高校生の就活スタート 高い求人倍率見込み 初任給賃上げ予定も
2024年7月1日 19時38分
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来年春に卒業する高校生の就職活動が、1日、事実上スタートしました。企業の人手不足や進学率の高まりなどを背景に求人倍率が高い傾向が続き、高校生優位の「売り手市場」となる見通しです。
目次
ことしの高卒者求人倍率 全国平均3.98倍 過去最高
東京の都立高校 去年の2倍超える求人
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ことしの高卒者求人倍率 全国平均3.98倍 過去最高
東京の都立高校 去年の2倍超える求人
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ことしの高卒者求人倍率 全国平均3.98倍 過去最高
高校生の就職採用試験
来年春に卒業する高校生の就職活動は、きょう1日、企業の求人票が生徒や教員に公開され、事実上スタートしました。
深刻化する人手不足や進学率の高まりなどを背景に、ことし3月に卒業した高卒者の求人倍率は全国平均で3.98倍と過去最高を記録しました。
来年3月に卒業する高校生についても高い水準の求人倍率が見込まれていて、高校生優位の「売り手市場」が続く見通しです。
一方で、高校を卒業して就職した人の3年以内の離職率は、去年10月時点で37%と大学卒業後の人と比べて高い傾向にあり、企業とのミスマッチをどこまで防げるかが課題となっています。
厚生労働省は、「高校生にとっては採用してもらいやすい環境となっているが、ミスマッチを防ぐために複数の職場見学を行うよう学校側にお願いするとともに、職業相談や面接対策などきめ細やかな就職支援を続けていきたい」としています。
高校生たちは今後、求人票をもとに志望先を選び、9月中旬から始まる採用試験に臨むことになります。
東京の都立高校 去年の2倍超える求人
慢性的な人手不足を受けて、東京都内の高校には幅広い業種の求人が見られるということです。
このうち東京・板橋区の都立北豊島工科高校には、去年の2倍を超えるおよそ200の企業などから求人の資料が届きました。
ことしの高校生への求人は、慢性的な人手不足を受けて、建設やインフラ関係など幅広い業種から学校への問い合わせが相次ぎ、これまではなかった大企業からも学校訪問がありました。
去年と比べて初任給を2万円から3万円ほど上げたり休日の日数を増やしたりして待遇を改善している企業が多く見られるということです。
この高校では、ことしから求人票を生徒が自宅で端末を使って見られるようにしたほか、企業のインターンシップに生徒が積極的に参加することで、自分にあった仕事に就けるよう進路指導を工夫しているということです。
1日に求人票を持参した企業の担当者は、「高校生の募集に手を広げる企業が多くなったためライバルが増えた。去年と比べ、3倍近くの学校を訪問しているが、人材確保はかなり厳しい」と話していました。
都立北豊島工科高校の福田健昌主幹教諭は、「工業高校であってもサービス業などこれまでなかった求人があり、追い風が吹いている形だ。高校生にとっては就職先を決めるにあたって企業側の情報を十分得ることが重要だ」と話していました。
Posted at 2024/07/02 12:31:46 | |
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