
西宮神社 3年ぶり「福男選び」 参拝者が境内を駆け抜ける
01月10日 08時48分
一番乗りの参拝をめざして、参拝者が境内を全速力で駆け抜ける新年恒例の「福男選び」が、3年ぶりに西宮市の神社で行われました。
「えべっさん」と呼ばれて親しまれている西宮市の西宮神社では、毎年1月10日の朝に、境内を走り抜けて本殿にいち早く到着した3人をその年の「福男」とする「福男選び」が行われています。
スタート地点の「表大門」には全国各地から参加者が集まり、午前6時に太鼓の音を合図に門が開かれると、本殿までのおよそ230メートルを全速力で駆け抜けました。
「福男選び」は、商売繁盛を祈願する「十日えびす」にあわせて行われてきた伝統的な神事で、おととしと去年は新型コロナの影響で中止されました。
ことしは、スタート地点で最前列に並ぶための抽選に参加できる人数を減らしたほか、「福男」が決まったあとの鏡開きをやめるなどの対策を取り、3年ぶりに開催されました。
最初に本殿にたどり着き、3年ぶりの「一番福」になったのは、神戸市出身で東大阪市に住む大学生、植本亮太さん(22)でした。
植本さんは「福男選び」に参加したのは初めてだったということで、「運がよくてここに立てていると思うので、皆さんにも運を分けながら1年間過ごしたい」と話していました。
また、二番福が地元・西宮市に住む公務員、北野壱真さん(25)。
そして、三番福が大阪・岸和田市に住む大学生、田中大翔さん(19)でした。
【伝統行事「福男選び」】
西宮神社によりますと、「福男選び」は「開門神事」として行われ、参拝者たちが「一番福」を目指して230メートル離れた本殿まで「走り参り」をする独特な伝統行事として地域の人たちにも親しまれてきました。
スタート地点となる「表大門」前の最前列に並ぶ108人とその後ろの150人はくじ引きで決められ、ことしは1050人が参加して午前0時に抽選が行われました。
そして開門の前にはさらに多くの参拝者が訪れ、神社側の発表では、あわせておよそ5000人が参加したということです。
本殿に到着した順から「一番福」、「二番福」、「三番福」となり、この3人の「福男」にははっぴとともにさまざまな副賞が贈られます。
また、先着5000人の参拝者には参拝証が授与されます。
西宮神社では1年の商売繁盛を願う「十日戎」が11日の「残り福」まで行われます。
滋賀県から参加した40代の男性は「3年ぶりの開催で思いを込めて来ましたが、抽選で外れてしまいました。ここに来ると新年を迎えたという感じがします」と話していました。
同じく滋賀県から参加した40代の男性は「神事なので、こうして3年ぶりに開催されてうれしいですし、感慨深いものがあります。この1年も幸せに過ごせたらと思います」と話していました。
西宮神社の吉井良迪 禰宜は「3年ぶりに無事に開催できたことにほっとしております。えびす様の福を授かって令和5年の年がえびす様のお顔のように、笑顔あふれる楽しい1年になってほしいです」と話していました。
Posted at 2023/01/10 12:32:02 | |
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