
福島・老舗文具店「文化堂」再起誓う 自社ビル損壊...仮店舗営業
2022年04月07日 10時00分
仮店舗で準備に追われる中野社長
本県沖を震源とした3月の地震で、福島市上町の県庁通りにある創業96年の文具・事務用品店「文化堂」が入る「上町センタービル」が損壊、解体されることが決まった。自社ビルから移転を余儀なくされた文化堂は現在、同市御山の空き物件に移転し、仮店舗での営業を続けている。3代目の中野義久社長(42)は「先が見えず不安は募るが、地震に負けず頑張っていく」と前を向く。
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(写真=地震の被害で解体される予定の上町センタービル。文化堂などが営業していた)
上町センタービルは1961年建設の鉄筋コンクリート造り5階建て。地震で柱や壁が損壊し復旧が難しいため、オーナーでもある中野社長が解体を決めた。解体時期は未定だが、周囲に危険が及ばぬよう早期着手を考えている。中野社長は「文具店にとって3~4月は繁忙期。ビルとの別れを惜しみたいが、地震直後から仮店舗の準備や取引先との業務に追われた」と語る。
仮店舗では現在、外商が中心だが、今後文具販売も行う予定。また、市中心部でも開店日は未定だが、店舗を置く計画だ。県庁通り商店街振興組合理事長も務める中野社長は「これまでまちの活性化に情熱を注いできた。ビル跡地でまた営業を再開し、福島のにぎわいづくりに取り組みたい」と意気込んだ。
文化堂の移転先は福島市御山字中川原84の1。電話番号は以前と同じ024・572・4443。
Posted at 2022/04/07 07:58:05 | |
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