
ローマ字つづり方 約70年ぶり見直す答申 文化庁審議会まとめる
2025年8月20日 18時51分
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文化庁の審議会は、ローマ字のつづり方をおよそ70年ぶりに見直す答申をまとめました。
例えば「ち」は「ti」から「chi」とするなど、「ヘボン式」と呼ばれるつづり方が小学校でも教えられることになります。
いったいどう変わるのか? 記事後半で詳しくお伝えしています。
目次
GHQが「ヘボン式」 内閣告示で「訓令式」 2つが混在
注目
ローマ字のつづり方 どう変わる?
目次
GHQが「ヘボン式」 内閣告示で「訓令式」 2つが混在
注目
ローマ字のつづり方 どう変わる?
注目
「anpan」「tokyo」これまで通りのつづりも
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ローマ字のつづり方には、「ち」を「ti」とする「訓令式」と、「chi」とするより英語に近い「ヘボン式」があり、およそ70年間、学校教育などでは「訓令式」が基本とされてきました。
文化庁の文化審議会は時代に応じたローマ字のつづり方について議論を進め、20日、野中文部科学副大臣に答申しました。
答申では、「訓令式」は一般に定着しているとは言えないとして、現在、広く使われ、多くの人が慣れ親しんでいる「ヘボン式」を基本的に使用するとしています。
また、例えば「かあさん」など伸ばす音のつづりは、「マクロン」と呼ばれる横棒の長音符号をつけて表すほか、母音の文字を並べて表すこともできるとしています。
一方、「Tokyo」などすでに定着している表記は、直ちに変更を求めないほか、名前などは本人の意向を尊重するとしています。
新しいローマ字のつづり方は今年度中に内閣告示として示され、小学校の国語の授業などでも教えられていくことになります。
GHQが「ヘボン式」 内閣告示で「訓令式」 2つが混在
ローマ字の表記のあり方について議論が始まったのは、明治時代でした。
文化庁によりますと、当時、英語に近い「ヘボン式」と「訓令式」の元になった表記方法が考案され、知識人を中心に議論が行われました。
その後、昭和に入って政府が本格的な検討を始め、71年前の1954年、国語をローマ字でつづる場合には「訓令式」で表記するよう内閣告示で示されました。
しかし、GHQが駅名の表記などに「ヘボン式」を使っていたほか、パスポートの氏名も「ヘボン式」で表記されるなど、国内では、現在にいたるまで2つのつづり方が混在する形となっていました。
注目
ローマ字のつづり方 どう変わる?
今回の答申によって「ヘボン式」が基本とされる中、今後、ローマ字のつづり方はどう変わるのか。
例えば
▽「し」は「si」ではなく「shi」
▽「ふ」は「hu」ではなく「fu」
▽「しゃ」は「sya」ではなく「sha」となります。
また、伸ばす音のつづり方は、ローマ字の上に長音符号を使ったり、母音の文字を並べて表記します。
長音符号は、山型のサーカムフレックスではなく、横棒の符号のマクロンに統一されます。
注目
「anpan」「tokyo」これまで通りのつづりも
一方、これまで通り「訓令式」のままのつづりが適当とされたものもあります。
例えば“ん”については、これまでどおり「n」を使うのが適当とされ、「あんぱん」はヘボン式だと「ampan」とされることもありますが、十分に定着していないとして「訓令式」の「anpan」とすることになりました。
また「tokyo」や「judo」など国際的に定着しているものはただちに変更を求めるものではないとしています。
Posted at 2025/08/20 20:50:07 | |
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