
“屋外で会話少なければマスク必要なし” 専門家会合メンバー
2022年5月19日 18時36分 新型コロナウイルス
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新型コロナウイルス対策について助言する厚生労働省の専門家会合が開かれ、マスクの着用について、屋外では周りの人との距離が十分にとれない場合でも、徒歩で移動する時などに会話が少なければ着用の必要はないとする考え方がメンバーの専門家から示されました。
専門家会合のメンバーらは、屋外と子どものマスク着用に関する考え方をまとめ、19日の会合で示しました。
それによりますと、マスクの着用は、屋外で人との距離が十分に取れない場合でも徒歩で移動する際などに周りで会話が少ないか、ほとんどなければ「必ずしも必要ない」としています。
一方で、多くの人が利用する公共交通機関での移動の際には着用するほか、屋外で人混みや会話をする場面があるときにはマスクを持参し、会話の際には着用するとしています。
これまでも屋外で周りの人との距離が十分に取れている場合にはマスクは必要はないとされてきましたが、専門家は今回、熱中症のリスクが高まる夏を前に改めて、屋外でのマスク着用についての考え方をまとめました。
2歳以上 就学前の子どもは
また、感染力の強いオミクロン株の拡大でことし2月から推奨されていた2歳以上の小学校に入る前の子どもへのマスクの着用については、対策の長期化で発育への影響や熱中症のリスクも懸念されるとして「一律に着用を求めない従来の対応に戻すことを考慮する時期だ」と指摘しました。
ただ、こうした子どもについても施設内で感染者が出た場合や、体調不良の子どもが複数いる場合は、一時的にマスク着用を求めることは考えられるとしています。
マスク着用についての考え方は19日の専門家会合で議論された後、政府で検討が行われる見込みです。
松野官房長官「専門家の科学的な意見も聴き検討」
松野官房長官は、午前の記者会見で「人との距離が十分取れれば、屋外でマスクの着用は必ずしも必要でないと申し上げてきた。特に気温・湿度が高いときは、熱中症のリスクが高くなることから、屋外での人との距離が少なくとも2メートル以上確保できている場合にはマスクを外すことを推奨している。こうした点は引き続き、さまざまな場面で周知・広報に努めていく」と述べました。
そのうえで「大型連休後の感染状況をしっかり確認し、できるだけ平時に近づける努力をしていく考えだ。マスクについてもいろいろな感染対策の論点の1つとして、専門家の科学的な意見も聴いて検討していきたい」と述べました。
全国の新規感染者 前週比1.07倍
厚生労働省の専門家会合で示された資料によりますと、18日までの1週間の新規感染者数は全国では前の週と比べて1.07倍と増加しています。
首都圏の1都3県では
▽東京都と▽千葉県で1.00倍、
▽神奈川県で1.08倍、
▽埼玉県で0.97倍と横ばいから増加となっています。
関西では
▽大阪府で1.06倍、
▽兵庫県と▽京都府で1.13倍、
東海では
▽愛知県で1.13倍、
▽岐阜県で1.09倍、
▽三重県で1.08倍と増加しています。
また、
▽北海道では1.07倍、
▽宮城県では1.07倍、
▽広島県では1.18倍、
▽福岡県では1.01倍、
▽人口あたりの感染者数が最も多い沖縄県は1.13倍などとなっています。
前の週より新規感染者数が多くなったのは29の道府県で、
▽富山県は1.48倍、
▽静岡県は1.32倍、
▽山形県と▽山口県は1.29倍、
▽石川県は1.25倍などとなっています。
人口10万あたりの直近1週間の感染者数は、沖縄県が突出して多く1014.05人と初めて1000人を超えました。
次いで北海道が345.88人、宮崎県が325.18人、福井県が318.31人、広島県が301.03人、石川県が300.39人、そして大阪府が236.36人、東京都が184.14人などとなっていて、全国では202.96人となっています。
後藤厚生労働相「状況を注視していく」
後藤厚生労働大臣は直近の感染状況について「大型連休の影響もあることから単純に判断することは難しい状況だが、全国の新規感染者数は、1週間の平均で、先週比1.07となっている。大型連休などの要因については先週比をしっかり見極めるなど、丁寧に状況を注視していく」と述べました。
そのうえで「特に沖縄県については、新規感染者数が今月11日に過去最高となるなど増加が継続しており、病床や重症病床の使用率も増加が見られる。今月13日から、厚生労働省職員を含む政府のリエゾンチームを派遣しているが、引き続き沖縄県と緊密な連携を図りながら、県の感染対策を支援していきたい」と述べました。
Posted at 2022/05/19 21:03:24 | |
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