摩滅

　今年の誕生日プレゼントは、デパートのバーゲンで購入したスーツ2着・コート1着・ネクタイ4本だった。
　何の面白味も無いプレゼント、と言えばその通りなのだが、そうでもして貰わない限り、私自身ではあまり服装に頓着しないので、いつまでも古いくたびれた服を着続けてしまう。

　バーゲン調達品といっても、安物ばかりではない。例えばコートはエジンバラ公・チャールズ皇太子御用達のブランド物だし、スーツも国内アパレルメーカーの製品。吊しだが、どちらかと言えばKｰ1ファイターというよりプロレスラー体型の私にもピッタリの出物をゲットできた。




　新しいスーツが来て安心したのか、はたまた拗ねたのか。今日着て出掛けた古いスーツのスラックスが、少々無理な姿勢をとった際、軽く乾いた「ピリッ」という音とともに股間部分が裂けてしまった。

　腰掛けたときに大股を開かなければ、何ら中身(笑)が露出するわけではないので、上品に慎重に帰宅し、事なきを得た。同時に、このスーツもお役御免となる。



　私の場合、躯体そのものが大きいのは仕方ないとして、特に太腿が人一倍、どころか人二倍くらいの「ぶっとさ」であるため、スーツを選ぶ際にも困る事が多い。
　上着を羽織ってみて、「こりゃいいや」と思っても、スラックスを合わせてみると太腿がパッツンパッツン。プリーツは引き伸ばされて消滅し、スーツはスーツでも、ジオン軍のモビルスーツのような脚になってしまう。
　よってタックが1ないし2本入っている太目のスラックスを選ぶ(というより、それしか穿けない)が、そうしたにしても、太腿同士の擦れ合いで股間部の摩滅が激しい。

　

　因みに今日のランチは、一風堂でラーメン+半熟卵+餃子+ご飯+お代わりご飯+替玉+替玉だった。
　私個人としては、食べ過ぎでスラックスが壊れたとは微塵も考えていないのだが・・・・・・・。