「善後策」と言っても、ジャパンが補償しないという結論を出した以上、ディーラーか僕のどちらかが泣くしかないわけで… ジャパンはディーラーの責任にしようとしたのですが、それもちょっと違うと思ったので、やはり僕自身が責任を負うことにしました。 しめっぽい話はここまでにして、久々のコーディングネタです。 今回ディーラー訪問のついでに、先日の僕のブログでも取り上げたブレーキ・オートホールド機能の「アップデートの噂」について聞いてみたのですが、特にBMWからのアナウンスはないようでした。 『ソフトが新しそうな他のモデルで動作を確認してみたいんだけど。』 『いいっすよ、どれがいいですか?』 『そりゃあ、できるだけ最新のヤツでしょ。』 『じゃあ、展示が始まったばかりのG26ですかねー。』 ということで、G26(新4シリーズ・グランクーペ)の展示車で確認。 公道に出せる試乗車ではないので、ひとまずは敷地内走行のみです。 で、やっぱり「二段階方式」に制御変わってましたよ。 ゆっくり停止すると完全停止後(0km/h)でもホールドせず、そこからさらにペダルを踏み増すとホールドがかかる方式。 ディーラーも驚いてジャパンに確認してみます、と。(まあハッキリした回答は来ないと思うけどね。) ただ、メルセデスほどハッキリした「二段階」ではないですね。 気を抜くと(?)、すぐにホールドがかかってしまいます。 おそらく、機能のaktiv/nicht_aktivではなく、パーキングブレーキの作動トリガーとなるブレーキ踏力の閾値を変更しただけのような雰囲気。 ちょっと面倒なヤツです。 (もしかしたら他のモデルは動作が違うかもしれないので、協力いただける方は『こんな動き方だよー』と情報提供いただけると嬉しいです。) ここまでマイルドな「二段階方式」だと、あまりメリットはない気もしますが、とりあえず解析かな、ということで パソコンを繋いでデータをすべて吸い上げさせてもらいました。 他のお客さんは『この人、展示車に何してるんだ?』みたいな怪訝な顔。 そりゃそうだわなw ディーラーの店頭でアヤシすぎるもん。 ひとまず車両丸ごと、全ECUのデータを吸い上げてきましたが、目星をつけていたあたりはG15と同じでした。 いやあ、これは厳しそうだ。。。 さて、もう一つコーディングのお話です。 「aSLA=自動制限速度アシスト」のコーディングを施工しました。 実はけっこう前に施工済みだったのですが、KW HASとかタイヤとか他にもネタがあったので報告が遅くなりました。 最近のBMWには、デフォルトでSLI(制限速度表示)やSLA(制限速度アシスト)機能が備わっていますね。少しおさらいすると… ■ SLI = Speed Limit Information/制限速度表示 ナビの地図データに埋め込まれた情報と、フロントカメラで直接認識した道路標識や車線の情報を元に、メーターパネルやヘッドアップディスプレイに制限速度や追い越し禁止等の規制情報を表示する機能 ■ SLA = Speed Limit Assist/制限速度アシスト SLIで得た制限速度情報を使って、手動スピードリミッターやクルーズ・コントロールおよびアクティブ・クルーズ・コントロール(ACC)起動時の設定速度を半自動的に決定する機能 …です。 ここまではG15も標準装備なのですが、今回追加施工したのは ■ aSLA = Automatic Speed Limit Assist/自動制限速度アシスト SLAをさらに自動化させて、ACC起動時の設定速度を自動的にセットするだけでなく、走行中に刻々と切り替わる速度制限や道路状況に応じて、ACCの設定速度を自動的に調整(増減)する機能 とりあえず説明ヘタクソですみませんw iDrive「速度アシスト」の画面には、「速度制限」のドロップダウンリストに「自動適用」という項目と、「道路状況に合わせた速度自動調整」というチェックボックスが増えます。 実際のメーターパネルはこんな表示です。 (ちな、メーターはALPINA仕様です。クッキリして見やすいので。) 一般道で停止中に撮った画像ですが、 制限速度60キロ、追い越し禁止(黄線)の規制がある道路で、僕は調整速度を+10km/hに設定しているので(-15km/h~+15km/hの範囲で設定可能)、70km/hにACCが自動セットされています。 白囲みに抜き文字の「40」という数字は、この先の道路で制限速度40キロに切り替わりますよ、という予告です。(ルート案内中でなくても、直線道路などでは進路を予測して表示するようです。) もちろん、このまま進んで40キロ制限の区間に入ると、ACCは設定速度を自動的に50km/h(調整速度の設定値)まで落としてくれます。 ちょっと分かりにくい「道路状況に合わせた速度自動調整」の意味ですが、これは単純に制限速度に合わせてACCの設定速度を増減させる機能を指しているわけではありません。 これは上のiDrive画面にラウンドアバウト(ロータリー交差点)が表示されていることからも分かる通り、進行方向の先にある交差点や道路の曲率等を地図データから予測して自動で減速したりする、かなり高度な機能です。 通常のクルコンやACCで、クルマが設定速度を維持したまま無理にカーブを曲がろうとして危ないなあ、と思ったことありませんか? そういう状況を軽減させようというBMWの新たな試みですね。 |
結局はBMWの作る「クルマ」が好きなんですよね。 ディーラーとの関係も非常に良好です。 いつもワガママに付き合ってくれて本当に感謝しています。 でも… BMWジャパンはクソですね。 詳しくは気が向いたらそのうち書きますが、『調査した結果、ご指摘の点はお恥ずかしながら完全に弊社の「ミス」でした、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。』と認めるのに、それに伴って発生した損害については一切補償できないと。 さっぱり意味が分かりません。 「損害」と言ってもぶっちゃけ大した額ではないし、こちらにも責任がないとは言いません。 …と歩み寄るつもりで、発言してしまったのがいけなかったのかも。 でも、BMWの製品に関わるミスが原因にも関わらず、ユーザーとディーラーに損害を押し付けて、「痛み分け」という発想すら出てこないのが納得いかないんだよなあ。 |
曰く、『どうも正体不明なアジア製のパイロットスポーツがあるらしい。トシ棒さんなら知ってるんじゃないか?』と。 最初は何のことやら分かりませんでしたが、いろいろ調べてみた結果、その「正体」が分かりました。(佐〇てんちょにも教えておきました。) 皆さんもご存じの通り、ミシュランのフラッグシップ・スポーツタイヤである「パイロットシリーズ」は基本的に欧米で製造されています。 本国フランス製、ドイツ製が多いかな。その次に多いのがスペイン製やハンガリー製、一部アメリカ製も見たことがあります。 ただ、他のシリーズや商用/農業用タイヤの製造拠点も含めると、ミシュランは世界26か国に127か所もの工場(2020年時点)を持っています。 そのうちアジアには32か所。以前は日本にも製造拠点(※)がありましたが撤退して、現在はR&Dセンターが設置されています。 ※ 元々は資本提携していたオカモト(旧 岡本理研ゴム)の工場。 で、「謎のアジア製パイロットスポーツ」に話を戻すと… 「パイロットスポーツ4 ST/PILOT SPORT 4 ST」 というタイヤが実在するのです。ニセモノやコピー商品ではありません。 製造しているのはミシュラン タイ工場です。 そして、皆さんが一般的に想像する、あの「パイロットスポーツ4」や「パイロットスポーツ4 S」とは性能が少し違います。 これがその実物の画像。 日本ミシュランで扱う「国内正規品」ではありません。 並行輸入業者を通じて国内で流通しており、通販を中心にオートバ〇クス等の一部カー用品店でも扱っているようです。 あえてリンクは貼りませんが、ググるとけっこうヒットします。 (↑上の画像はタイのタイヤショップのサイトで見つけました。) 「ST」は製造コードのようなもので、「パイロットスポーツ4」の亜種と考えればよろしいかと。(オミクロンのようなものですw) 画像から判断するに、タイヤ裏側の仕上がりは「パイロットスポーツ4 (オリジナル)」と似ているので、おそらく同じ製法ではないかと思います。 「パイロットスポーツ4 S」の裏側はもっとツルツルな仕上がりになっていて、こちらは「C3M」製法(※)と呼ばれています。 ※ タイヤメーカー各社の製造技術に関するウンチクについては、以前ブログに書いたこちらの記事をご覧ください。 で、この「パイロットスポーツ4 ST」、タイヤの基本コンセプトとしては「パイロットスポーツ4 (オリジナル)」と同じなのですが、アジア市場向けとして静粛性重視 (ST=サイレントチューンらしい)で、パターンやコンパウンド等が調整されています。 (大人の事情がありますので、『そんだけ違けりゃコンセプトからして違うやろ』というツッコミは無しでお願いしますw) 具体的には「パイロットスポーツ4 (オリジナル)」に比べると、かなり柔らかくて、低偏平サイズでもリムガードが付いていません。 なお、サイドウォールには「PILOT SPORT 4」としか書かれていないため「オリジナル」と区別しにくいのですが、「Made in Thailand」という製造国の刻印が入っているので、そこで判別してください。 あとは、ラベルの「ST」のマークと「タイ語」の注意書きですかね。 以上を踏まえた上で、ここからが重要な話です。 大手の業者はだいたい「パイロットスポーツ4 ST」という商品名で、破格の値段で販売しているので問題ないと思います。むしろ製造コードに近い扱いの「ST」を明記してくれるのは大変ありがたい。 (名前がややこしいのは事実ですが、それはミシュランの問題であって販売店側としてはどうしようもありません。) ただ、通販業者の中には、商品名「パイロットスポーツ4」として載せているものの、よく見るとサイズやロードインデックス(LI)の後ろに「ST」が付いていたり、商品説明の中に「PILOT SPORT 4 ST」とか「製造国:タイ」と書いているところもあるので、気を付けないといけません。 パイロットスポーツ4 PILOT SPORT 4 215/50ZR17 95W XL ST こんな感じです。 でも実はこれ、タイヤラベルを見れば分かる通り、商品名としては決して間違った書き方でもないのです。 なので、難しいところですが、個人的にはちょっと不親切かな、と。 そして、聞くところによると、中にはタイヤラベルに書かれたタイ文字の箇所をわざわざ切り取って販売する業者がいるらしいんですよ。 タイ語で書かれている説明なんて必要ないよね、という親切心? ん~どうでしょう… 切る取る作業も手間だし、本来そのままでいいはずなので、これは確信犯の可能性が高いような。 もちろん初めから「ST」と理解した上で購入する場合は問題ありません。 一方で、「パイロットスポーツ4 (オリジナル)」や「パイロットスポーツ4S」と勘違いしてしまう人も一定数いるはずで… タイヤに関する経験値が高い人なら、購入前に気づく可能性高いですし、仮に買ってしまったとしても、必ず装着前にラベルの製造コードやサイドウォールの製造国、製造年週の刻印をチェックするはずですから、その時点で作業は中止できると思います。(返品の可否は契約条件次第ですが) でも、一般的なユーザーで、しかもパイロットシリーズ初体験の方だとしたら『まあ、こんなものか』と納得してしまうか、『あんなに評判良かったのに期待外れだなあ』とガッカリして終わりかも。 これはミシュランにとっても決してハッピーではないはずなのですが。 で、さらに調査を進めてみると… この「ST」品番はパイロットシリーズだけではないということも判明。 実は、プレミアムコンフォートの「プライマシーシリーズ」には「プライマシー3」の世代から「ST」が存在しています。 そして、ややこしいことに、こちらは日本ミシュランの国内正規品としてオリジナルの「無印」版と併売されているのです。 (おそらく販売チャネルは分けられていると思いますが。) 外見上(サイドウォール)の見分け方ですが… 「プライマシー3 ST」には「Primacy 3ST」という刻印があります。 「プライマシー4 ST」には「PRIMACY 4」という刻印しかありません。 混乱しますねw こちらはタイ製と中国製が混在しています。 やはりタイヤラベルと製造国の刻印で判断するのが確実だと思います。 |
前回は書かなかったけど、実はすでに「異音」に気づいていました。 我が家(といっても集合住宅)の駐車場は入口が公道に面しており、ちょっと高めの歩道に乗り上げながら斜めに進入するのですが、そのとき前輪のサスペンションが左右互い違いに大きく伸縮する場所があります。 ツーリングから帰宅した日も、そんな風によっこらしょと駐車場に入り、地下までスロープを下って水平になったところで左にステアリングを切った瞬間、前の方から「ポンっ」とバネが弾けるような音が… 『ああ、アレか』と、即座に原因は分かりました。 直巻スプリングは伸縮するときに両端が「回転」するのですが、このような「弾き音」は、その回転がスムーズにできなくて、たまったストレスが一気に解放されたときに発生する音です。(※1、※2) 対策としては、「スラストシート」と呼ばれるものをスプリングとスプリングシートの間に挟んで、スプリングが滑らかに回転するようにします。 (国産メーカーの車高調だと最初から付いているものも多いです。日本のお客さんは五月蠅いですからね。僕も含めてw) ※1 実際の異音の種類はケースバイケースです。トシ棒号のような「弾き音」ではなく、ステアリング操作時に「ギリギリ…」とか「パンパン…」といった断続音が発生するケースもあります。 ※2 【補足】 バネの動作原理 というか… これまでは必ず付けてたんですよ、Swiftのスラストシート。 E92のオーリンズDFVにも、ALPINA B4のKW DDCにも… すっかり忘れてましたw 外出先での一発ならまだしも、自宅の駐車場に入るたびに「異音」が発生する状態はさすがに目をつぶるわけにはいきません。 で、「スラストシート」のサイズを決めるためKWの仕様書とにらめっこ。 おいおい、めっちゃ特殊やんけ! 一般的に直巻スプリングの内径(ID=Inner Diameter)は60や65が多く、大きくても70なんですが、G15用のHASは、メインスプリングが内径71、ヘルパースプリングは内径81と書かれています。 70でも80でもない、このプラス1ミリの差はKW独自の規格で、以前から知っていたので特に驚きはありません。 (KWの場合、スプリングに書かれている「70」とか「80」という数字は「目安」のようなものと考えてください。実際には1ミリ大きいので。) そんなことよりも、ID80/81のヘルパースプリングに合うようなデカさのスラストシートなんて市販品じゃ見たことないぞ? しゃあない… ワンオフで手配するか… 樹脂シートだけなら自分で切り出してもいいけど、Swiftのようなダブルシート方式にするためには結局ステンレスシートも必要だし。 ヘルパースプリング上下、メインスプリング上下のすべてに挟む可能性を考えて、念のため多めに4枚ずつ手配。 【樹脂シート】 ジュラコン(POM)製 OD φ100 × ID φ82 × t1.5 : 4枚 OD φ100 × ID φ72 × t1.5 : 4枚 【ステンレスシート】 SUS304製 OD φ98 × ID φ82 × t0.8 : 4枚 OD φ98 × ID φ72 × t0.8 : 4枚 樹脂シートは「ぷらっちっく」なら何でもいいわけではありません。 本当ならデルリンが最適なんだけど、なかなか適当な板材が見つからなかったので、ここは次点のジュラコン(※3)で。 それにしても… 業者を探すのはちょっと手間だったけど、ネットで材料の調達から加工まで手配できるなんて便利な世の中になったもんだw ※3 デルリン/ジュラコンは広義には同じPOM(ポリアセタール樹脂)で、両方とも機械的強度や耐久性が高く、自己潤滑性(摩擦係数が低い)を持ったエンジニアリングプラスチックです。 完成した「トシ棒スペシャル・スラストシート」をそそくさとアクセスに持ち込んで取り付けていただきます。 (そういえば、アクセスではトシ棒スペシャルコンパウンドがベースのブレーキパッドも未だに売れているようですよ。もう本人は使ってないけど…) 心配だったサイズは…内径、外径とも完璧にフィット! スラストシートを挟む箇所については、アッパーマウント側はシートを挟むとヘルパースプリングの位置決め用フランジ(引っ掛かり)が短くなってしまい少々心許ないので諦めて、中間スプリングシートとロワースプリングシートの計3か所に決定。 スラストシートの厚みで6ミリほど車高が上がる計算になるので、その分はあらためてスプリングシート位置を下げて微調整しました。 果たして結果は… ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 効果テキメン!! キレイさっぱりと異音解消です! 「いつもの場所」で音が鳴らなくなったのはもちろん、不正路面やジョイント通過時の初期ストロークや、低速/据え切り時のステアリング操作も心なしかしっとりとした感じになりました。 (スプリングエンドの滑りが良くなるとストレスなく伸縮、回転するようになるので理論的にはあり得ない話でもないはず…) これって絶対に標準付属品にするべきだよなあ。 それか僕のように細かい客がいる日本国内専用のオプション部品として。 アクセスからもKW(の輸入代理店の橋本コーポレーション)にフィードバックするそうです。 ワンオフのため2万円近くかかっちゃったけど(しかも内径φ82の方は左右一組ずつ余った…)、問題は解決したので良しとしましょう。 残るリアサスペンション側については… もちろんやった方がいいに決まっていますが、リアは内装バラシが必要で手間もかかるし、前輪ストラットのように回転(転舵)するわけでもないので、ひとまず様子見ですかね。 【2022年2月28日 追記】 非常に効果アリだったので、後日リア側にも導入しました。 |
【復活記念】BMWのコーディング事情について調べたよ カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2023/11/17 07:12:09 |
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ディーラーのプログラミング作業で5つのECUが不動になる!?なぜ不動になるのか!?対策方法教えます!! カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2023/06/21 22:32:40 |
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【BMWコーディング】 E-Sysランチャーアプリ あれこれ 【2022年10月 追補版】 カテゴリ:BMW 2022/10/26 12:30:58 |
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トヨタ ソアラ 大学に通ってた頃の愛車です。 |
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