トヨタ社長に53歳の佐藤恒治氏 豊田章男氏「平穏な年はなかった」
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1/26(木) 15:57配信
朝日新聞デジタル
トヨタ社長に53歳の佐藤恒治氏 豊田章男氏「平穏な年はなかった」
トヨタ自動車の豊田章男社長、佐藤恒治次期社長、内山田竹志会長(左から)=同社提供
トヨタ自動車は26日、豊田章男社長(66)が4月1日付で会長に就き、佐藤恒治執行役員(53)を社長に昇格させる人事を発表した。トヨタの社長交代は14年ぶり。急速に進む自動車の電動化の流れの中で、トップの若返りを決めた。佐藤氏は、遅れが指摘される電気自動車(EV)戦略の立て直しなど、山積する課題に向き合うことになる。
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トヨタはこの日、初代プリウスの開発責任者として知られる内山田竹志会長(76)の退任も発表した。
豊田氏は社長退任を決断した理由について、26日に出演した自社メディア「トヨタイムズ」のネット上の番組内で「内山田会長の退任がトリガー(引き金)だった」と述べた。
創業家出身の豊田氏は、2009年の社長就任直後からリーマン・ショックによる赤字転落や米国での大規模なリコール(回収・無償修理)問題、東日本大震災といった難題に直面。この日、「1年たりとも平穏無事な年はなかった。今後は社長を中心とした新チームをしっかりサポートしていきたい」と語った。かねて、後継者には「望ましい環境でバトンタッチしたい」と公言してきた。
販売台数で3年連続世界首位が確実になったほか、コロナ禍の最悪期を脱して22年3月期に過去最高の営業利益を記録するなどし、一定の環境が整ったと判断したとみられる。
佐藤氏は早大理工学部卒で1992年に入社した技術者。20年に執行役員に就任し、現在はチーフブランディングオフィサーと高級車部門レクサスのトップを兼ねている。53歳という年齢は、豊田氏が社長に就いた時と同じだ。
後任に佐藤氏を選んだことについて豊田氏は「若さと、車を作ることが好きで現場で努力してきたのも見てきた。トヨタのトップは、現場を体験している人だと思っていたので適任だった」とし、「一人で経営しようとせず、チームでやってほしい」と語った。
佐藤氏は「新チームのミッションは、モビリティーカンパニーへの変革だ。これからの車はモビリティー(移動)をはじめとする社会システムの一部になっていく。その中で、車を進化させ続けていきたい」と話した。
自動車産業は「100年に一度」とも言われる大変革期にあり、EVが中国、米国、欧州を中心に急速に普及している。EVの世界販売シェアでは、米テスラをはじめ米中欧のメーカーが上位を独占。トヨタは上位10社にも入っていない。
トヨタは21年末、EVを30年には30車種そろえ、世界で年350万台販売する戦略を発表済みだ。ハイブリッド車(HV)の延長ではなく、新たにEV専用の車台を開発するなどして巻き返す。脱炭素の流れにトヨタの新体制がうまく対応できるのかどうかは、日本経済にとっても重い意味を持つ。
Posted at 2023/01/26 19:52:53 | |
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