このブログには地底で蠢く最大最強の怪獣キングギドラのような車が登場します。
「潜入! トンネル工事見学会」前編の続きとなる後編です。
我々見学会一行はトンネル工事現場の奥、約600m先へと向かい歩み始めました。
果たしてどのような光景が待ち構えているのであろうか?
路面は一見して舗装されてる見えますが、コンクリートで固められてるわけではありません。
これがトンネルの奥に行けば行くほど路面は荒れて、だんだんと泥混じりになっていきます。
コンクリートの壁に周期的に造られた窪みは消火栓ボックスを収める場所になるのだそうです。
50m間隔であるとのこと。
先に進むとトンネル工事の現場で働く車たちが見えてくる。 まずはずり出し用のダンプトラック。
トンネル上部にある大きな管は換気用の伸縮ダクトでトンネルの奥から坑外へと繋がってます。
ミニショベル
なお、綺麗になってるコンクリートの壁も奥に進めば次第に変化していくことにも注目して頂きたい。
目の前に巨大なものが現れてきました。 何だかとても複雑な造りでごちゃごちゃしています。
これはセントルというコンクリートを打設する型枠です。 初めて見る光景に驚く。
長さ10.5m、高さ6mあり、左右2本あるレールの上を自走します。
セントル(型枠)の中を潜り抜けます。
トンネルの壁一面に白いビニールのようなものが張られていました。 これは防水シートです。
山の中の水がトンネルの中に入らないよう周りに防水シートが張られます。 シートの継ぎ目は熱をかけて接着し密閉した状態にします。 山から出た水はシートの裏側を通り、トンネルの両端に設置した排水管を通って外に排出されます。
続いて進むと荒く吹き掛けられたコンクリート壁。 ここにロックボルトが見える。
ロックボルトは長さ4mと3mの2種類があります。 掘削面の緩んでる部分と岩盤を結びつけるためにロックボルトが打ち込まれます。
また、壁には掘った山が崩れないよう山の内側から支えるために「鋼製支保工」が1mから1.2mの間隔で設置されてます。 鋼製支保工はH形鋼と呼ばれる鋼材をトンネルの格好に曲げて作られています。
※ロックボルトと鋼製支保工については後ほど取付前の画像あります
ホイールローダーです。
ホイールローダーは、トラクターショベルのうち、4つの車輪で走行するものです。
ここにスタンバイしてた工事業者の担当者が実際に操作してショベルを動かし見せてくれました。
この大きなショベルを使い、土砂や砕石などを掬ってダンプカーに積み込み込んだりします。
そして・・
いよいよついに、地底世界の超機械巨神が現れました!
ドリルジャンボ!
ドリルジャンボとはトンネル掘削機です。 岩盤を発破するため、装薬用の孔(あな)を掘ります。
3ブーム2ケージを持ちます。
その姿は3つの頭と2つの翼を持つあの最大最強の怪獣キングギドラを連想してしまう。
なお、ドリルジャンボを見るのは、以前に招待されてないのに勝手に
トンネル工事現場の安全祈願祭に潜入したとき以来の2回目です。 あのときはトンネルの中でなく外で見たので3つのブームが高く上がった姿を見上げた感じがまさにキングギドラでした。
3つのブームの先には岩盤を掘削する3本の油圧ドリフタ。 超硬岩から軟岩地質まで、孔曲がりが少なく、孔荒れの少ないさく孔を実現したデュアルダンパ内蔵の高出力型油圧ドリフタです。
このドリルジャンボも工事業者の担当者さんが実際に操作して動かし見せてくれました。
動かしてるのはブームだけですけど・・
ドリルジャンボが動くのを見るのはこれが初めてのことで感動する。
世界一の技術でトンネルを、そして日本の未来を切り拓いて行く、夢のドリルジャンボ!
これはとても超レアないいものを見ることが出来ました♪
ドリルジャンボだけでも満腹なのですが、同じように巨大な恐竜のような車が他にもあります。
コンクリート吹付機
コンクリート吹付機とは、トンネル掘削後に山の崩壊を防ぐために行うコンクリート吹付工法に使用する機械です。
トンネルが崩れないよう山を押さえる鉄で出来た支え(アーチ状のH型鋼:鋼製支保工)を設置するとともに、上から岩が落ちてこないようコンクリート吹付機が周りをコンクリートで固めます。
このコンクリート吹付機も工事業者の担当者さんが実際に操作して動かし見せてくれました。
両手で持つリモコンで操作している。
断面部分にコンクリートを圧縮空気により吹き飛ばして付着させます。
ここでは実際にはコンクリートを吹き飛ばしてません。
まるで生き物のようにウネウネと器用に動く様子を目の当たりにしました。
コンクリート吹付機が動く姿も初めて見て感動する。
この先にロックボルトが置かれていました。
ロックボルトは掘削面の緩んでる部分と岩盤を結びつけるために打ち込まれます。
これから使われる鋼製支保工の鋼材も置かれています。
鋼製支保工はH形鋼と呼ばれる鋼材をトンネルの格好に曲げて作られており、掘った山が崩れないよう山の内側から支えるために1mから1.2mの間隔で壁に設置されます。
さらに進むと大型集塵機が現れました。
大型集塵機は、トンネル工事で発生する発破の後ガス及び粉じんを集塵します。
大型集塵機から伸縮ダクト(風管)を通って坑外の換気ファン(送風機)に繋がり換気します。
現在の切羽 抗口から567m
もうすぐこの先がトンネル工事の最先端。
路面は水を吸ってドロドロになってます。
足元に注意して進む。
油圧ブレーカ
油圧ショベルの先に岩盤を砕くブレーカアタッチメントが付いています。
そして・・ ついに!
おおぉっ! ここがトンネル工事のドン突きです。
全長1,206mのトンネル工事は、その両側から進んでおり、あと40mで貫通するところです。
ただ岩盤が見えるだけですけど、トンネル工事の一番先を初めて見たのでとても感動しました!
とても貴重な体験が出来ましたね♪ あとは来た道を歩いて戻っていきます。
セントル(型枠)を過ぎたあたりにマイクロバスが待っていてくれました。
マイクロバスに揺られて、朝の集合場所まで戻る。
地域住民では無く招待されてないのに勝手に潜入して参加した初めてのトンネル工事現場見学会、とても素晴らしく貴重な体験で勉強になりました♪
最後にトンネルの紹介パンフレットを頂いています。
そして見学会参加の記念品としてハイパワーキーチェーンライトというものを頂いた。
ありがとうございました♪ 今回見学したトンネルの開通が楽しみですね!