若隆景、再び「下から」 大相撲、右膝順調「今やれることを」
2023年11月08日 08時00分
大相撲九州場所に向けた稽古で軽快な動きを見せ、順調な膝の回復ぶりをアピールする若隆景(中央)=福岡県・荒汐部屋九州宿舎
右膝の大けがで3場所連続全休していた福島市出身の大相撲の幕下若隆景(本名大波渥(あつし)、荒汐部屋)が、順調な回復ぶりを示している。12日に始まる九州場所で復帰が有力視されており、荒汐親方(元幕内蒼国来)も「けがが悪化しなければ出すつもりです」と出場させる方針だ。3月の春場所まで7場所連続で関脇となり、大関有力候補だった大器の再起に期待も高まっている。
若隆景は「大波3兄弟」の三男で、新関脇として臨んだ昨年春場所で初優勝。技能賞4度の技巧派として活躍を続けてきたが、今年3月の春場所で右膝を負傷した。
4月初めに靱帯(じんたい)の再建手術を受け、5月の夏場所から3場所連続で全休。九州場所には東幕下6枚目まで番付を下げて臨むことになったが、リハビリに励み、復帰への道を着実に進んできた。
今月2日に福岡県の九州宿舎で行われた稽古では、入念に基礎運動した後に、幕下力士を相手に申し合い稽古に汗を流した。10番以上取り、軽快な動きで膝の回復をアピールした。
若隆景は最終的な九州場所への出場の可否は場所直前になるとした上で「今やれることをやるだけだ」と強調。8月に福島市で行われた荒汐部屋の福島夏合宿にはリハビリを兼ねて参加し、地元の期待を感じたと言い、「一日でも早く土俵に立てるようにという思いでずっとやってきた。応援してくれる人たちの期待に応えたい思いはある」と力を込めた。
若元春「より頑張る」 若隆元「3人で勝利」
大波3兄弟がそろって場所を迎えられることを兄たちも願っている。4場所連続の関脇として大関昇進も視野に入る次男の若元春(本名大波港(みなと))は「(若隆景が)けがを乗り越えて3人そろうことで、より頑張らないといけない気持ちになる」と表情を引き締める。
秋巡業では横綱照ノ富士との取組もあり「ここにとどまることなく前に進みたい」と意気込む。
長男の幕下若隆元(本名大波渡(わたる))は「3人で土俵に立てれば本当にうれしい」と笑みを浮かべ、「3人で多くの勝利を見せられればいい」と自身を奮い立たせた。
十両・高橋「隙ない相撲を」
9月の秋場所で新十両として臨み、勝ち越した須賀川市出身の高橋(本名高橋優太(ゆうた)、二所ノ関部屋)は、西十両12枚目から東十両9枚目に番付を上げて九州場所に挑む。先場所では「幕下とのレベルの違いを痛感した」と話し、「立ち合いが課題で、そこは試行錯誤しながら隙のない相撲を見せたい」と稽古にまい進している。
二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は高橋について「体も大きくなった。秋巡業でも成長を見せたと思う」と状態の良さを口にし、「期待してくれていいと思います」と太鼓判を押した。
Posted at 2023/11/08 12:34:00 | |
トラックバック(0) | 日記