今回はオタク要素が特濃です(笑)。
趣味と実益を兼ねて、新旧の特撮番組を継続的に視聴する日々…。ネット配信で全話もピンポイントでもいつもで見たいものを観れる、いい時代になったものです。
さて、ウルトラマンシリーズでほぼ必ずといっていいほど設定されている『防衛隊組織』。
ご存知「科学特捜隊」「ウルトラ警備隊」に始まり、「MAT」「TAC」「ZAT」「MAC」「UGM」…近年では「GUTS(ティガ)」「XIG(ガイア)」「TEAM EYES(コスモス)」「TLT/ナイトレイダー(ネクサス)」「DASH(マックス)」「GUYS(メビウス)」「Xio(X)」…キリがないので止めますが多くの組織が地球を守ってくれました(^^)。
▼科学特捜隊(ウルトラマン)
©︎円谷プロ
▼ウルトラ警備隊(ウルトラセブン)
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▼MAT。海底基地です。(帰ってきたウルトラマン)
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▼ ZAT。千代田区です。(ウルトラマンタロウ)
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▼ MAC。宇宙空間。(ウルトラマンレオ)
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▼UGM。ビルの形がUGM!(ウルトラマン80)
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▼ GUTS。(ウルトラマンティガ)
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▼スーパーGUTS。(ウルトラマンダイナ)
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▼ XIG。成層圏。(ウルトラマンガイア)
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▼TLT/ナイトレイダー。ダム湖。(ウルトラマンネクサス)
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▼ GUYS。基地本体が変形して飛行可能。(ウルトラマンメビウス)
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▼ Xio。上空から見ると「X」のカタチになっている。(ウルトラマンX)
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各組織のメカや特徴についてはまたの機会に譲るとして、それぞれの組織のリーダー(隊長)の個性も見どころのひとつになっていることに最近気づきました。年齢を重ねてきた故ですかね(笑)。
私個人は40代前半までは会社勤めのサラリーマンデザイナーでしたが、元々リーダーとか長の素質は無いと思ってましたし手を動かしていたい性質だったので、今のフリーランスの職人的な働き方はすごく性に合ってます(^^)。ですが「隊長」たちのリーダーたる素質はそのベースの人間性がにじみ出ていて、学ぶべきものが多い。もちろん限られた尺の中で隊長のプライベートがフォーカスされることは少ないですけど、脚本家の頭の中にはきちんと設定されているのではないでしょうか。
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ジェンダーフリーの現在、リーダーは男でも女でも素養があればどんとん登用されるし女性の社長の活躍も当たり前。私もいくつかデザイン会社を転職しましたが、なんと全て女性社長でした。
昭和は「女性が強くなった」と言われたくらい、基本まだ「男社会」でした。よって特撮やアニメでも女性がリーダーや隊長ってのはほとんど見られません(ドロンジョ様くらいかなぁ)。「科学特捜隊」〜「UGM」あたりまでの組織内でも女性隊員はほとんど現場でも補佐役か通信・オペレーター職が多い印象。戦闘機パイロットはTACの南夕子くらいかと。
それが平成の「ウルトラマンティガ」以降になると、組織の中核を担う女性が格段に増えます。ティガに登場する「GUTS(ガッツと読む)」の隊長がいきなり女性のイルマ・メグミ(高木澪さん!)。エースパイロットも女性のレナ隊員。続くシリーズでもほとんど女性パイロットが活躍してますね。「ウルトラマンガイア」の「XIG(シグと読む)」に至っては女性だけのパイロイットチームさえあります。
平成にあっては仕事と能力に性差はない時代になりました。しかし女性リーダーの時は頼りになる男性副隊長の存在も見逃せません。現実でも補佐役がきちんとできる人こそが本当は凄いと思うんですよね。
女性隊長はイルマ隊長のみですが、「ウルトラマンネクサス」の「ナイトレイダー」、「ウルトラマンX」の「Xio(ジオと読む)」では有能な女性副隊長が活躍して存在感を出しています。ちなみに「TLT」「Xio」の副隊長、両名ともウルトラマンに一度だけ変身するんですよ(^^)。有能すぎてあえて選ばれた?
女性隊長&副隊長は能力はもちろん経験もあり、年齢もそれなりです。よって家庭があり、子供がいたりしてちゃんと物語上で語りられてたりします。このあたり、昭和とは隔世の感がありますね。
ちなみに「Xio」の神木正太郎隊長には年頃の娘(日産ディーラーで働いている!)がいて、結婚式当日によりによって怪獣出現(安定の展開なんですが ^_^;)。事件解決後に結婚式場に必死の思い出到着するも全て終わった後で誰もいない、呆然…かと思いきや、娘がひとり父を待っていたという泣けるエピソードがありました。仕事で病床の妻の最後を幼かった娘に看取らせてしまったという過去があり、それ以来親子の距離ができていた…と言うバックボーンも…。長年娘との距離が縮まらなかったので結婚式も欠席する予定だったのを、女性副隊長が後押し、隊長不在の隊を守ったのでした。
余談ですが、スーパー戦隊「未来戦隊タイムレンジャー(2000〜2001)」のリーダーはピンクです(もちろん女性ですよ)!名乗りの際、中心にいたりすることもたまに…(その時はレッドがピンクの位置に)。
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昭和の組織の隊長では「ウルトラマンレオ」の「MAC」のモロボシ・ダン隊長が印象深いです。常軌を逸したシゴキ(相手がレオだからこそですけど)は現代では問題になりかねないレベルかと…(^_^;)。「ウルトラ警備隊」のキリヤマ隊長や、「MAT」の加藤隊長/伊吹隊長あたりは理想像というか、完璧なリーダーですね。
個人的に私が知る特撮界の『防衛隊組織』の中で、一番好きな隊長は「ウルトラマンネクサス」の「ナイトレイダー」の和倉隊長(演:石橋保)です。
昭和の隊長達と比べると若干若い。従来想像する「隊長」というより「現場監督」のイメージに近いかも。深い人間性がより垣間見える言葉と行動力。深く掘り下げられることはありませんでしが、短時間でも魅かれるものが大いにありました。石橋保さんは昨年「ウルトラマンタイガ」でナックル星人の人間体の役でゲスト出演されましたが、これが「帰ってきたウルトラマン」を想起させる展開、さらに極悪ナックル星人のイメージがガラリと変わるジ〜ンとくる内容です。石橋保さんの演技力はいいですね〜(^^)。
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さて、新しい総理大臣がだれになるのか?しばらくはニュース欄もその話題で賑わいそうです。世界には女性が一国のリーダーという国も少なくありませんが、わが日本においては、総理大臣が女性って考えにくいのも事実。エンターテインメントや庶民の意識は男女の間で差がなくなってるのに、未だに旧習が跋扈しているようにしか見えない「エラい人」の世界…。
「理想と現実は違う」とよく聞くワードですが、そう思ってる時点で既に後退だと思うんです。政治家もしくはリーダーたる立場の方々、もう一度理想を思い起こしてほしいです。
そうそう、「科学特捜隊」から始まる防衛隊組織の「隊長」達はほとんどが30代です!どんだけ有能なんだ(笑)。それよりも驚いたのは「宇宙戦艦ヤマト」の沖田艦長が52歳だってこと! 当時は55歳が定年の時代。今とは感覚が違ってたんでしょうね(「2199」ではさすがに設定年齢が上げられます…)。
人生に大切なものは特撮(とアニメ)が教えてくれました。いや、若い頃とはちょっと違う感性になったからこそ、今でしかキャッチできないメッセージを発見できるのです。温故知新…なのかな(^^)
※画像は竹書房『ウルトラ超兵器大図鑑』より
Posted at 2020/08/30 14:10:09 | |
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