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ふたつのエリアが合併したペトリファイド・フォレスト国立公園。
先に国立公園になったのは名前にも採用されているペトリファイド・フォレスト。

日本語でいうと『化石の森』で、珪化木が大量に出土している。
珪化木と聞いても今ひとつピンとこないかも。

カンタンに説明すると木の化石で、珪素を多く含むからこう名付けられた。

ペトリファイド・フォレスト国立公園の珪化木はナンヨウスギ科。
今も南半球のごく限られた地域では生き残っている種類らしい。



砂の上に転がっている丸太っぽいのがすべて珪化木。
今でこそ砂漠だけど三畳紀は熱帯だったそうで、豊富な雨のおかげで巨木が生息するには最適な環境、大半は水で流されたのか倒れた状態で発見されている。



前回も書いたとおり盗難が後を絶たないとか。
年間で12〜14tもの珪化木が非合法的に持ち出されており、レンジャーが巡回し摘発されれば罰金が課せられるにも関わらず、盗難の件数が減ることはないようだ。




保存状態がいいのもココの特徴かも。
年輪や表皮まで2億年も前の姿に近いまま化石となっている。
この美しさじゃ持ち出したい気持ちも分からなくはないけどさ……。


徐々に風が強くなってきたので、コッチ側の観光は早めに切り上げ。
確かこの前年も強烈なダストストームに巻き込まれて大変だったっけ。

というワケで次回は公園を出て西へ向かいWinslowでランチ！

今回からはペトリファイド・フォレスト国立公園の紹介を。

この公園はふたつのエリアに分けられ、元々はペトリファイド・フォレストが1906年に国立公園となり、後にペインテッド・デザートが編入され1962年に全体が国立公園に認定。

どちらも個別の国立公園として成立しても不思議じゃない壮大さ。
なので訪れる旅行者にとっては「ひと粒で二度」的なお得感があるのかも。

さて、まずはペインテッド・デザートからドライブ。
ココは自分の足で歩けるトレイルが少なく、その大半が1マイル（1.6㎞）以下と短い。
なのでトレッキング楽しみたい人には少々モノ足りない。

もっとも違う惑星に降り立ったような異世界感は車内でも十分に味わえるし、トレイルも短いがゆえに体力のない人でも気軽に歩けるのはメリットといえるだろう。


というワケで自分がイチバン気に入ったブルー・メサ・トレイルを。







ブルー／パープル／グレーの3色が重なる美しい大地。
およそ2億2500万年も昔に形成された地層らしく、まさに『アメリカは地球の歴史』という言葉どおりで、自然の壮大さと同時に人間の小ささを思い知らされる。
時代でいうと三畳紀末で地球はまさに恐竜が我が世の春を謳歌していた時代。


ペトリファイド・フォレストに近付くと徐々に珪化木が増えてくる。



手前の崖というか砂丘のてっぺんに取り残された珪化木。
今も風で砂が削られているので近いうちに崩落してしまうのだろうか。



アゲート・ブリッジと名付けられた珪化木の橋。
下部をコンクリートで補強しているが、さすがに歩いて渡るのは不可。
仮に認められていても絶対に渡りたくないけど（笑）。


次回はペトリファイド・フォレストのエリアを。

ホントなら今日の午後からアメリカに飛ぶはずだった。
ま、現状では行ったところで何もできないからいいけどね。

それはさておき……。
コロナ騒ぎのせいで時間があるので、近年の生活スタイルを振り返ってみる。

時間があるといっても仕事は幸いなことにほぼ影響がなく、コロナで取材が中止になってしまった案件はひとつだけ、遊びに行けないからヒマを持て余すという状況。

というのも一昨年の終わりくらいから仕事を含む生活スタイルを転換させ、出張を伴う取材を減らしながらパソコンだけでやれる仕事を増やしてきた。

独立したときから「収入の柱は細いのを複数」を心がけており、それは撮ったり書いたりする仕事に限らず色々で、不況のなか15年も凌げた最大の理由かと自分では思う。


もうひとつ強く意識し始めたテーマがひとつ。
それは『日常生活にかかるコストを下げる』こと。

自分は「デカい仕事をやって大儲けしたい」なんて考えたこともなく、日常生活に不安がなく趣味を楽しめる程度であれば十分、それよりも自由な時間がないことがイチバン嫌い。

じゃ時間を作るにはどうすればいいか、となれば生活コストを下げるのが最適解。

といっても衣食住をガマンするとか、遊びを控えるってワケじゃない。
人間は娯楽がないと生きていけないってのが持論なので。

2年前から毎日の出金を記録し始めて、意外とムダな出費が多いことに気付いた。
それらを急にゼロにするってのは難しいので、様子見がてら「コレはなくても平気？」と試行錯誤を続け、その甲斐あって現在はかなりのコスト削減に成功したと思っている。

おかげで仕事を減らしても経済的には変わらないどころか余裕があるかも。

家賃などの固定費に意味がない交際費、本当に必要なのか分からない設備投資。
考えれば考えるほど今までお金をドブに捨てていたなと反省しきり。

仕事のスケジューリングも色々と試行錯誤してみた。

何日間かキツキツに仕事を詰め込み、終わったらまとめて休むスタイル。
毎日ちょっとずつ仕事をしながら、1日のなかで自由時間を多く作るスタイル。

上のパターンはアメリカなど長期旅行を控えている時期、対して下は通常の時期と使い分けるのが身体も楽で、仕事のカンも鈍らないベストな方法のような気がする。

目指すライフスタイルは人それぞれだが、自分にとってはコレが理想に近いのかな。
ワガママを聞いてくれる素敵なクライアントのみなさんにはホント感謝。

これからもムダ遣いをしないよう今まで以上に留意しつつ、もっと自然を身近に感じられる生活環境を作ることができれば、きっと楽しい老後を迎えられるような気がする（笑）。

というワケで次なる目標に向けてユル〜くほどほどに頑張ろう。

そういや今日は誕生日なんだよね。
ココまで読んでしまった人は何かちょうだい。
現金なんて図々しいことは言わんから換金率の高い宝石とか。

この日は朝イチでニューメキシコ州からアリゾナ州に。
壮大な風景が多いだけじゃなく、個人的にも思い入れが強い州。

たぶんアメリカで滞在日数がもっとも多い州はカリフォルニアでもニューヨークでもなく、アリゾナ……といっても北部のごく狭い一部の地域に限定されるけど（笑）。



州旗のマークを見ただけでテンションが上がる。
上部の赤と黄の光はアメリカが独立したときの州の数（13）と、州の伝説として語り継がれる日の入りを示し、オレンジの星は特産物である銅を意味するそうだ。


最初の目的地は州境を越えてすぐの国立公園。
ペトリファイド・フォレスト、日本語では化石の森国立公園と呼ぶ。
映画『カーズ』でも有名になった先住民の住居をイメージした宿、ウィグワム・モーテルがあるHolbrookから南へ少し下れば、広大な国立公園のゲートに到着する。



その途中で見かけたアメリカらしい風景。
バラして運搬するじゃないのかよ、てかコレでも半分にはしてるのか。



ゲートの近くには化石を売っているギフトショップがいくつか。
国立公園にもゴロゴロ転がってはいるけど、当然ながら持ち出しは厳しく禁じられており、逮捕権を持つレンジャーが怪しげなクルマを停めて検査もしている。
外に出ればいくらでも売っているんだし、リスクを犯して泥棒なんてアホらしい。



ペトリファイド・フォレストの『化石』は恐竜とか動物じゃなく、珪化木と呼ばれる古代の樹木が化石になったモノで、ココのはナンヨウスギ科だといわれている。
国立公園の外でも多数の珪化木が発見されており、それらは販売してもOKで観光客にとっていい土産になり、加工したテーブルやイスもあり見ているだけで楽しい。




このふたつは巨大なテーブル。
お値段も相当で上が$7500、下はなんと$12000もする。
いったいどんな人が買っていくのやら……。



というワケでペトリファイド・フォレスト国立公園の入場ゲート。
ココはペトリファイド・フォレストとペインテッド・デザートという、ふたつのエリアが合併した公園でいずれも見どころ多数、次から何回かに分けて紹介したい。

日付を見ると2015年3月20日。
iPhoneで撮影した画像もせっかくなのでUPしてみる。
ていうか当時はiPhoneの5Sだったのか……時代を感じるな。



Santa Rosa近郊のトラックストップ。
タイミングよく大型のトレーラーが勢揃い。
やっぱボンネット付きの大型はカッコいいなぁ。



マークに騙され冷たいコーヒーと勘違いして購入。
2020年の現在でも人生で飲んだもっとも不味いドリンクはコレ（笑）。
捨てたかったけど食べ物を大事にしろと育てられた家庭なので1日かけて完飲。
ホント壮絶に不味かった、しかも缶がデカいし。



Santa Feで食べたランチはなんと天ぷら蕎麦。
絶対に日本人の経営じゃないと思って店内を覗いたら、超ネイティブな日本語で「いらっしゃいませ！」と言われ、安心して注文し美味しくいただくことができた。
何という名前のお店だったか忘れちゃったけど行けば思い出すかな？



奇跡の階段はご覧のとおり観光客でいっぱい。
人がいない写真を撮るだけでもひと苦労、階段そのものは10秒で見飽きるのに。



エル・ランチョ・ホテルな内のレストランでディナー。
しばらく肉が続いたのでメニューにあった唯一の魚介類を。
ボリュームがあり脂も乗った極上のサーモンステーキだった。


こうして見るとアメリカ料理に飽きてきた時期ってのがよく分かる。
最近でこそ渡米中はあまり和食を欲さなくなったけど、当時は最低でも3日に1回くらいの割合で食べていたし、日系スーパーでレトルトの白米なんかもよく買っていた。


さて、Route 66の旅は残すところ2州。
次回からは個人的にもっとも思い入れがあるアリゾナを。