沖縄地方が梅雨明け 熱中症に注意 前線はこれから北上の見込み
2022年6月20日 14時18分 気象
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気象庁は、20日午前「沖縄地方が梅雨明けしたと見られる」と発表しました。
一方、西日本から北日本の広い範囲で気温が上がり、午前中から各地で30度以上の真夏日となっていて、熱中症に十分な注意が必要です。
気象庁によりますと、20日も南から暖かい空気が流れ込み、西日本から北日本の広い範囲で午前中から気温が上がっています。
午前11時半までの最高気温は
▽前橋市で31.9度
▽福島県浪江町で31.8度
▽仙台市と愛知県豊田市で30.8度
▽東京・八王子市で30.5度
▽京都市で30度ちょうどなど
各地で真夏日となっています。
このあとも気温が上がり、日中の最高気温は
▽前橋市で33度
▽さいたま市と兵庫県豊岡市で32度
▽大阪市と岡山市、名古屋市、富山市、福島市で31度
▽東京の都心で30度など
広い範囲で真夏日になると予想されています。
湿った空気の影響で湿度も高く、蒸し暑い状態が続く見込みです。
この時期は体が暑さに慣れていないため、こまめな水分補給を行うなど熱中症に十分注意してください。
一方、沖縄地方は太平洋高気圧に覆われておおむね晴れ、今後1週間も晴れる日が多くなる見込みで、気象庁は20日午前11時「沖縄地方が梅雨明けしたと見られる」と発表しました。
沖縄地方の梅雨明けは平年より1日、去年より13日、いずれも早くなっています。
また、梅雨前線が21日にかけて九州付近に停滞するため、九州を中心に大気の状態が不安定になり、激しい雷雨となるおそれがあります。
気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水などに十分注意するよう呼びかけています。
梅雨前線がこれから北上 災害への備えを
ことしは予想より梅雨前線の北上が遅れていましたが、しだいに北上する見込みです。
九州では大雨のおそれがあるほか、東北など北日本にかけて災害への備えが必要です。
気象庁の春の段階の長期予報では、ことしは梅雨前線の北上が平年より早く各地で梅雨が早まると予想されていました。
沖縄では平年より6日、奄美でも平年より1日早く梅雨入りが発表されましたが、前線はなかなか北上せず。
関東甲信はぐずついた天気が続くとして、平年より1日早く梅雨入りが発表されましたが、東北南部から九州南部にかけての各地は平年より3日から12日遅い梅雨入りとなりました。
去年と比べると30日以上、遅い地域もあります。
今月9日から15日までの雨量は、沖縄・奄美や九州南部では平年を上回ったものの、本州の広い範囲で平年を下回っています。
「上空の寒気」が前線を押し下げていた
梅雨前線を押し下げていたのは「上空の寒気」だとみられています。
気象庁の分析では、西日本から北日本の上空に寒気が居座り、上空を流れる偏西風が南へ蛇行。
このため梅雨前線が北上できなかったということです。
寒気の影響で、本州では、たびたび大気の状態が不安定になり、急な雷雨に見舞われたほか、関東では「ひょう」も降りました。
前線は週末ごろ日本海側で停滞の見通し
梅雨前線はやや北上し、梅雨明けした沖縄周辺では晴れが続く一方で、九州北部や南部では21日にかけて大雨のおそれがあります。
そして、太平洋高気圧の張り出しが強まる影響で前線は、その後、北上する見通しです。
梅雨前線は、週末ごろには日本海側で停滞する見通しで、北日本の日本海側では雨量が増えるおそれがあるということです。
“梅雨末期” 記録的な大雨も 改めて備えを
これから特に注意が必要なのは、梅雨前線に向かって大量の湿った空気が流れ込むことによって起きる、いわゆる「梅雨末期」の大雨です。
気象庁気象研究所の分析では、線状降水帯などでもたらされる集中豪雨の頻度は、6月や7月でみると、この45年で4倍近くになっているということです。
6月末から7月前半にかけて特に集中していて、気象庁が命名した災害としては、
▽平成29年(2017年)7月 九州北部豪雨
▽平成30年(2018年)の西日本豪雨(平成30年7月豪雨)
▽令和2年(2020年)7月豪雨
そのほか、
▽令和元年(2019年)7月には鹿児島県で記録的な大雨が降ったほか、
▽去年(2021年)も、関東や静岡県で記録的な大雨が降って、7月3日に静岡県熱海市で土石流が発生。
▽10日には、鹿児島県や熊本県などに大雨特別警報も発表されています。
気象庁は「災害をもたらすような集中豪雨は梅雨の末期に多くみられる一方、梅雨入りの早さや期間などと関係なく、記録的な大雨が降ることもある。改めて備えを確認してほしい」と呼びかけています。
Posted at 2022/06/20 19:20:52 | |
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