっては影響が出てもおかしくはない。危険なのでやめて欲しい」と話していました。
このホームページで表示されるのは、AIS=船舶自動識別装置による位置情報などを発信している船が中心で、水産庁などによりますと、実際には、AISの搭載が義務づけられていない小型の日本漁船などが現場海域に複数いたということです。
Posted at 2022/03/25 22:32:28 | |
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