2010年06月01日
サーキット走行では、エンジンよりも、ミッションのほうが、負荷が大きいと思いますが、OSのLSDをいれていることを前提に、ミッションオイルについて以下に私の体験的ノウハウを書いていきます。
街乗りなら5000キロぐらいで定期交換で十分だと思います。シフトフィールで引っかかって問題を感じたり、コォーーッ、コッコッコっというリングギア鳴り音が大きくなってきたら交換するぐらいで問題なしです。
しかし、LSDを入れてサーキット走行する場合は、全開走行での時間管理をします。サーキット走行全開累計2時間程度、街乗りを合わせても、2000キロぐらいで定期交換が理想だと思います。中山走行会終日走行2日分ぐらい(サーキット内で延べ5時間)で交換しています。
これは、ミッションオイルクーラーがなく、油温計もない状態での判断です。それから夏の7-9月はサーキット走行は無理だと思います。
オイル劣化に関して、重要な判断要素は、「オイルの性能を劣化させるような130度以上の超高温域で使用するかどうか」だと、私は理解しています。油温上昇を抑えられないオイルクーラーなしのNSXで、サーキットでの連続全開走行は5分間程度が限界だと思います。全開1~3周、クーリング1周にすれば、25分の走行枠を走り続けられます。
全開走行中、全開加速の3速シフトアップでギヤが入りにくくなったり、シンクロにガリッとした感覚を手元で感じるようなら、交換したほうがいいと思います。
私の体験では、ミッションオイルクーラーがないので、サーキット走行1時間ぐらいで劣化し始めるのがわかります。
油温データログや走行距離や走行時間を記録して、オイル管理をきっちりしているレーシングチームのエンジニアに色々と相談したのですが、一般的な練習走行会だと、全合成油の場合でも全開連続走行2時間で劣化すると聞きました。
ちなみに、スーパー耐久NSXには、大きなオイルクーラーと冷却ファンがついており、高価なミッションオイルと添加剤などをいれているようなので別格です。レースでは、そもそも性能を犠牲にしてお安くあげようという価値観はなく、最高の条件で優勝を狙うもの。鉱物油は、高温時の劣化が大きくレースでは使うことはありません(私としては、問題なく使えるなら使いたい)。
私は、ミッションのOH寿命を伸ばしたいので、サーキット走行累計4時間(走行会2回)ぐらいで交換するようにしています。シフトアップも、タイムを犠牲にしてもいいから、ちょっと緩めに。
これまで、オイル銘柄は色々試してきましたが、コストパフォーマンスを上げるため、高級オイルと同様のフィーリング(性能?)で安いオイルを探しています。最近使ってみた鉱物油のトヨタ純正ハイポイドギアオイルGL-5はリッター500円以下と超格安です。街でも、サーキットでも、ギヤはスルスル入りフィールはとてもいいし、交差点でステアリングをきってアクセルオン加速するときのLSDクラッチのガコッ、ガガガのような引っ掛かりもほとんどなく、NSX用としては合格ラインです。ミドルハイクラスのNUTEC ZZ-32とフィーリングは近いですが、超格安なのが魅力。
心理的には、鉱物油というのが不安。体感的には問題なし。
本当のところは、どうなのでしょうか。
Posted at 2010/06/01 23:33:05 | |
トラックバック(0) |
サーキット仕様のNSXをつくる | クルマ