
1952年、それまで、聞いたことの無いエンジン音を奏でる飛行機が
羽田空港に降り立ちました
ロンドン・東京路線開設のテストフライトのため
7月8日本格的なジェット旅客機
「デ・ハビランド DH.106 コメット」がやってきたのです。
1952年と言えば7月1日に羽田飛行場が米軍から日本に返還され、
東京国際空港になったばかりです
その記念すべき民間ジェット旅客機第一号がコメットでした。
当時の運行会社は英国海外航空「BOAC」で
ロンドンのヒースロー国際空港との間に定期就航しています。
「BOAC」航空機の塗装は尾翼はロイヤルブルーに、
SpeedBirdと呼ばれる鳥をデザイン化したロゴマークを
あしらったすっきりとしたお洒落なカラーリングで
国策によってBEAを吸収合併し1974年英国航空「BA」と
名を改めるまで使用されることとなります。
さて、「デ・ハビランド DH.106 コメット」定期運航就航後、
程なくして、与圧された胴体の繰返し変形による金属疲労が
原因の空中分解事故を起こした事がきっかけで受注は伸び悩み
改良後も高速でより大型の「ボーイング707」「ダグラスDC-8」との競合に敗退し
合計112機をもって生産を終了しています。
しかし黎明期のジェット旅客機の事故によって研究・調査されたことは
その後の航空技術、就中安全向上に果たした役割に大きな教訓と
役割を果たしたとされています。
民間機としてのコメットは1980年代に引退していますが、
コメットを原型として、ターボファンエンジンに換装した対潜哨戒機
ニムロッドが現在でも英国空軍にて使用されています。
Posted at 2010/07/08 22:51:24 | |
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