2遺跡を国史跡追加指定に答申 伊達「堂庭遺跡、岩地蔵遺跡」
2022年12月17日 08時25分
追加指定されることになった(写真上)堂庭遺跡の区画溝(写真下)岩地蔵遺跡の全景(いずれも伊達市教委提供)
国の文化審議会は16日、2019年に国史跡に指定された伊達市の「伊達氏梁川遺跡群」について、新たに堂庭遺跡と岩地蔵遺跡を追加指定するよう永岡桂子文部科学相に答申した。
同遺跡群は、戦国大名へと発展した伊達氏の本拠地で、梁川城跡の一部が指定されている。伊達氏の館跡と屋敷群、宗教施設が良好な状態で保存されており、当時の領主の居館と城下の在り方や変遷をたどることができる。今回新たに指定の答申を受けた二つの遺跡は、19年に保護範囲に指定されていた。
堂庭遺跡は、八幡神社の社殿を囲むように区画溝が見つかっており、鎌倉期から現在まで社殿の位置が変わっていないことを示している。鎌倉期の盛り土からは土器も出土している。岩地蔵遺跡は、8基の石窟が残っている。石窟には、それぞれ五輪塔や仏像などが彫り込まれており宗教空間であったことを表している。
文化審議会の主な答申内容は次の通り。かっこ内は所在地。
【史跡の新指定】
▽鍋倉城跡(岩手県遠野市)▽旧東田川郡役所および郡会議事堂(山形県鶴岡市)▽烏山城跡(栃木県那須烏山市)▽山王塚古墳(埼玉県川越市)▽南比企窯跡(埼玉県鳩山町)▽佐伯城跡(大分県佐伯市)▽奄美大島要塞(ようさい)跡(鹿児島県瀬戸内町)
【登録記念物の新登録】
▽清水氏庭園(岡山県笠岡市)▽黒ケ浜およびビシャゴ岩(大分市)
【重要文化的景観の新選定】
▽緒方川と緒方盆地の農村景観(大分県豊後大野市)
伊達市長「市の誇り」
追加指定を受け、伊達市の須田博行市長は「市の大きな誇りで大変うれしく思う。史跡を地域の皆さんと大切に保存し、歴史教育や歴史観光の拠点となるよう、活用方法を検討していきたい」、菅野善昌教育長は「郷土の教育や文化の振興のため、追加指定地を含めて一体的な有効活用を進めていきたい」とそれぞれコメントした。
Posted at 2022/12/17 11:37:12 | |
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