双葉町 大震災の追悼式開かず 遠隔地の遺族に献花台設置へ
01月27日 12時32分
東京電力福島第一原子力発電所が立地し、去年、住民の帰還が始まった双葉町は、遠く離れた避難先から参列する遺族の負担軽減などのため、東日本大震災と原発事故の発生から12年となることしの3月11日は、町主催の追悼式を行わず、代わりに町内の公共施設に献花台を設置することを決めました。
福島県によりますと、2011年に起きた東日本大震災と原発事故で、双葉町では、去年11月までに関連死を含め179人が犠牲になりました。
原発事故によって全域に避難指示が出されたため、震災前7100人いた町の住民は、全国43の都道府県や国外に分かれて避難し、町は、3年前までは多くの住民が避難しているいわき市や埼玉県加須市で、おととしからは、先行して避難指示が解除された地区にある公共施設で、犠牲者を追悼する式典を行ってきました。
式典開催にあたって、町は遺族に案内状を送ってきましたが、高齢化や遠く離れた場所での長引く避難生活を背景に参列者が減っているうえ、遺族から「好きな場所で好きな時に追悼したい」という声が上がっていることなどから、ことしは町主催の追悼式を開かないことを決めました。
すでに、遺族にこうした方針を伝えていて、代わりに、会場としていた産業交流センターに献花台を設置するということです。
震災と原発事故で犠牲者が出た福島県沿岸の自治体で、3月11日の追悼式開催をやめるのは、楢葉町に続いて2例目です。
Posted at 2023/01/28 08:18:36 | |
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