
フリーペーパー
誰でも自由に持って行く事の
出来る情報誌
街中の至る所に置いてあるので
近年はいささか食傷ぎみの感は
ありますが・・・
稀に「おや?」と思い手に取る事も
しばしば
昨日、手にとってしまったのが
書店に置いてあった、宮崎 駿 作品
『風立ちぬ』のDVDのPR用フリーペーパー
かなり大判サイズなのですが
中を見開きにすると・・・
こんな、素敵なイラストがっ!
夢の中でのカプロニ伯爵と
少年堀越二郎のワンシーンですねっ♪
優しいタッチで、堀越少年が、『Caproni Ca.3』を追いかけている
シーンが描かれています。
という事で・・・
家にあったポスターフレームに入れてみました~
中々いい感じでしょ?
さて、本日は・・・イラストに登場している
『Caproni Ca.3』の事に触れてみましょう
映画「風立ちぬ」の冒頭で、夢の中の堀越少年を空にいざなう
Giovanni Battista "Gianni" Caproni (ジョヴァンニ・バッチスタ・ジャンニ・カプロニ)伯爵が
実用爆撃機の先駆けとして登場させた『Caproni Ca.3』
■画像左の人物が、Giovanni Battista "Gianni" Caproni)
■劇中ではこのお方・・・
航空機として本格的な戦略爆撃機としてのルーツは
帝政ロシアのシコルスキー(イリヤ・ムロメッツ 4発爆撃機)と
カプロニ設計によるイタリアの3発爆撃機
『Caproni Ca.33(陸軍名Ca.3)』とされており後の大型機への礎を造った航空機
1913年に完成した最初の大型機『Caproni Ca.30』の性能向上を図り1917年に登場した
『Caproni Ca.33(陸軍名Ca.3)』は、大きな特徴として非常に頑丈に作られ被弾に強く
また大型の機体にも拘らず、宙返りや横転が出来るほどの運動性と、
当時の航空機では非常に難しかった離着陸が前方に供えられた前輪により安全に
行えるようになった事で、その性能の高さからフランス等でもライセンス生産が行われ、
約300機が生産され患者輸送機等多彩なバリエーションを持つ航空機として使用されました。
この世界で最初の量産爆撃機ともいえる『Caproni Ca.33(陸軍名Ca.3)』は
現在、ローマのイタリア空軍博物館とアメリカのオハイオ州デイトンにある空軍博物館に
それぞれ1機づつ残されています。
ちなみに・・・劇中には、カプロニのこんな飛行機も
1926年に初飛行している『Caproni Ca.90』
下翼の幅が46mもある当時世界最大の航空機
他の飛行機と比べてもその大きさが解りますよねっ
戦前に隆盛を極めたカプロニ社ですが、航空機部門は戦後劇的に進歩した
航空機業界の中、自国内のフィアットやマッキ競争力を欠き、販路を失い1950年消滅
オートバイの開発・製造などを行っていたカプロニグループのカプロニ・ヴィッゾーラ(Caproni Vizzola)は
1983年に同国の航空機メーカーであるアグスタに吸収されています。
蛇足ながら・・・『風立ちぬ』を製作した「スタジオ・ジブリ」
このジブリの名前の由来とされているのも・・・
カプロニ社の『Caproni Ca.309(Ghibli)』という航空機らしい・・・
本来『Ghibli』は(サハラ砂漠に吹く風)の意味ですが
飛行機好きの宮崎 駿氏
という事は・・・やはりそうなのでしょうね。

Posted at 2014/06/29 02:25:35 | |
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