さて、ここでもう一つ、写真が送られてきました。
何の部品を、どういう目的でどう使ったのか、きちんと説明する。 医者が診断して、治療法の選択肢を説明して患者の納得を得て治療を行うという
インフォームド・コンセント
と同じですね。
匠の技を公開してもよいとのことですので、もう少しだけ、おさらいを。
これ、何かわかりますか?
送られてきた写真とともに、記されていた説明は引用のとおり。
「右が今回採用した多孔インジェクター 左はC30Aノーマル」
黒い方が、現行機種のもので、20年程新しい技術のものですね。小型、軽量、大容量、高性能でいずれも、いい仕事しそうです。
「出力向上に伴い容量も少し上のランクを選びました。 」
吸気の空気量は、ノーマルスロットルなので、それほど燃料噴射量が必要ではないですが、C32B純正インジェクターと比較して余裕があるようです。
「デリバリーパイプ加工、カラー変更、インジェクターレジスター廃止 カプラ変更等
変更箇所が多いですが現行機の流用なので霧化特性に優れ、効率よい燃焼を促します。 」
こういう、必要な変更が独自にできるって、素晴らしいですね。
そういえば、思い出しました。オーバーホールを相談していた2ヶ月以上前のこと。
「燃費とか、気にします?」
と、エンジン担当の方に質問されました。
それで、その時の私の理解は勘違いしてて、パワーアップすると、燃費が悪くなるけど、それ気にしますか?という意味かと思っていたんです。
「サーキットしか走らないので燃費悪くてもいいですけど」と私。
しかし、詳しく聞いてみると、インジェクターを
現代のものに交換 すると、パワーも上がるし、燃費もよくなるそうです。
容量が上でも、右のような細くて小型で、噴射効率も上なのだそうです。現行モデルの流用のようなのですが、多孔、つまり穴が沢山あるために、霧状の燃料噴射がかなり効率化されるそうです。
つまり、
よい混合気 = よい爆発。
部品交換だけでは無理ですが、コンピューターのセッティングをベンチで正確に合わせるので、こういうことができるわけですね。
Posted at 2010/05/09 01:04:41 | |
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