
先日の京都への往復ドライブの際に、雨の高速道路を巡航することになったのですが、そのときに感じた「妙な安定感」について、今回は少しコメントしてみたいと思います。
インプはご存じの通り4WDなのですが、とりあえず純正タイヤである「ポテンザRE070」を履いている時には「これってホントに四駆なのか??」っていうぐらいにウェットグリップが不足して、雨の高速道路ではフラフラと不安きわまりなかったのですが、これは純粋にタイヤのウェットグリップ力不足が原因(^^;) よくもこんなトンがったドライ専用みたいなタイヤを純正装着するなぁ~スバル恐るべし!! とか思ったものですが、この際このタイヤのことは置いといて(苦笑)
現在のダンロップ・ディレッツァDZ-101や、アドバン・ネオバを履いている限りはタイヤによるウェットグリップの不安はありません。
さて、今までにも何度も雨の高速道路は走っていますが、先日の京都往復ドライブのときはなにかが違いました。かなりの雨量で、前を走る車の巻き上げる水しぶきでその前走車のテールライトが見えないぐらいという状況だったので、DCCDはマニュアルで完全ロックひとつ手前までロック気味にしてやり、安定したグリップを得るようにしていましたが、これも今までもヘビーウェット時にはしていたこと。それでも以前よりも、妙に安定しているんですよね。
こんなにもインプも水しぶきを巻き上げているのに、しっかりと路面を掴んでいるようなしっかりとした接地感。実は今回の走行で、阪神高速道路7号神戸線(有馬の山中を走るくねくねとした狭い高速道路です)を走行中にナビをちらっと見ている間にコーナーにさしかかってしまい、かなりの速度域で急ハンドルを切って車線に復帰、というとっても危うい場面に遭遇してしまったのですが(うわわっ! ひえぇ~ って思わず声が出たほど)、そのときの急なステア操作に対してもすぱっと反応してくれて、フロントタイヤはグリップを失うようなそぶりを微塵も見せなかったんです(^^;)
ありゃ? こりゃちょっとすごくない?? とちょっと感動して、その後3車線の直線になったところで試しに左右に軽くステアリングをわざと振ってみたりしたのですが(爆)、その追従ぶりはドライの時と変わらないほど(汗) もちろんまるっきりドライと同じというわけにはいかないでしょうけどもね(^^;)
で、この安定感ってなんでそんなに変わったんだろう? と走りながらいろいろと考えてたんです。で、以前と今とで何を変更しただろう?? と順番に考えていて、思い当たったのは・・・・
私の体重増加(ちゅど~んっ!)
っておいっ! それもあるかも知れんけど1.5トンもあるクルマの挙動に影響が出るほど肥えてないっ!(T_T)
などというヨタは置いといて(滝汗)
クルマの変更でクルマの安定性に影響を与えそうなモノといえば、そう・・あれなんですよね。最近追加で装備したもの。
サイドステップ下の追加エアロ
これは以前にもご紹介しましたが、前号のインプレッサマガジンで紹介されていたもの。とあるショップのデモカーが「エアカーテン」ということで装備していたものです。紹介されていたマシンのエアカーテンはデモカーってこともあって、私の装着しているモノよりもずっと縦方向の丈が長くて、路面すれすれまで伸びていますが、さすがに町乗り仕様のマシンでそんなに長いエアカーテンを付けてしまうと支障が出るので、4センチほどの高さのものを今回は装着したわけです。
パーツレビューにも書いていますが、エアロフォースという名前で販売されている汎用エアロを利用した、両面テープで貼り付けただけのものなのですが、これが意外と空力効果を生んでいるみたいなんですよ(^^;)
最初に「あれ?」と気がついたのは、自分の車が巻き上げている水しぶきをルームミラーで確認したとき。ろくむし号の巻き上げている水煙が、妙にクルマの中心付近に固まっているなぁ っていうのに気がついたんです。
周囲を走っている車の水煙も観察してみたのですが、普通のクルマの水煙はタイヤから巻き上げられた水がビシャーっと車体の後ろ全体、というよりもむしろ車体の左右から強く噴出していて、それが車体のリア面に起きている乱流に沿って車体のリア全体に回り込んで、それから後ろに流されていく、という感じになってます。 早い話がリア面の全体から水煙が上がっているような状況ですよね。
それと比べると、ろくむし号の巻き上げている水煙は左右にはほとんど拡がってなくて、車体のリア面の中心付近から勢いよく後ろに向けて吹き出している、というような感じなんです。リアタイヤの巻き上げている水は当然見えるんですけども、それよりも遙かに、リアのセンターの下付近(つまりはリアデフのあたり)から後ろに向けて勢いよく噴出している、というように見えるんですよね。
他の車両は私が外側から直接観察してて、ろくむし号の水煙はルームミラーを通してしか見えないので、そのへんの見え方の差はあるかもしれないんですけども、どんなにじーっと観察しても、やっぱりろくむし号だけ水煙の出方が違うんです。
これ、ひょっとしたら・・・と思ったワケなんですよね。
左右のフロア下、サイドスカートに取り付けたエアカーテンが、インプマに載っているのと同じ効果を発揮してるとすると、まさしく水煙はこういう出方になるんじゃないか? と思ったんですよ。
クルマは高速走行すると、クルマの周囲を空気が流れるわけですが、ご存じの通り最近のクルマはどんどんと空力がよくなって、車体の上面を流れる空気はかなり整流されています。
そしてインプなどのスポーツカーでよく見られる空力パーツとして、フロア下の整流板っていうのがありますね。いわゆる「フラットボトム化」というものです。車体の下に入り込んだエアは、エンジンや車体フロアの凸凹などで流れが乱されて流れが遅くなります。車体上面よりも流れが遅くなると、車体には揚力が発生し、スピードを上げれば上げるほど車体が浮き上がってしまう、というわけ。高速道路をぶっ飛ばすと、だんだんとステアリングが軽くなってくるのは誰でも経験したことあると思いますが、この現象は「車体に発生する揚力」が原因というわけですね。
車体の下を流れる空気はフロントのエアダムでしっかりと余分なエアが入り込まないようにしてやり、それでも入ってくるエアは車体の下をフラット化することで、できるだけきれいに後ろに流してやる。そうすることで揚力が発生するのをできるだけ抑える、ということです。
それとは別に、フロントのカナードやリアのウイングというのは積極的にダウンフォースを生み出して、揚力に打ち克とうというためのエアロですね。
さて、ではフラットボトム化によって整流された車体下部の空気はどうなるのか。きれいに流れるということは流れが速くなりますね。速くなった空気の流れは気圧の低下という現象も生み出します。気圧が低下する、ということは、それによって車体は地面に吸い付けられるので、コレもある意味積極的にダウンフォースを生み出している、とも言えますね。
しかし、車体下の気圧が下がる、ということは・・・車体のヨコを流れる空気は気圧が低くなった車体下部に流れ込もうとするわけですよ。となると、せっかく整流されている車体下部のエアは、サイドから侵入してくる乱流によって乱されてしまう、ということになってしまいます。それを防ぐために装着されているのがサイドエアロ、サイドスカートなどと呼ばれている空力パーツ。決して飾りではないんですよね、本来は(^^;)
で、このサイドスカートにエアカーテンを付けるっていうのは、すなわちサイドスカートの丈をさらに伸ばしてやる、ということです。そうすることによって、フロントだけでなく、サイドからも車体下部に入り込むエアを極力減らしてやり、できるだけキレイに負圧を保ったままで後ろに流してやる、という意味があるわけです。。
ふぅ~ 長くて分かりにくい説明でしたが(滝汗)、とまぁきちんと計算されて装着されたサイドエアカーテンには空力効果があるようなのです。
まぁ私の場合、装着しているエアカーテンはそこまで考えたわけではなく、単純に雑誌に出ていたエアカーテンが格好良くて、これはあんまり誰もしてないからオリジナリティもあっていいんちゃうかな? 安く上がるし、ぐらいの感覚で取り付けた、いわば「見てくれだけの装備(^^;)」のはずでした。
しかし・・・それがどうやら予想外の空力的効果を生んでいるようなんですね(ちゅど~んっ!)確かにサイドから車体下部に入り込む空気の量は減っているかも知れないですけども、実際のところこんな中途半端な高さのエアカーテンで体感できるほどの効果はないだろう、って思っていたので、これは嬉しい誤算でした(^^)/
とにかく派手にリアに向けて、まるでジェット噴射のように一直線に吹き出していく水煙を見ていると、たぶんこれがこの「安定感」のファクターに間違いない! と思えてきたわけです。車体の下に入り込んだエアがキレイに整流されて、通過速度を増して(つまりは車体を地面に吸い付ける力を発生させながら)後方に吹き出してるからこういうふうにリア中央付近から吹き出すように水煙が出てるんじゃないか、ってことです。きっと気のせいではないはず。うん、気のせいじゃない。。。気のせいじゃないといいな~(^^;)(どっか~んっ!)
なんせ最初からそんな効果なんて期待してなかったし、雨の高速を実際に走ってて「あれ? なんかえらく安定してるけど??」と思ったわけですから、エアカーテン装着のフラシーボ効果ではないはずですしね(^^;)
ちゅーわけで、けっこう安上がりでグッドルッキン、しかもエアロ効果もけっこうイケてるこのエアカーテン、私の中の満足度は急上昇です(^^)/ ちなみにこれぐらいの高さなら町乗りでなにかに引っかかることもないですし、仮に少し引っかかったとしてもゴム製ですから全然OK!
どうです?? なかなかのモンだと思いません??
ちなみにこのエアカーテン涙目以降のインプにキレイに取り付けるためには、ろくむし号のようにA~B型(丸目)インプ純正みたいなフラット形状のサイドステップを装着する必要があるのが玉に瑕ですね(^^;)
どなたか装着して、この効果を体感してみませんか??
もしも同じように装着して効果が体感できなかったら・・・
ボクしーらないっ!(ちゅど~んっ!)
ちなみにふと思ったんですけども、F型から純正装着されるようになった、リアのディフューザーも車体下面のエア整流のために付いているもので、メーカー公認の効果を実証された空力パーツですよね。これも同時装着したらさらに安定感が増すんじゃないかなぁ??
・・・あ、でもろくむし号にはディフューザー装着部にはすでにリアフォグが(核爆)
ダメだこりゃ(>_<)