静岡 伊東 田久保市長に不信任決議案 可決 きょう失職
2025年10月31日午前5時12分
(2025年10月31日午後5時21分更新)
静岡県
学歴詐称の疑いが指摘された静岡県伊東市の田久保真紀市長に対する2度目の不信任決議案が31日開かれた臨時の市議会に提出され、賛成多数で可決されました。地方自治法の規定で市長は31日失職し、50日以内に市長選挙が行われます。
記事後半では取材に応じた田久保市長のノーカット動画を掲載しています。
目次
1項目
田久保市長“粛々と受け止め”立候補については明言避ける
静岡県伊東市では、学歴詐称の疑いが指摘された田久保市長が不信任の議決を受けて市議会を解散したことに伴って10月19日に市議会議員選挙が行われ、前の議員18人と新人2人の合わせて20人が当選しました。
31日、解散後、初めての議会となる臨時の市議会が開かれ、市長に対する2度目の不信任決議案が提出されました。
決議案では「議会の解散を正当化する大義はない。市長の職にとどまり続けることは、選挙を通じて示された民意を無視するもので決して許されない」などとしています。
採決が行われた結果、不信任決議案は、議長を含む出席した議員20人のうち19人が賛成し、賛成多数で可決されました。
地方自治法の規定で田久保市長は31日失職し、公職選挙法の規定により、50日以内に市長選挙が行われます。
田久保市長は再び市長選挙に立候補するかどうか、現時点では明らかにしていません。
田久保市長“粛々と受け止め”立候補については明言避ける
【ノーカット動画 】取材に応じた田久保市長(37分40秒)
田久保市長は午後1時前、伊東市議会の中島弘道議長と面会し、2度目の不信任決議の議決を通知する文書を受け取りました。
通知を手渡す際、中島議長が「お疲れさまでした」と述べた一方、田久保市長は無言でその場をあとにしました。
その後、田久保市長は報道各社の取材に応じ、「2度目の不信任については、議会の決定として粛々と受け止めたい」と述べました。
その上で、今後行われる市長選挙に立候補する考えがあるか質問されたのに対し、「まずはきょう議決され、それを受け止めるということまでで、この先の進退については支援いただいている皆さんとよく話し合いながら向き合って決めていきたい」と述べ、明言を避けました。
立候補の可能性について改めて問われると、「市民のみなさんから頑張ってほしい、負けないでほしい、このまま続けてほしいとたくさん言っていただいた。私に託していただいた思いに応えるためにこれから自分が何をすべきかゆっくり考えてみたい」と述べました。
一方、辞職の意向を撤回するなどしたこれまでの自身の判断については「選挙のテクニックとして『そこで辞めておいたほうがいい』というアドバイスもいただいた。こうしていれば、ああしていればと思うことや経験不足もあったかもしれないが、私としてはその都度、自分なりに考えて決断をしてきた。そのことについて後悔はない」と述べました。
また、31日で市長室を去ることになる胸の内を問われると時折、涙を流し、ことばを詰まらせながら「就任してすぐに騒動が起きてあっという間のような、長かったような、どちらともいえないところだが、慣れない仕事の中で、職員にもサポートしてもらった。短い期間だったがいい仕事ができた」と述べました。
中島弘道議長「むなしい達成感」
市長の失職が決まったことを受けて、伊東市議会の中島弘道議長は「むなしい達成感というか、そういう気持ちしかない。市政が停滞、空転しているだけで進展もなく、市民の皆さまにはご迷惑をおかけしている状況だった。時間とお金の無駄だったというような気持ちだ」と述べました。
また、青木敬博副議長は市長の失職について「私は退学だと思う。学校から『君は辞めてください』と言われたのと近い。2度目の不信任決議案を出すことを目的に選挙を戦ってきて無事に出せてよかったなと思っている」と述べました。
市長選挙の日程は
公職選挙法の規定によって50日以内に市長選挙が行われます。
複数の関係者によりますと、市長選挙は12月7日告示、14日投開票の日程が有力になっているということです。
市によりますと、市長選挙には3700万ほどの費用を見込んでいるということです。
田久保市長の失職に伴う市長選挙をめぐっては、伊東市の前の市長や元市議会議員らが立候補を予定しています。
Posted at 2025/11/01 07:52:17 | |
トラックバック(0) | 日記