オリックス 26年ぶり日本一【詳しく】日本シリーズ 対ヤクルト
2022年10月30日 22時16分 プロ野球
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プロ野球、日本シリーズの第7戦が神宮球場で行われ、オリックスがヤクルトに5対4で勝って対戦成績を4勝2敗1引き分けとし26年ぶりの日本一に輝きました。オリックスの日本一は前身の阪急時代を含めて5回目です。
(※試合経過 詳細あり)
(※記事最後に日本シリーズ2022の全結果あり)
オリックスの選手たちは試合終了の瞬間、グラウンドに飛び出してマウンドに駆け寄り、抱き合うなどして日本一の喜びをあふれさせました。その後、中嶋聡監督もマウンドに向かい、選手たちから、5回、胴上げされて喜びを分かち合っていました。
日本シリーズMVP オリックス 杉本「めちゃくちゃうれしい」
日本シリーズのMVP=最高殊勲選手にはオリックスの杉本裕太郎選手が選ばれました。
杉本選手は「めちゃくちゃうれしい。『全員で勝つ』というスローガンのもと全員で取った日本一だ」と喜びを語りました。そして「やっぱりヤクルトは強かったが、去年やられた悔しい思いをやり返せてよかった。来年はリーグ3連覇と、もう一度日本一を目指して頑張るので応援よろしくお願いします」と呼びかけました。
オリックス リリーフ陣の奮闘と勝負強さで26年ぶり日本一に
オリックスはエースをアクシデントで欠く緊急事態の中でも、リリーフを中心とした投手陣の奮闘と、勝負強いバッティングで接戦をものにして去年の雪辱を果たし、26年ぶりの日本一をたぐり寄せました。
去年の日本シリーズでヤクルトに2勝4敗で敗れたオリックス。前回と同じ、ヤクルトとの対戦に向けて中嶋聡監督は「チャレンジャーとしてチャンピオンチームにぶつかっていきやり返したい」と意気込んでいました。
シリーズが始まる前は史上初めて、2年連続で先発投手のタイトル4つを獲得した絶対的なエース・山本由伸投手が去年のシリーズ同様、第1戦と第6戦に先発し、ここで確実に勝利をあげることが期待されていました。ところが、山本投手は第1戦の5回に左脇腹の違和感でマウンドを降りることになり、この計算が大きく狂いました。
ここで奮起したのが、投手陣でした。山本投手不在の第6戦の先発を託されたのは第2戦から中5日の山崎福也投手でした。「日本シリーズで2回も投げられるといううれしさがあって楽しみな気持ちでマウンドに上がった」と抜てきを意気に感じて、ヤクルトの強力打線に立ち向かい第2戦と第6戦をいずれも無失点に抑えチームに勢いを与えました。
さらに、シーズン後半のチーム躍進の原動力となったリリーフ陣もふんばりました。今シーズン、育成選手から支配下登録された宇田川優希投手は「慎重にならず強気でいきたい」と大舞台で持ち味を発揮。先発からリリーフに役割を変更した山崎颯一郎投手を含め、いずれも150キロ台後半のストレートと落ちる変化球を持ち味とする若いリリーフ陣が、ヤクルト打線の中軸を封じ、わずかなリードを守りきりました。
一方で、ヤクルトに比べてシーズン中の数字では劣る攻撃面でも、中軸の選手を中心に勝負強さを発揮しました。主軸の吉田正尚選手はシリーズ第4戦を終えた時点で打率1割6分7厘と苦しんでいましたが、迎えた第5戦。5回にこのシリーズ初めてのホームランを打つと同点に追いついた9回にはサヨナラホームランで劇的な勝利に導きました。
そして相手バッテリーが吉田選手を徹底してマークし、勝負を避ける場面が多くなるなかで、奮起したのが去年のホームラン王、杉本裕太郎選手。チームが初勝利をあげた第4戦では唯一の得点となる先制のタイムリーを打ちました。さらに第6戦では、2アウト二塁の場面で吉田選手が敬遠された直後に先制のタイムリーヒットを打って少ないチャンスをものにしました。
大黒柱のエースがアクシデントで不在となったなかでも投手陣が粘り、野手陣が勝負強さをみせたオリックス。チームスローガンの「全員で勝つ」を日本シリーズでも体現して去年の雪辱を果たし、26年ぶりの日本一を果たしました。
オリックス 日本一へ“苦節26年”
パ・リーグの中で最も日本一から遠ざかっていたオリックス。前回の日本一からこれまでの26年間の歩みを振り返ります。
前回、オリックスが日本一になったのは1996年までさかのぼります。阪神・淡路大震災よくとしの、このシーズンは「がんばろうKOBE」を合言葉に、仰木彬監督のもと、被災地・神戸を勇気づけようとチーム一丸となって戦いました。イチロー選手を中心に2年連続でパ・リーグを制覇したオリックスは、日本シリーズでは長嶋茂雄監督率いる巨人を4勝1敗で破って前身の阪急時代以来、19年ぶりの日本一に輝きました。
しかし、その後は日本一から遠ざかりました。2000年のオフにチームの柱で7年連続の首位打者に輝いたイチロー選手が大リーグに移籍してからはチームは低迷。度重なる監督交代もあって4位以下のBクラスが続き、2000年以降で最下位となったのはリーグ最多の9回です。
長い低迷のあと、最も日本一に近づいたのが去年でした。新たに就任した中嶋聡監督のもと25年ぶりにリーグ優勝し日本シリーズに臨みました。
今回と同じ、セ・リーグ覇者のヤクルトとの対戦となりましたが2勝4敗で日本一には届きませんでした。今シーズンは「リーグ連覇・日本一」を目標に掲げレギュラーシーズンは最終戦までもつれ込んだ優勝争いを制して1つ目の目標を達成。そして、今回の日本シリーズではヤクルトに雪辱を果たして、26年ぶりの日本一を達成しました。
Posted at 2022/10/30 22:20:30 | |
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