
スズキワゴンR、2月1日に6代目にフルモデルチェンジされました。
2008年9月26日のブログ
で4代目、
2012年9月6日のブログ
で5代目について書いていますが、
今回の座っただけの試乗記は、その6代目ワゴンRと行きましょう。
何度も書いていますが、うちは初代と2代目を合計19年間乗り、3代目は代車ながら頻繁に借りて乗っていて、4代目は甥が、5代目は姪が所有しているので昔も今もとても身近に感じるクルマです。
1993年9月の登場以来、初代は5年1ヶ月、2代目は4年11ヶ月、3代目は5年、4代目は4年、5代目は4年5ヶ月と、ここしばらくはモデルチェンジのサイクルが早くなっている感じがしますが、ライバルのムーヴが割合短期間にモデルチェンジを繰り返しているのに追随する悪しき影響です。
6台目ワゴンRは、3代目のように顔違いを3種類用意しました。

1つ目はFX/FAというベーシック系。どこかN-WGNノーマルに似た大人しいスタイル。
2つ目はFZというエアロスタイル。こちらはソリオバンディッドかヴォクシーを思わせるスタイル。

3つ目は他車種ではカスタムに相当するスティングレー。3代目から5代目まで続いた横長ヘッドランプ+透明樹脂製フロントグリルを止めて、縦長ヘッドランプ+大型ブラック/クロームフロントグリルという2代目3代目RRに似た顔に。過去のスティングレーを見慣れている人だと、これじゃ名前にふさわしくないという意見が出るかも。

目玉としては中級グレード以上がハイブリッドになったことです。しかしこれは5代目のエネチャージを推し進めた「マイルドハイブリッド」でトヨタのような本格的ハイブリッドではありません。
端的には小型のリチウムイオンバッテリーを助手席下に置いて、オルタネーターをISG(モーター機能付き発電機)化しています。モーター機能はリチウムイオンバッテリーの力で発信加速時にアシストをし、減速時には車載バッテリーとリチウムイオンバッテリーに充電をする、という働きをしますが、6代目はエンジンを停止したままモータアシストのみでクリープする事(バッテリー表示が3目盛以上で最大10秒間)が可能。
プリウスやアクアが、モーターのみで発進してしばらくするとエンジンが掛かるという、あのプロセスがワゴンRでも出来る訳ですね。

インストルメントパネルは、何とセンターメーターを採用。ムーブがセンターメーターを廃止したのになぜ今更と思うのですが、

勘繰るにこのヘッドアップディスプレイを付けたかったからではないかと。これ、エンジンを始動すると自動で展開されて停止すると格納します。ギミックではありますが、宇宙戦艦ヤマトが波動砲発射時に展開するターゲットスコープみたいで私は好きですがね。またナビゲーション装着位置も8インチディスプレィを前提とした大きなスペースが用意されています。

日産のアラウンドビューモニターと同じ機能の、全方位モニターも用意されています。写真のような縦列駐車で便利だと思いますが、ドアミラーを壊して交換する際にカメラ付きだとものすごく高価な事を知っておくべきです。

サイドビューですが、センターピラー(正確にはリヤドアガラスの開口部)が異例に太いデザインになっています。アルファード/ヴェルファイアみたいでかっこいいかもしれませんが、

本当の理由はこれです。リヤドア内側前端に傘を立てて収納可能なアンブレラホルダーが設置されました。傘の柄は普通?の恰好ですが、それがリヤドアガラスに当たったり、視界を妨げたりしないようにトリム部分で保護するのが目的のようです。傘から垂れた水が車外に排出されるようになっている等考えられています。私は傘置場を設置したクルマは高く評価しますが、意外に次世代では忘れ去られています。もし7代目のワゴンRにもアンブレラホルダーが残されていたら手放しで褒めることにしましょう。

グレードはFAがガソリンエンジン、FX、FZがハイブリッド

スティングレーは、Lがガソリンエンジン、Xがハイブリッド、Tがターボハイブリッド。
各々に2WDと4WDが設定されます。

ボディカラーは12色。FX/FAが10色、FZが8色、スティングレーが6色。グレードが高いほど色の選択肢が少ないのはおかしいのではないか。でもスティングレーはブラックパールとホワイトパールで8割がたを占めるだろうから仕方がないのか。

アクセサリーカタログで目新しいものは特にありませんが、アンブレラホルダーに装着する「ホルダーカバーというものがあります。傘ではなく杖を収納する時に使用とありますが、杖だと細くて振動でカタカタ音が出るというクレームを回避するため、そういう場合はこの用品がありますよ、というための物でしょう。
他に衝突被害軽減ブレーキシステムがデュアルセンサー+単眼カメラになったり、最近問題になっている誤発進抑制機能、ハイビームアシスト機能(私はこれに賛同しかねるが)、中級グレード以上に運転席シートヒーター装備等、盛りだくさんの機能がありますが、それらは実車やカタログをご覧下さい。
4代目と5代目は単なるハッチバック車に寄っていてワゴンRらしくないと私は書きましたが、6代目はクオーターガラスが復活して、テールランプはリヤバンパーに横型で配される等、スタイルでは初代と同じモチーフが使用されて、デザイナーには原点回帰というキーワードでデザインをしたのが強く感じられます。
ところが初代は異端なクルマではあっても、時の流れとライバルの隆盛でいつしかワゴンRが軽自動車の定番となってしまいました。
N-BOXに慣れた身としては、ワゴンRのリヤゲートの開口部の高さや初代には遠く及ばないラゲッジスペースを見るとスペースの点では物足りません。無論みなが全てハイトワゴンな軽自動車を欲する訳ではないのでワゴンRの存在意義が薄れることはないですが。
しかしスペーシアがある限り、ワゴンRがスライドドア化されたり更に背が高くなるようなことは無理そうです。今はいいとしても、次世代のワゴンRを作るのはかなり難しいでしょう。数年後それについてまた書くことになるでしょうが、さてどうなることやら。
Posted at 2017/02/05 23:59:43 | |
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