
台風26号 発達してフィリピンに接近 沖縄でも風強くなる見込み
2025年11月8日午後7時15分
台風
大型で強い台風26号は、発達しながら9日、フィリピンへ近づく見込みです。台風から離れた沖縄県でも、間接的な影響を受けて次第に風が強くなる見込みで、先島諸島を中心に強風や高波に注意が必要です。
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気象庁によりますと、大型で強い台風26号は、8日午後6時にはフィリピンの東の海上を西へ進んでいます。
中心の気圧は955ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートルです。台風の中心気圧は7日午後3時から8日午後3時までの24時間で20ヘクトパスカル下がり、急速に発達しています。
台風はこのあとさらに発達して非常に強い勢力になると予想されていて、9日、フィリピンの北部へ接近する見通しです。
フィリピンでは、今月4日ごろに台風25号が中部を通過し、大きな被害が出たばかりです。
遠く離れた沖縄でも次第に波高く強風になると予想
台風から遠く離れている沖縄県でも、高気圧と台風との間で気圧の傾きが大きくなるため、宮古島や石垣島などの先島諸島を中心に次第に波が高くなり、10日は強風になると予想されています。
台風はフィリピンを通過後、北寄りに進路を変えて台湾へ近づく見通しで、先島諸島では進路によっては大雨になるおそれもあるため、今後の情報に注意が必要です。
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専門家「この時期としては発達の度合いが大きい」
台風のメカニズムに詳しい横浜国立大学の筆保弘徳教授は「11月に台風が発生することそのものは珍しくない。ただ、この時期としては発達の度合いが大きい。比較的、緯度の高い場所での急発達はことしの特徴かもしれない。詳しい要因はわからないが、海面水温の高さが一因ではないか。沖縄などでも影響が出る可能性はあり、今後の情報に注意が必要だ」と話しています。
フィリピン 25号では200人以上死亡
台風25号が通過したフィリピンでは、これまでに200人以上が死亡し、いまも100人あまりの行方が分からなくなっています。
さらに台風26号も早ければ9日夜、フィリピン北部に上陸する可能性があり、当局は厳重な警戒を呼びかけています。
フィリピンでは今月4日に台風25号が上陸し、これまでに204人が死亡、いまも109人の行方が分かっていません。
もっとも被害が大きいのが日本人にも人気のリゾート地がある中部のセブ州で、洪水などで多くの建物に被害が出て、これまでに141人が死亡しました。
こうした中、さらに台風26号もフィリピンに近づいています。
フィリピン当局は台風26号が9日夜から10日未明にかけてフィリピン北部に上陸する可能性があるとしたうえで、広範囲で深刻な洪水や土砂崩れが起きるおそれがあるとして厳重な警戒を呼びかけています。
支援NPO理事長「土石流ですべてが流されたエリアも」
台風25号で深刻な被害が出ているフィリピン中部のセブ州で、貧しい子どもたちを支援するNPOの内山順子理事長がNHKのオンラインインタビューに応じました。
この中で、内山理事長は「雨が強かったせいで川沿いに深刻な被害が出ている。自分の身長よりも高い水から逃げてきたという話を子どもたちから聞いている。土石流ですべてが流されて何もなかったような状態になっているエリアもある」と証言しました。
さらに避難所について「すべてが足りていない。行政が最低限の食事を準備しているが、避難者の数が多く、人々は服や食べるものなど、すべてをなくしている。被害が広範囲だったため支援が集まりづらい」と話しました。
また、NPOが支援活動を行っている貧困地域では、避難所に多くの子供たちが身を寄せているものの、おむつなどの物資が全く足りていないということです。
セブ州ではことし9月末に発生した地震で大きな被害が出て、79人が死亡しました。復旧作業が進むなかで今回、台風による被害が出たことについて「地震と台風という大きな災害が2つ続いて、さすがに皆さんから疲れが見える」と話しました。
また、台風26号が近づいていることについて「25号の被害から命からがら逃れ、いまだにトラウマを抱える人がたくさんいる。数日間かけて掃除してきた家がまた被害に遭ったら本当に大変なので、26号がセブを回避してくれることを祈るしかない」と話していました。
Posted at 2025/11/09 08:29:01 | |
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