「トランプ氏のライバル」デサンティス氏が大統領選から撤退
2024年1月22日 9時06分
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ことし秋に行われるアメリカ大統領選挙に向けて野党・共和党から立候補を表明していたフロリダ州のデサンティス知事が選挙戦から撤退し、トランプ前大統領を支持すると表明しました。これによって共和党の候補者選びは事実上、トランプ氏とヘイリー元国連大使の2人の戦いとなります。
フロリダ州のデサンティス知事は21日、自身のSNSにビデオメッセージを投稿し「私たちには勝利への明確な道筋がなく、きょう、選挙戦を取りやめる」と述べて選挙戦から撤退すると表明しました。
そして「共和党の候補者選びの有権者の大多数がトランプ氏にもう一度、チャンスを与えたいと思っていることは明らかだ。トランプ氏は現職のバイデン大統領よりも優れている」と述べてトランプ前大統領を支持する考えを示しました。
デサンティス氏は大統領選挙に向けて去年5月に立候補を表明し、保守色の強い政策を次々と打ち出すとともに、知事としての実績をアピールし、一時は「トランプ氏の最大のライバル」とも言われました。
ただその後、支持率は伸び悩み、今月15日に行われた党の候補者選びの初戦の中西部アイオワ州の党員集会では2番手につけたものの、トランプ氏に得票率でおよそ30ポイント離されました。
また、今月23日に第2戦となる予備選挙が行われる東部ニューハンプシャー州では事前の世論調査でヘイリー元国連大使に次ぐ3番手となっていました。
デサンティス氏の撤退によって共和党の候補者選びは事実上、トランプ氏とヘイリー氏の2人の戦いとなります。
トランプ陣営「今こそバイデン大統領を倒す時だ」
デサンティス氏が候補者選びからの撤退を表明したことを受けてトランプ陣営は21日、声明を出し「デサンティス氏をはじめ多くの元大統領候補から支持をもらい、光栄に思う。今こそトランプ氏のもとに集まり、バイデン大統領を倒す時だ」と強調しました。
そしてヘイリー元国連大使について「『アメリカ第一主義』を阻止するためなら何でもするグローバリストの候補者だ。彼女は共和党よりも民主党の考えを代弁している」と批判し、対決姿勢を鮮明にしました。
また、トランプ前大統領はニューハンプシャー州で支持者に対し「対立候補の1人で、非常に能力のあるデサンティス氏が選挙戦から撤退するという知らせを受けた。彼は私たちを支持する」と述べました。
そして演説などでデサンティス氏を批判する際に「聖人ぶったデサンティス」と呼んできたことについて「その名前は正式に引退だ」と述べて、デサンティス氏との対決は終わったとアピールしました。
ヘイリー氏 トランプ氏との対決姿勢改めて示す
今月23日に行われるニューハンプシャー州での共和党の予備選挙で勝利を目指すヘイリー元国連大使は21日、声明を発表しました。
この中で、デサンティス氏が「有権者の大多数はトランプ氏にもう一度、チャンスを与えたいと思っている」などとして、共和党の候補者選びから撤退したことについて「投票が行われたのは、まだ一つの州だけだ。そこでは、半数の人たちがトランプ氏に投票したが、半数は彼に投票しなかった」と反論しました。
その上で「有権者は、再びバイデン対トランプという道を歩むのか、それとも、新しい保守の道を進むのか、声を上げる資格がある」として、トランプ氏との対決姿勢を改めて示しました。
Posted at 2024/01/22 09:54:01 | |
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