
文化勲章に松本白鸚さんら6人 文化功労者には松任谷由実さんら
2022年10月25日 11時53分
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今年度の文化勲章の受章者に歌舞伎俳優の松本白鸚さんなど6人が選ばれました。また、文化功労者にはシンガーソングライターの松任谷由実さんや将棋棋士の加藤一二三さんら20人が選ばれました。
文化勲章を受章するのは次の6人の方々です。
▽歌舞伎俳優の松本白鸚さん、本名 藤間昭曉さん(80)。
当たり役として「勧進帳」の弁慶役をすべての都道府県で演じたほか、ミュージカル「ラ・マンチャの男」を海外を含め通算1300回以上演じ続けるなど歌舞伎の魅力を国内外に知らしめ、広く舞台芸術の発展に貢献したとして高く評価されました。
▽箏曲の分野で初めて受章する箏曲家の山勢松韻さん、本名 木原司都子さん(89)山田流箏曲の演奏家として確かな技巧と円熟した表現で優れた演奏活動を展開し、平成13年にはいわゆる人間国宝に認定されるなど文化芸術の振興に大きく貢献しました。
▽日本画家の上村淳之さん本名 上村淳さん(89)。
みずから鳥を飼育して制作した「花鳥画」で自然との共生を大切にする日本人の感性をやわらかで澄んだ表現で描く独自の画風を確立し、長年にわたり優れた作品を発表するなど顕著な功績をあげました。
▽奈良国立大学機構理事長で電子工学が専門のサカキ※裕之さん(78)。
電子が微細な箱状の構造などに閉じ込めることで量子力学的な波としてふるまうことに着目し、電子デバイスに活用する先駆的な研究を行い、新しい学術領域を開拓するなど電子工学の発展に大きく貢献しました。
▽東京大学名誉教授で発酵学が専門の別府輝彦さん(88)。
微生物に由来するさまざまな新しい物質や現象を解明する一方、遺伝子組み換え技術を利用して動物由来の酵素の生産を実現するなど多くの研究成果をあげ、発酵学の発展に大きく貢献しました。
▽京都大学名誉教授で中国思想史・中国史が専門の吉川忠夫さん(85)。
中国中世史、とりわけ思想史研究の分野で卓越した学識によって多くの業績をあげ、その成果は中国の研究動向にも多大な影響を与えるなど国際的な貢献も大きいと評価されました。
また、文化功労者に選ばれたのは次の20人の方々です。
▽シンガーソングライターの松任谷由実さん(68)。
「ユーミン」の愛称で親しまれ「ひこうき雲」や「卒業写真」「春よ、来い」などのヒット曲を数多く発表し、洗練された音楽性と独自の世界観で、常に第一線で日本の音楽シーンをリードし続けていることなどが高く評価されました。
▽将棋棋士の加藤一二三さん(82)。
棋界史上初めて中学生でプロ棋士になり、数多くの強豪棋士と名勝負を展開し、「名人」などのタイトルを獲得するなど62年間にわたって棋士として活躍し、引退後もタレント活動を行い「ひふみん」の愛称で親しまれるなど将棋の認知度を高めた功績が評価されました。
▽現代舞踊の分野で初めて受章する舞踊家の勅使川原三郎さん本名 勅使川原常恭さん(69)。
▽詩人でフランス文学者の安藤元雄さん(88)。
▽東京工業大学名誉教授で電子工学が専門の伊賀健一さん(82)。
▽脚本家の池端俊策さん(76)。
▽長唄唄方の鳥羽屋里長さん、本名 川原壽夫さん(86)。
▽クリエイティブ・ディレクターの小池一子さん(86)。
▽東北大学名誉教授で西洋法制史が専門の小山貞夫さん(86)。
▽京都大学名誉教授で応用微生物学が専門の清水昌さん(77)。
▽聖学院大学大学院特命教授で旧約聖書学・倫理学が専門の関根清三さん(72)。
▽慶應義塾大学名誉教授で近世日欧交渉史が専門の高瀬弘一郎さん(86)
▽染織家の中井貞次さん(90)。
▽現代美術家で彫刻が専門の中谷フ※二子さん(89)。
▽豊田理化学研究所フェローで物理化学が専門の西川惠子さん(73)。
▽障害者の芸術活動などを支援するたんぽぽの家理事長の播磨靖夫さん(80)。
▽小説家のツジ※原登さん、本名 村上博さん(76)。
▽能楽師の山本東次郎さん(85)。
▽元プロテニス選手の吉田和子さん(71)。
▽東京大学大学院農学生命科学研究科教授で化学生物学が専門の吉田稔さん(65)。
文化勲章の親授式は来月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は来月4日に都内のホテルで、それぞれ行われます。
Posted at 2022/10/25 12:38:38 | |
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