日産自動車 中間決算 最終損益2219億円赤字
2025年11月6日午後5時19分
(2025年11月6日午後7時21分更新)
自動車
経営再建中の日産自動車がことし4月から9月までの中間決算を発表し、為替変動やアメリカのトランプ政権による関税措置の影響などから、本業のもうけにあたる営業損益が276億円の赤字、最終的な損益は2219億円の赤字となりました。
日産自動車が6日発表したことし4月から9月までのグループ全体の中間決算は
▽売り上げが昨年度の同じ時期より6.8%減って5兆5786億円
▽本業のもうけにあたる営業損益が276億円の赤字となったほか
▽最終的な損益は2219億円の赤字となりました。
為替変動の影響に加え、アメリカのトランプ政権による関税措置で営業利益が1497億円押し下げられたとしています。
また、世界での販売台数は148万台と昨年度の同じ時期に比べて7.3%減少し、地域別で見ても北米でわずかに増加した以外は中国、日本、ヨーロッパなどの主要市場でいずれも落ち込んでいます。
一方、今年度1年間の業績について
▽売り上げが昨年度に比べ7.4%減って11兆7000億円
▽本業のもうけにあたる営業損益が2750億円の赤字になるという見通しを公表しました。
アメリカのトランプ政権による関税措置で営業利益が2750億円押し下げられると見込み、最終的な損益については「未定」としています。
業績が悪化している日産は神奈川県の「追浜工場」など、国内外の6つの工場を削減することや、横浜市にある本社の土地とビルを売却することを決定していて、経営の立て直しに向け、販売の回復や経費の削減を着実に進められるかが問われることになります。
日産社長「利益回復へ断固たるコスト削減」
日産自動車のイヴァン・エスピノーサ社長は、6日の決算発表の会見で「今回の中間決算は会社が複数の課題に直面していることを物語っているが、同時に着実に回復に向かって歩みを進めていることを示している。利益を回復させるために断固たるコスト削減策を実施しながら次の段階に向けて新型車や重点市場への対応、そして、ブレークスルーとなる技術について優先的に取り組みを加速化している」と述べました。
ホンダとの協業 “引き続きチャンス探る”
また、ホンダとの協業について「複数のプロジェクトについて検討しているが、現時点で開示するものはない。引き続き複数の領域についてチャンスを探っている」と述べました。
オランダと中国の対立の影響で生産調整へ
日産自動車は半導体メーカーをめぐるオランダと中国の対立の影響で
▽神奈川県横須賀市の「追浜工場」と
▽福岡県苅田町にある日産自動車九州の工場で
今月10日から生産調整を行います。
ジェレミー・パパン最高財務責任者は、6日の決算発表の会見で「状況は流動的で、極めて密に見ながらマネジメントしている」と述べ、250億円ほど、利益を押し下げる要因になりうるという認識を示しました。
Posted at 2025/11/07 00:23:33 | |
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