
なにげに徳島ラーメンのお店が多くて激戦区になっている我が家のすぐ近くに、また新たな徳島ラーメンのお店ができました(^^)
それも、
我が家から徒歩で2分というとんでもなく近いところです(爆) キョー●イ津田店の道を挟んですぐ東隣にあるのですが、先日までここは居酒屋さんだったところ。つい先日、嫁さんが
「あそこにあった居酒屋さん、いつのまにかラーメン屋になってるで」と教えてくれたのでした。
しかし場所的には表通りから一本入った裏通りでして、地元の人以外が通行することのほとんどないところ。しかも表通りである国道からこのお店には一本道ではあるものの、一方通行になっているためにほとんど部外者は入ってこないんですよね。
そんなある意味
商売するにはへんぴな場所にいきなりやってきたラーメン屋さん、その名を
支那そば たかはし
といいます。ふ〜ん、たかはしかぁ〜 ってワタシは思っただけだったのですが・・・。このお店のことをツイッターで呟いたところ、とある徳島ラーメン通とおぼしき人物からレスがつきまして。。。
なんとこのお店、入田(にゅうた)という場所に昔からあった徳島ラーメンの
「知る人ぞ知る名店」だった、というんですね。なんと!それはちょっとした事件やな! とばかりにネットでこの「ちょっと前に閉店してしまった入田のたかはし」というラーメン屋さんについて調べてみました。
すると・・・。
とあるみんカラユーザーさんのページがヒットしたのですが・・・。
このたかはしという徳島ラーメンのお店、ずーっと昔からおばちゃんが切り盛りをしていた地元志向のそれこそ「知る人ぞ知る」徳島ラーメンの名店だったそうです。
しかし、おかみさんが病気で倒れていったんお店は休業し、その後一度は復帰したらしいのですが、しばらくしてこのおかみさんが亡くなってしまい(>_<) その時点でこの地域の名店は暖簾を降ろすことになったんだそうな・・・。
ただ、おかみさんがお店を一度復活させたとき、お店には「ラーメンで商売をしたい人、なんでも教えます」という看板が出ていたそうで・・・この時点でおかみさんは先が長くないことを悟っていて、自分の跡を継いでくれる人を探していたのかも知れない、、とこのみんカラユーザーさんは書かれていました。。
なんというか・・・一軒のラーメン屋をめぐる一つの壮大な物語を垣間見たような気がしたんですけども・・・我が家の近所にできたこの新しいラーメン屋さん・・・屋号はまさしく、ひと文字もちがうことなく、この入田にあったという幻の名店と同じ、
「支那そば たかはし」なんですよね・・。
先日、そうとは知らずにこのお店に長男といっしょに食べに行ってきたのです。店内には若い男性が3人と女性が一人。「たかはし」と染め抜かれた黒い揃いのTシャツを着てお店を切り盛りしておりました。
いま思うと・・・この若い人たちが幻の名店の暖簾を受け継いだ、若き後継者さんなのでしょうね・・・。とっても初々しい感じの人たちでした(^^)
さて、前置きがやたらと長くなってしまいましたが(^_^;)、今回はそんないわくありげな徳島ラーメンのお店のお話です。
そうとは知らずに「自宅にすぐ近所にできたから」という理由で食べに行ったわけなんですが(^_^;) 店内はお昼時でほぼいっぱい。。とはいってもそんなに席数があるわけではなくて、カウンターに5席ほど、その後ろにテーブル席が2つ、そして奥に靴を脱いで上がる座敷に8名ぐらい、っていう感じのお店です。座敷がある、ってのがちょっと変わってますけども、これはおそらく以前の居酒屋さんの造りをそのまま利用しているせいでしょうね。
さて。入店すると若い店員さんたちが元気よく「いらっしゃいませ〜♪」と声をかけてくれます(^^) こういうところはイマ風の徳島ラーメンのお店っていう感じなのですが・・・お店の雰囲気はというと、もちろん開店したばかりなので内装はピカピカでキレイなんですが、造りはレトロというか、昔ながらのラーメン屋さんの文法通りなんですね。
残念ながら天井近くの高い位置に小さめのテレビ、っていうのはありませんでしたけども(爆)
それ以外はまさしく、イナカにある小さなラーメン屋さんの佇まいそのもの、という雰囲気なんですよ。
メニューはいたってシンプル。支那そばの並と大、肉入りの並と大、それにライスの小と大があるのみ。焼きめしや餃子といった定番のサイドメニューすらありません。なんとも潔い「うちはラーメン屋なんだ!」っていうポリシーが透けて見えるようで、こういうのはけっこう好きですね(^^)
ワタシと長男のオーダーした支那そばの大は600円。ちなみに並は500円と徳島では平均的というかごく普通でしょうか。
オーダーをしてしばらくはお店の雰囲気を楽しみながら待っていたのですが・・・お客さんの数はそれほどでもなく、混雑しているふうでもないし注文がいっぱいでせわしく店員さんたちが動き回っている、というふうでもないんですけども・・・なかなかラーメンが出てこないんですね(^_^;)
まぁまだできて間のないお店ですし、総理大臣だって大統領だって新任してしばらくは「100日ルール」ってのがありますからね、そのへんは大目に見てあげないとかわいそう、かな(^^)
しかし、ちょっと困ったことに・・お店には数組のお客さんしかいなかったのですが、店員さんってばラーメンのオーダー順を間違ってしまったんですよね(苦笑)
ワタシと長男の注文したラーメンをふた組あとに入ってきたお客さんに出そうとして、「ワシが頼んだんはこれとちゃうで」とそのお客さんに言われて間違いに気づく始末(^_^;)
ワタシは今回は怒ったりもしませんでしたけども、ちょっとこれは先行き不安な感じです(汗)
そんなこんなでようやく出てきた徳島ラーメン。 見た目には茶色系のスープにノーマルな太さの麺、これに豚バラ肉にモヤシ、青ネギという実に
「古き良き時代の徳島ラーメン」の出で立ちそのものです(^^)
ワタシ的には小さな頃に食べていた徳島ラーメンっていうと、厳密にはこういう茶色系スープではなく、シロ系スープの小松島ラーメンだったので、こういうノスタルジックなアピアランスの徳島ラーメンを見ても懐かしさはないんですけども、それでも「典型的な昔ながらの徳島ラーメンやな〜」というのは実感できる、そんな感じのきわめてオーソドックスな感じ、というのが第一印象でした。
まさしく、入田で昔から営業してきた幻の名店のラーメンにふさわしい出で立ちですよね。。まぁこれは実際に食べたときにはまだ知らなかったことだったんですけども。
見た目としては我が家の行きつけであり、このお店からもほど近い距離にあるライバル店、おなじく地元密着型のお店である
「まきもと」の中華そばとそっくり、という感じです。
ただし、まきもとの中華そばは豚バラ肉ではなくてチャーシューなんですけどね。
う〜ん、この系かぁ〜 どうだろ?? と、ちょっといぶかりながら箸をつけたワタシだったのです。。。というのも、ワタシはやっぱりこの茶色系スープの、見た目とは裏腹にちょっとあっさりした支那そばよりも、やっぱりコクのあるシロ系スープの小松島ラーメンっぽいのが基本的には好きなんですよね(^_^;)
ってことで、どうかな?? とやや心配しながら食べたひとくち目・・・。
およ??
これ、けっこうイケてるかも(*^_^*)
というのがファーストインプレッションだったのです♪ 非常にクセのない、まさしく「典型的な徳島ラーメン」とでもいうべき基本に忠実な味なんですね。きわめてオーソドックス、言い方を変えれば「可もなく、不可もなく」ということになるのかもしれないのですが・・・クセのない、万人向けにおいしい徳島ラーメンだな、という感じがしますね(^^)
万人受けする味だからといって決して「たいしたことない」というのではなく、ハッキリと美味しいんです(*^_^*)
ただ、ガツン! っていうパンチがあるわけではなくて,ナチュラルに美味しいっていうかんじでして(^_^;) う〜ん、どういうんだろ? 特徴と言える特徴がない、っていうか。。
でもおいしいです、このラーメン(^^) 長男はけっこうお気に入りになったみたいで、大のラーメンをスープまでキッチリと飲み干しておりました(^o^)
きっとこれからお店を運営しながらいろいろと修行を積んで、この店の「味」ができていくんじゃないかなぁ? っていう気がします。
あ、でも「たかはし」の暖簾を守っていくにはこの味を変えてはいけない、ってことになっちゃうのかな?(汗) 難しいですね〜(^_^;)
ひとつ気になったのは、やっぱりまだ店員さん全員が若すぎる、ってことでしょうか。
あとから聞いた「後継者」の話でナットクできたんですが、おそらくこの店員さんたち、ラーメン屋さんを立ち上げてお店をするのはこれが初めてなのではないかと。
普通のラーメン屋さんなら、3人も店員さんがいてラーメンを作っていたら、次々と入ってくる注文に応じてラーメンの製作工程をそれぞれが役割分担して次々にラーメンを作っていくものですが・・・まだ彼らはそれができないようでして(^_^;)
注文をひとつ受けると、そこからラーメンを作り始めるんです。 そしてその途中で次のラーメンの注文が入っても、先のラーメンが完成しないと次のラーメンを作りにかからないんですね。
なので、それほどたくさんの注文が通っていないにもかかわらず、なかなかラーメンの注文がさばけていかないということになってしまってて、結果として注文してから出てくるまでに時間がかかってしまう、という感じなんです(^_^;)
そして、お店の構造が昔ながらのラーメン屋さんなものですから,厨房の中の様子がカウンター席に座ると丸見えでして・・・麺をゆがきながら動きの止まってしまった店員さん3人の様子が丸見えになってしまうものですから、余計に効率悪くて時間がかかっているように見えてしまう(>_<) じっさい、ワタシの隣に座っていた中年のおじさんは
「出てくるのが遅いわ! もう要らん!」と言ってお店を出て行こうとしてましたからね(汗)
なんとか店長さんとおぼしき人物が「すみませんっ!」と平身低頭謝って待ってもらってましたけども(^_^;) こういう清々しい態度は好感が持てるのですが、やっぱり厨房の中での動き方っていうのはこれから実際にラーメンを作って覚えていくしかないのでしょうね(^_^;)
どちらにしても、このラーメン屋さんは
「イケます!」これから期待の新星が我が家のすぐ近所にオープンしたというわけですな♪ これはとってもステキなことです。
しかし・・・我が家の周辺エリアってホントに徳島ラーメンの激戦区になってきましたね〜(滝汗)
我が家から徒歩5分以内に今回の「たかはし」を入れてなんと4軒の徳島ラーメンのお店があります(^_^;) しかもみんな茶色系のいわゆる「正統派徳島ラーメン」の系統なんですよね。。
もとからある3軒にはすでに数多くのリピーターがついているはずですけども、そんな激戦区に昔ながらの味、幻の徳島ラーメンの味をひっさげて参入してきたこの「たかはし」のこれからを注目していきたいと思います(^^)