イラストギャラリー40／特撮夜話（12）（宇宙刑事シャイダー）

昭和59年3月〜昭和60年3月。
第三の宇宙刑事は青でした！
最初に雑誌か何かで見たときはちょっとガッカリしたのですが、実際劇中で活躍するシャイダーのカッコよさにはシビれたものです。マスクは非常に複雑な造形で見る角度によって表情が変わります。コンバットスーツのデコレーションが少々派手めでしょうか。

シャイダー全体のストーリーは前2作ほどの盛り上がりはありませんでしたが、個々のエピソードはこれまでにない挑戦を感じるパワーのある話が多いのです。それでも最後くらいは３人の宇宙刑事をストーリーに絡めて欲しかった。特番で3人が並んだ姿は実現しましたけど。

敵対組織は「不思議界フーマ」。マクーは宇宙のギャング団、マドーは超能力を使った宇宙犯罪組織ですが、フーマは言ってみれば洗脳系攻撃が多く、精神的支配を目論んでいたフシがありました。ある意味本当にコワい組織だったと言えましょう。フーマ登場時に流れる「不思議ソング」は一回聴くと忘れられません…。

前任の二人がほぼ完成された宇宙刑事（特にギャバンは）だったのに対し、シャイダーはいささか未熟で、相棒の女宇宙刑事アニーと共に戦いを通して成長していく物語でもありました。ですが、シャイダーといえばアニーを抜きには語れないほどアニーの存在感は大きかったですね。色んな意味で当時は衝撃を受けたモノです……（あえて多くは語るまい）。
主演の円谷浩氏は2001年、37歳という若さで病気の為亡くなられました。ホントに宇宙に帰ってしまったのですね…。謹んでご冥福をお祈り致します。

イラスト（原寸はA3）は最初はシャイダーだけのつもりだったんですが、背景が寂しかったのでバビロスを描こうと思いつき、適当な資料を見ながら作っていきました。しかしこれが地獄を見る結果となり（笑）おかげで大幅に完成予定がずれこみました〜ふぅ。イラストタイトルは「不思議時空からの帰還」といった感じです。
仮面ライダーと並び、現代に蘇って欲しい特撮はやはり宇宙刑事シリーズではないでしょうか。