
東日本大震災による深刻な被害を受けた
航空自衛隊松島基地ですが、
滑走路の復旧は震災後わずか4日で行なわれ
援助物資の基地としてフル活動しています
また、基地隊員も災害復旧に活躍しています。
本日より、教育用F2戦闘機
の修理が開始されました。
水没した18機、一日も早く大空に戻って欲しい
と思います。
●航空自衛隊 松島基地HP
http://www.mod.go.jp/asdf/matsushima/
以下、4月17日産経新聞より転載
F2、防空の要所復活へ 奮い立つ松島基地
東日本大震災で深刻な被害を受けた航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)。水没した18機の教育用F2戦闘機の修理が17日、始まった。当初廃棄処分は避けられないとみられたが、防衛省は復活可能と判断した。滑走路は懸命な復旧作業で航空機の離着陸が再開され、被災地への物資輸送の前線拠点の役割を果たしているが、基地機能はまだ回復されていない。「北の空の砦(とりで)」ともいえる同基地の修復に向け、全国各地から1千人以上の空自隊員が志願して集まっている。(半沢尚久)
■離島侵攻対処に不可欠
17日午前10時半。格納庫に置かれた1機のF2に10人ほどの空自隊員が近づく。翼に上がると、愛機をいたわるように布でほこりを拭き取る。復活に向けた作業は静かに始まった。
同基地のF2は新人パイロット養成用だ。10カ月の養成課程も残り数週間のところを3月11日、津波が襲った。滑走路脇に並んだF2を次々とのみこむ濁流。ある隊員は「渦に巻かれるように機体が回転した」と話す。
約40人いる新人は翌12日から三沢基地(青森県)に移っていった。「早く一人前になって教官として帰ってこい」。ベテラン隊員は笑顔で送り出したという。
F2は対地・対艦攻撃能力の高さが特徴。中国による武力行使の際に想定される離島侵攻に対処するうえで不可欠だ。津波に流されたり、水につかったりしたため使用不能となったが、防衛省は修理可能と判断し、修理費の見積もりに着手した。
F2は今秋に最終号機の納入が終わるため部品調達が困難となることも予想される。だが、基地司令の杉山政樹空将補は「F2の教育機能と基地機能を全面復旧させる」と強調した。
空自幹部も「『地上分散・空中集中』が航空作戦の鉄則。平時に戦闘機部隊を置いていなくても、有事では松島基地は要所だ」と指摘した。松島基地ではF2を練習機として使っているが、有事の際は支援戦闘機として投入されるからだ。
■地べたをはう隊員
昼どきに基地内を歩くとがれきを集め、機材を洗う隊員があちこちにいた。食堂で昼食をかきこみ、とんぼ返りしてきたのだろう。
救助、給水・炊き出し、不明者捜索−。震災発生以降、隊員は被災者支援に全力を注ぎ、基地の修復は後回しにした。例外として最優先で取り組んだのが滑走路の復旧だった。泥や流木を除去し、2本ある滑走路のうち1本は震災3日後には離着陸が可能となった。
16日午前5時半、復旧後初めて着陸したのは米軍輸送機だった。嘉手納基地(沖縄県)から来た特殊部隊はここから仙台空港の復旧調査に向かった。
基地近くの「大曲市民センター」。通路をのぞき込むと若い隊員が黙々とヘドロを集めていた。
民生支援や不明者捜索に投入されているのは、全国から集まってきた応援の空自隊員だ。基地本来の所属隊員は1100人で、応援部隊も1100人。所属隊員が基地機能の復旧に専念できる態勢を敷いた。応援部隊は志願制で士気も高いが「地べた」の活動に慣れていない。くぎを踏みけがをする隊員も相次いでいる。
夕方、基地の体育館に入った。応援部隊の居住スペースだ。すし詰め状態で簡易ベッドがずらり並ぶ。隊員はチューブに入った「パック飯」を食べていた。
外に出ると、つぼみをふくらませた桜の木の前を幟(のぼり)を持った隊員が横切った。「千里同風」。世の中がよく治まっているという意味のこの幟は全国の基地に配られているという。全空自隊員が一丸になっていると確信した。
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Posted at
2011/04/17 23:06:17