
さて昨日の続きでございます(^_^;)
プジョーが納車されてからは、とりあえず嬉しくてあちこちドライブに行き、マニュアルミッションもどうにか普通には使えるようになってきました。
当時の愛読書はもちろん
「カーグラフィック」です(核爆)マニュアル車に乗ってはいますけども、とくに走りに目覚めている、というわけでもない状態でした。
そのうちに、カーグラフィックの影響か、「速く走りたい」なんて思うようになってきます(^_^;) せっかくのマニュアル車、楽しく速く走りたい、
ヒールアンドトゥなんてのもやってみたい!(笑) FF車ってのはタックインってのがあってコーナリングで使うと速いんだ、みたいなことを覚えていきました(^^)
そんなことをしているうちに、私も就職。その就職先でクルマ好きの友達なんかと走ったりもしてたんですが、まぁ峠でちょっと遊ぶ程度。まだまだ運転技術の基礎もない時代です。その頃つるんでいた同期の車好きといっしょに峠に行くと「オマエの走りは後ろから見ていて危なっかしい。いつ吹っ飛ぶか分からん」と言われたものです(^_^;) そらそうですよね、ドラテクの基礎もないナンパ野郎がいきがって峠で無茶してるだけですからね、当時の私なんて(汗)
そんなとき、アルファ75エボリツォーネ(75のターボモデルでエアコンもない競技仕様車)に乗る会社の先輩に「名阪スポーツランドでアルファの走行会があるから、来てみない?」と誘われたんです。
アルファ75のエボモデルやらツインスパーク、なぜだかフォードRSコスワースなんていうモンスターマシンまで参加していたこの走行会にフルノーマルの205で参戦した、というわけなんですよ。
これが私の「サーキット初体験」になりました。
その後ちょくちょくこうしたサーキット走行もしてましたが、そのうちに会社で彼女もでき、プジョーはデートカーとなって関西一円を走り回るクルマとなりました(笑)
さて、所有していた頃のプジョーくん、よく「昔のガイシャはよく壊れたんじゃない?」と言われますが・・・じっさいのところはというと
はい、よく壊れました(核爆)
といっても移動ができなくなるほど重篤なトラブルはほとんどなくて、パワーウインドウがたまに上がらなくなるとか、ライトの球切れをよく起こすとか、ラジエターの冷却水はよく漏れたとか、電動ファンが回らなくなったとか、オーバークールになったりとか、ガソリンキャップが開かなくなったとか・・・まぁそんな程度ですよ。。。。
って、そんなにあるんかいっ!(ちゅど~んっ!)
ビックリしたのは乗り始めてすぐの頃。購入したのは徳島だったのですが、当時の私は京都住まい。京都でメンテをしてくれるディーラーを探しておりました。そうしたところ、近所にス○キ系のプジョー扱い店を見つけました。
今では信じられない面もありますが、バブリーだった当時、国産メーカーのディーラーはこぞって外車を扱おうとしてたんですよ。
で、ス○キはプジョーを扱っていた、というわけ。初回点検はこのス○キのディーラーで受けたのですが、ちょっと伸びてきたサイドブレーキを増し締めしてください、っていうと
できません
っていうんです。(汗) なんで? と理由を聞くと・・・なんと!
ボルトを弛めるインチ規格の工具がありません
ときたもんだ(どっか~んっ!)おいおい、外車を売るディーラーがインチ工具持ってないってどういうことやねん!!(爆汗)
もちろんこのディーラーにはプジョーを所有していた3年間に再び訪れることがなかったのは言うまでもありません(^_^;) まぁ当時のにわか外車ディーラーなんてこんな程度だったんですよ(笑)
さて乗り始めてしばらくしたころ、ふと見るとガレージの地面になにやらシミがあります。確認すると、オイルではなくクーラント。下に潜ってみてみると、ラジエターの下、樹脂製のドレンボルトからクーラントが染み出しています。
こりゃいかん、ってことになり、ス○キ系ディーラーを見切った私がお世話になっていた外車の輸入販売ディーラーに持っていくと、「ラジエターのドレンボルトがねじ切れている」とのこと。なんでこんなところ? 一度もいじってないのに? と聞くと
おそらく製造段階でねじ切れてたみたいですね
だって(ちゅど~んっ!)どうやら製造するときに馬鹿ヂカラで柔らかいボルトを思いっきり締め付けたもんだから、ねじ切れてしまってたみたいです。
で、このボルトを部品で引っ張るのでそれまではなんとかバンテージでも巻いて耐えるしかない、ということに。
まぁボルト一個、部品代は200円もしなかったと思います。で、これいつ届きます? 来週には入るんでしょ? と聞くと・・・・
フランスから船便で届くので2ヶ月ぐらい
だって(核爆)嗚呼、外車って忍耐なのね(^_^;)
その後も、主に冷却系にいろいろと問題を抱えた個体だったようですね、私の愛車だった205は。いくらバンテージを締め付けてもやはり完全には漏れを止められず、ぽとりぽとりと漏れるので、常にトランクには水をいっぱい積んでました(笑)
このバンテージをまき直そうと、ジャッキも持っていない当時の私は輪留めの上にフロントタイヤを載せて、その状態でクルマの下に潜り込み、一人でバンテージを巻いてたんですが(今思うとデンジェラスですよね~)誤ってボルトを引っこ抜いてしまい(核爆)頭から熱湯状態のクーラントをかぶってしまった、なんてことも(どっか~んっ!)
このとき、
クーラントが甘いこと(笑)、
乾くとゴワゴワのベタベタになることを学びました(笑)なんせ必死の思いでクルマの下から這い出した私の頭は、まさしく
スーパーサイヤ人
のごとく逆立ってましたから(核爆)
それが治ったら、次はオーバークールに悩まされました。これはサーモスタットが壊れて開きっぱなしになり、常にクーラントがラジエターで全開冷やされてしまうために起こった現象なのですが、冬場は走るとほんとにみるみる水温が下がり、20度とか30度ぐらいまでなっちゃうんですよ(滝汗)
こうなるともうエンジンはゲホゲホいってまともに吹けません(涙)
この頃になると東京まで行ってリンドバーグ社の発行する「車種別整備マニュアル(通称:赤本)」を買ってきて、読めない英語を必死に解読してました(^^;)
で、ラジエターにはサーモスタットという部品があり、冷却水は常にエンジンとラジエターの間を循環し続けているわけではない、ってことを勉強した、というわけです。
さらに、電動ファンが壊れて水温が上がりまくった、ってこともありました。
プジョーの電動ファンは二段階の強さで動くようになってまして、一段階目は普通にぶーーんって感じで回るんですが、これがなにかの理由で動かない、あるいは一段階目のファンでは冷やしきれないときにはエマージェンシー回路に入り、とんでもない音でファンがフル回転するんですよ(爆)
この一段目のファンが壊れたため、私のプジョーは常にファンが回るときは周囲の人が振り返るような爆音を立ててファンが回っておりました(滝汗)
台風の最中に国道を走っていて、突然エンジンが雨を吸い込んでしまって吹けなくなったことも。エンストし始めたんで慌てて新幹線の高架下に逃げ込み、アクセルを踏みまくって水を乾かしていると、となりに同じようにエンジンが止まりそうなセダンが入ってきて、同じようにアクセルを踏みまくってブリッピングしてるんですよ。
そのクルマというのがBMWだったりして(ちゅど~んっ!)嗚呼、外車って、、外車って(泣) なんて思ったりもしましたね~(笑)
エンジンに水が入るとこんなことになる、ということも学びました(^^;)
さらに、エンジンのアイドリングが不調になり、ブレーキを踏んで減速していく中でクラッチを切ると、すとんと回転が落ちてそのままストール、っていう現象にも悩まされ、またしても赤本を取り出してアイドルコントロールバルブをいじって自分で調整したり。。。
クルマを自分でいじる基本は、思えばこのプジョーが教えてくれた、というわけです。そして車の構造というのもこのクルマにずいぶんと教えてもらったんです。それもトラブルという実地体験でね(苦笑)
バッテリーは1年きっかりしかもたず、しかもバッテリーは固定金具が特殊で、フィンランド製の妙なバッテリー(コレが高い上に性能がよくない)しか取り付けできなかったり(号泣)3年の所有期間で2回も交換しました(>_<)
と、こう書くと外車、とくにフランス車ってのはとんでもない! と思うかも知れないですけども、でもそんなトラブルまみれのクルマに何で私は3年、7万キロも乗ったのか。。。
そらもうこれにつきますよ。
乗っててむちゃくちゃ楽しい!(^^)/
そう、クルマに乗る上で一番大事なことですよね! いろんなトラブルを差し引いても余るほどのドライビングプレジャーがあったのです。
1900ccもあるのに120馬力しかないSOHCエンジン、なんてことはないオーソドックスな形式のサスペンション。スペックの上では何も特徴的なモノはないのですが、いったん走り出すとDOHCエンジンって意味あるの? っていうぐらいにビンビンとよく吹けるエンジン、120馬力なんてのが信じられないぐらいによく走るし、猫足と称される仏蘭西車のしなやかな足を適度に締め上げた実にいい足、コンパクトなボディと相まって、峠、いや町中でもほんとに「遊撃手」でしたね~(*^_^*)
かと思いきや、さすがにヨーロッパのホットハッチ、高速道路ではこれがまた!
シビックよりも小さなボディのこのハッチバック、なんと220キロのメーターを振り切っちゃうほどなのです。
スピードリミッターに当たって加速をやめたスープラをじわりじわりとオーバーテイクしたときの快感といったらもう!(*^_^*)
今ではそんなおバカなことはしませんけどね(^^;)
とにかく楽しいクルマでした。変わった構造のサンルーフも秀逸でしたし、カラカラと独特の乾いたアイドリング音も好きでした。
当時はチューニングに対する知識もあまりなく、またそんなお金も持ってなかったので、最後までほぼノーマルでした。唯一、タイヤは純正のピレリP600が減ったあと、BSのVグリッド(懐かしい!)を履かせてたぐらいです。サイズもちょっと変わってて、185/55R15というありそうでないサイズ(^_^;)
もちろんアルミは純正のままでしたよ。当時としては大径サイズの15インチのスピードライン製アロイホイールが純正でしたしね。
唯一の追加装備はシビエのフォグぐらいかな。
あ、売却の少し前にリアフォグを点灯できるように改造してたっけな~(笑)これはディーラーさんでやってもらったんですけど。
これが今でも引き継がれている
「ろくむし号にはリアフォグ」の元祖ですね(^^)/
そんな楽しい思い出をいっぱい残してくれたプジョー、ひょんなことで別れの時が来ます。
もともとこのクルマ、私は買ったときから「このクルマは女の子だ」って直感的に感じたんですよ(笑)オシャレでおきゃん(死語)なパリジェンヌ、っていうイメージだったんです。純正装着のFIAMMのエアホーンも甲高い音で、まさしく「黄色い声」というイメージ。これも今に至るも受け継がれている
「ろくむし号にはエアホーン」の元祖です。
とにかく女の子だと思ったのは、私がほかのクルマに興味を持つとテキメンにヤキモチを焼くんです(核爆)これ、ウソみたいなホントの話(滝汗)
とにかく新車が出て、その試乗に行くとその帰り道にどこか故障するんです(核爆)80スープラが発表になり、売却する気なんてなかったけどもトヨタのディーラーマンがプジョーをなめ回すようにチェックして査定額を計算した時なんて、帰り道にガソリンの給油口が開かなくなっちゃいましたからね(核爆)
そんなトラブル聞いたこともないですよ(滝汗) プジョーの給油口は室内からノブを引くのではなく、キャップに付いている鍵穴にキーを刺して開けるタイプだったのですが、この鍵穴の中が腐って金属片がボロボロと出てきたときには
「そんなんアリ!?」と、マジで嫉妬深いこのプジョーが怖くなってきたんですね(^_^;)
そんなことが続くうちに、ユーノスロードスターが発表になり、私はひょんなきっかけでロードスターに乗り換える決意をしたんですね。。
そして
、初代ろくむし号が誕生、というわけです。
ロードスターに乗り換えても、まだプジョーの呪縛は解かれませんでした。嫉妬深い彼女(プジョー)は、自分を捨てた私を恨み、オープンカーを買った私への腹いせになんと!ロードスターの納車日から連続して京都地方に1週間も雨を降らし続けたのです(どっか~んっ!)
・・・ひょっとすると、私の「洗車雨男」は、未だに続くプジョーの呪いなのかもしれない!? ガクガクブルブル。。。
クルマには意志がある、っていう表現をすることがたまにありますが、まさしくこのプジョーにはそんな「意志」があったように思えてなりません。しかもその意志ってのが「嫉妬心」ってのが怖いんですけどね(爆)
単なる偶然といってしまえばそれまでですが、ロードスターを買うことを決め、契約書にハンコを押すべくユーノスディーラーにプジョーで行ったときには、まさしくバケツをひっくり返したような土砂降りが突如として降り始め、私はクルマから降りることもできなくなってしまったり、ハンコを押したあとに急にフロアから水漏れしだして床がビショビショになってしまったり、カーオーディオが突如として鳴らなくなったり。。。最後の1ヶ月はホントに
オカルト並でしたね(爆汗)
なので、今でも私はあのクルマには「意志」というか「心」があったように思えて仕方がないのです。。
ロードスターに乗り換えてもまだ呪縛は続きました。
ガソリンスタンドで洗車をしてもらい、出来上がりを待っている間、私はスタンドの待合室で無料で配られている中古車情報誌を眺めていました。
なにげにページをめくっていると、私が売却したプジョー205GTIと同じ仕様のクルマが売られていました。左ハンドルのマニュアル車で走行が7万キロ、かぁ・・・俺の乗ってたのと同じだなぁ~ 今頃アイツはどうしてるのかなぁ? なんて嫉妬深い彼女を思い感慨にふけっていると・・・ふとこの中古車の写真のフロントバンパーに目が行きました。。そこには、私が付けた傷がしっかりと写り込んでいる。。。
つまり、、この情報誌に掲載されていたプジョーは、まさしく私が売却した、そのクルマだったのです(ちゅど~んっ!)
ギャァァァッ!
ばっ ばっ 化けて出たぁっ!!(核爆)
この写真を見てその事実に気がついたとき、私はマジにそう思いましたよ(>_<)
ホントにこのプジョー205GTIというかつての愛車には、クルマの構造、操る楽しさ、速くなることの楽しさ、メンテする楽しさ、そしてオカルトチックな出来事(笑)という、いろんなカーライフの側面を教えてくれた、思い出深いクルマなのです。
今でも思いますね~ プジョー205、また乗りたいな~って(^^)
このクルマとのエピソードはまだまだあるんですけども、とりあえずタイピングにも疲れたのでこのへんで(ちゅど~んっ!)
最後まで読まれた皆さん、どうもお疲れさまでした(滝汗)m(_ _)mm(_ _)mm(_ _)m