飯舘の養鶏場で高病原性鳥インフル 10万4000羽殺処分
2022年12月08日 08時45分
防疫措置に当たる職員(県提供、画像を一部加工)
県は7日、飯舘村の採卵鶏農場で高病原性鳥インフルエンザの発生を確認したと発表した。県内の養鶏場での発生は伊達市に続き2例目。県は飼育されている約10万4000羽の殺処分と埋却を開始。農場から半径3キロ以内を「移動制限区域」、4市町村にある半径3~10キロ内を「搬出制限区域」に設定、区域内の計約157万羽を対象に鶏や卵の移動と搬出を制限した。
県が6日夜から進めていた遺伝子検査で「H5亜型」の高病原性のウイルスが確認された。10万4000羽は生後71~74日で産卵はしていない。県は7日午後4時から殺処分を開始。殺処分を含む防疫措置を24時間態勢で進めるが、完了には13日まで計6日間、延べ1300人を要する見込み。
農林水産省の指針では24時間以内に殺処分、72時間以内に埋め戻しを完了するよう定められているが、県は、鶏の数が多い上、農場が狭く作業できる人数が限られるため日数がかかるとしている。
作業に当たる職員らの鳥インフル感染や心身の健康状態を確認するため、保健所から健康調査チームを派遣する。
県によると、移動制限区域に養鶏場はなく、2カ所で計17羽が飼育されている。搬出制限区域には24の養鶏場(伊達市、相馬市、川俣町、飯舘村)があり、うち8養鶏場(計約15万5000羽)は1例目の搬出制限区域と重複している。移動制限の解除には防疫措置完了の翌日から21日、搬出制限は10日の経過期間が必要だが、搬出制限については例外的に解除前でも区域外への出荷が可能になる。
県内では11月29日、伊達市の養鶏場で1例目が確認された。飯舘村の農場は伊達市の養鶏場から直線距離で東に約14キロ離れ、搬出制限区域から外れている。1例目と2例目の農場間での取引や人の行き来はない。
県は、鶏肉や鶏卵を食べることで鳥インフルエンザが人に感染した事例がないことから、県民に冷静な対応を呼びかけている。
Posted at 2022/12/08 12:37:27 | |
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