
テスター、電気工作に必須の測定機器です。
上の子は工業高校の電気科に通っています。電気科というと入学してから延々とハンダ付けに明け暮れるというイメージを持っていましたが、話を聞くとそうではないようです。
最近やっと形のあるものを製作したと言って自宅に持ち帰ったのが、写真右のアナログマルチテスター組立キットです。
私「ほう、テスターか。どれどれ見せてみろ。」
子「こんな物、動かないで見てもしょうがないよ。」
私「何?どうして動かんのだ?」
子「説明書通りに作ったけれど、動かんもん。」
私「先生に聞いたか?完成の確認もしないのか?」
子「先生は作り方を教えただけで終わりやで。」
私「じゃ、動かない原因を自分で追求して、動くようにしようとなぜ思わない!」
子「だって失敗作なんだからそんなもの忘れて、次の事をやるのが当然でしょ。」
私「アホっ!そんな簡単にあきらめてどうする。お父さんが見てやるから貸せ!」
と分解してみました。アナログテスターなので、プリント基板をロータリースイッチの接点が回転し、他はコンデンサー1個と、抵抗が数個しか使用していません。
コンデンサーの容量と、抵抗の値は問題なく、抵抗の配置と極性も正しく配置されています。
プリント基板の導通も問題なく、動力源である電池も新品です。何が原因なのかと10分くらい考えたところやっとわかりました。
抵抗値を測るには、まず赤黒のテストリードを接触させて0オームになるように調整つまみで合わせる必要があります。調整つまみはラジオなどでよく見るボリューム(可変抵抗器)と同じ格好で、3極の端子が出ています。よく見ると3極共に基板にハンダ付けを忘れています。これでは全体が導通出来ないので動くはずがありません。
さっそくハンゴテを取り出しハンダ付けしてやると問題なく動きました。
上の子は学校以外はほとんど外に出ず、普段TVゲームばっかりやっていてモノ作りなど全くしないのである程度は仕方ないと思いますが、手に技術を付けるために工業高校に行かせたのだし、男の子なのでもう少し覇気がないと、数年後社会に出たときにやって行けるのかと不安になります。
ま、「父の威厳」は保たれた訳ですが。
ところでそのテスターキットは、三和電気計器の製品です。同社は国産テスターの老舗で、学校教材用の組立キットも長年作っているそうです。
写真左は私のです。既に34年使っていますが同じ三和電気計器製です。3-4年毎に駆動用電池を入れ替えるだけで問題無く長期間の使用に耐えるというのは大したものです。
私の父も同じ三和電気計器のテスターを使用しており、親子3代共に三和電気計器テスターを使うことになります。
デジタルテスターよりも、やはり針が振れた方がテスターとしては見やすい気がしますね。
Posted at 2009/10/01 00:20:20 | |
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