葛尾村 帰還困難区域の一部の避難指示 来月解除の方針
05月15日 16時01分
東京電力福島第一原発の事故で避難指示が出た福島県葛尾村は15日、住民説明会を開き、立ち入りが厳しく制限されている「帰還困難区域」の一部について放射線量が十分に低下しているなどとして、来月に避難指示を解除する方針を説明しました。
葛尾村は、村全体の2割の面積を占める東部の野行地区が、原発事故の影響で「帰還困難区域」となっています。
このうちの6%の地域は、「特定復興再生拠点区域」として先行して除染やインフラ整備が進められており、関係者によりますと、来月5日にも避難指示を解除する方向で、村や国、県が調整を進めているということです。
村は15日、住民説明会を非公開で行い、今回、避難指示解除の対象となる地域では除染で空間の放射線量が十分に低下しているなどとして、来月に解除する方針を説明しました。
解除されれば、帰還困難区域で住民が帰還できるようになる初めてのケースとなります。
村によりますと、説明会には21世帯26人が参加したということで、住民からは「住民の意見を聞きながら調整を進めて欲しい」などという意見が出たということです。
説明会に参加した70歳の男性は「避難指示が解除されたからといっても、避難先での生活があり、すぐに帰還できるわけではない。解除されても、村には住民の支援にしっかり取り組んでほしい」と話していました。
篠木弘村長は「原発事故から11年が経ってしまったが、一日でも早く帰還が実現できるように住民の声を聞きながら調整を進めていきたい」と話していました。
Posted at 2022/05/16 12:33:39 | |
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