
早いものですね〜 もう1月が終わってしまいますよ(滝汗) トシ取ると余計に時間の経つのが早くなっていけませんやね(涙)
さてそんな2014年1月のある日、うちの会社に真新しいトラックがやってきました(^o^) なんと!めっちゃ久しぶりの新車トラックです♪ うちの会社には配送用の普通車クラス(750kg積)の保冷トラックから総重量25トンオーバーの巨大活魚車まで20台以上のいろんな「働くクルマさん」がいるのですが、そんな中に新たに加わるのが新車なんていうのは久しぶりなんですよね(^_^;)
まぁたいていは中古車を安く買ってきて乗りつぶす、っていうパターンなので(苦笑) オサカナを載せる車っていうのはどうしても海水とは縁が切れませんから、とにかく錆びるのが早いんです。錆びるだけならまだしも、サビが回りすぎて車体の下が腐ってしまい、ナンバー落としたりストップランプ落としたり、はたまたスペアタイヤを落としたり(ちゅど〜んっ!) まぁじっさいに落とすところまではいかないんですけども(ってホントに落としたらえらいことです)、落ちる寸前なんていうのはしょっちゅう。。
先日は
「ブレーキかけるとなんか変な音がする」というトラックをディーラーさんに持っていったら、
フロントのロアアームが腐って外れてました。
このまま預かります!
と言われてしまいました(^_^;) じゃ、明日の配達が終わったらこちらにまた持ってきます、なんて言ったら
絶対にダメです! 修理終わるまで路上には出せません!
とキツく言われて担当くんは帰ってきました(^_^;) 修理はアンダーボディ総取っ替えだそうです(苦笑)まぁそんな感じなので、なかなか高い新車のトラックって買う勇気もお金もないんです(ため息)
さて久しぶりにやってきたこのトラック、4トンの保冷車なんですけども・・・そんじょそこからの4トン車とはワケが違いますぜ♪
。。って、ワタシが見てもイマイチよくその違いが分からないんですけども、、トラッカーが見るとその違いは歴然なんだそうな(^_^;) とにかく
痒いところに手が届くフルカスタム仕様なんです。
ひとくちに保冷トラックといってもその用途はいろいろ。一番基本的な用途としては発泡スチロールに入った魚(氷をいっしょに入れてある箱ですね)をいっぱい載せて運搬する、っていうものですけども、市場で使う4トンクラスのトラックの中には、これ以外に活魚・・つまり活きた魚もいっしょに載せて走るという仕事をするものもいたりします。
通常は活きた魚を運ぶトラックというと活魚車っていうことになりますよね。
たとえばウチの会社の大型活魚車はこんな感じ。
活きた魚を載せるためには当然ですけども水槽を載せないといけませんが、単に水槽を載せただけではダメで、水槽に空気を送るためのブロア装置、ブロアを稼働させるための動力源、余分な水を排水するための排水装置、そして海水温を調節するためのヒーターやチラーなど、様々な機器を搭載しています。
この活魚車、活きた魚を運ぶことに特化させたトラックなので、活きた魚はいいんですが、逆にスチロール箱に入れた魚を運ぼうとするととっても都合が悪い(^_^;)
箱入りの魚だけを運ぶなら保冷トラックということになりますが、保冷トラックでは活魚は運べません。でも実際には4トンクラスの積載量を持ったトラックなら、活魚と箱入りの魚の両方を一度に運びたいっていうことにもなってくるわけです。
ではどうするか?
というわけで、ひとつのスタイルとして定着しているのが
保冷箱の中に水槽桶を載せて固定し、ブロア装置を取り付けて活魚を載せつつ、余っているスペースに箱入りの魚を載せる
というやり方なのです。 ただ・・・これはやっぱり保冷車に無理やり活魚水槽を載せているため、いろいろとムリなところも出てくるんですよね(^_^;)
いちばん困ったことになるのがやはり
海水の処理。 海水の入った水槽を載せているので、どうしても保冷箱の中に海水がまき散らされることになってしまいます(汗) 保冷箱からあふれ出た海水は箱を伝ってボディの下回りに滴っていきます・・・そしてフレームがサビてしまう、、ということになってしまうんです(滝汗)
うちの会社で使っていた以前の4トン車、応急的に保冷箱のなかに水槽を載せて活魚と箱入り魚の両方を毎日運んでいたのですが・・・整備のためにドック入りしたサービス工場でメカニックさんが青ざめたそうですよ・・・
キャビン後ろのフレームが錆びて折れる寸前
だったそうです(爆汗)キャビンの後ろあたり、ちょうど海水が伝って落ちていくところのフレームが錆びて腐ってしまい、折れる寸前だったというんです・・つまりトラックが首のところでへし折れて
逆への字になる寸前だったというんですね(ちゅど〜んっ!)
走行中に折れてたら・・・
こわ〜(^_^;)(^_^;)(^_^;)
そんなことがあって退役した前のトラックに代わり、この仕事に就くトラックとしてフルカスタムで作ったのが今回のこの新車なのです(^^)

見た目は保冷トラックなのですが、最初から水槽を載せることを前提としているので、水槽を載せる場所には保冷箱の中に海水をまき散らすことなくスムーズに排水できるように穴をあらかじめ開けてあります(^^
画像では分かりにくいと思いますが、箱の奥の右の方、床にポツッと穴が開けてあるのが見えるかと。じっさいには配水管の位置にあわせて複数の穴が開けてあります。
もちろん内部も床はアルミ、側方の金属はステンレス。これはあまり関係ないですが天井の照明は全部LEDってのがイマ風ですね(笑)
保冷箱の壁面には、水槽と箱積みスペースの間に仕切り板を設置できるように取り外し式の仕切りを設置するためのスリットも設置。
側方のトビラも右は片開きで、左側は観音開きという特別仕様。 これも荷物を積み降ろしする際にトラックを横付けする場所に合わせて設計してあるそうな。
トラックの外回りも金属部分はとにかく
フルステンレス(^^)/ もちろん、錆びないようにという対策です。
標準仕様では普通の鉄製なのですが、とにかく鮮魚市場のトラックはこういう金属部分から錆びていきますから、ドアのヒンジや取っ手が錆びて・・錆びるだけならいいけども、錆びて腐ってドアが落ちる、取っ手がもげて開閉不能になるなんていうことも実際によくあるのです(爆汗) このトラックの前任車・・・首が折れそうになった4トン車も保冷箱の取っ手が2回もげて溶接し直して使ってましたからねぇ(どっか〜んっ!)
こういう枠であるとか取っ手のバーなどを全部ステンレス化すると、、これがものすごーく高いオプションになってしまうのですが、、ここが鉄製なのかステンレス製なのかで耐久性はまったく違ってきます。もちろん、ステンレスもテキトーな材質ではなく、ホントに錆に強いいいステンレスを使わないと意味がないですからね。
ボディの下方側面に付いているガードバーももちろんこのトラックでは全部ステンレス製に換装してあります。
さらに下の方をみると・・・これはトラッカーの憧れなんだそうですけど
アルコア社製アルミホイール
を装着しています(^^)/ いわゆる乗用車でいうところのBBSみたいなメーカーなんだそうですね、アルコアっていうのは。うちの担当者に言わせると、このホイールはデザインが古い旧型なので「ディーラーにケチられた!」んだそうですけどね(爆)
サイドのトビラの下には引き出し式のステップ(これももちろんステンレス)が装備されていたり、排水用のドレンコックがあちこちに付いていたり、下回りには防錆塗装を3重に塗ってあったりと、とにかく海水が余分なところに回っていかないように、もし海水が伝っても錆びないようにという対策が厳重に採られているんです(^^)
トビラの位置から各種のオプション装備まで、必要なモノを必要な場所に十分に配置し、かつ不要なものは何も取り付けていないというこのトラック、制作途中の工場ではかなり注目の存在だったそうです。
このトラックにいろんなものを架装してくれた業者さんにも
「今後の保冷トラック制作のノウハウをいっぱい勉強させてもらいました」とお礼を言われたほど(^^)
そりゃ当然ですよね、現場を毎日のように回っていろんな魚を積み降ろししている最前線で活躍しているトラックですから、トラックがどういう仕様になっていたら便利なのか? っていうことをうちのドライバーたちは知り尽くしているわけですし、そのドライバーのリクエストを最大限尊重して作り上げたカスタム仕様がこのトラックなわけですから(^o^)
ってなわけで、これからはこの最新鋭のトラックが大活躍してくれることでしょう! 高かったんだからしっかりと稼いでもらわないとね!(爆)
と、最後に下世話なお話をひとつ。
さてこのトラックのお値段なのですが(^_^;)
ごく普通の標準仕様の4トン保冷車なら、オプションをいろいろと取り付けた5シリーズぐらいの価格なのですが・・・このフルカスタム仕様の場合はというと・・・
うちの社長の740i + ワタシの328i
ぐらいの金額になってたりします(滝汗)
なので。。。ふだんの小間使い用に使っているボロボロのワンボックスをレジアスエースバンに買い換える、っていう計画が無期限凍結処分になったのは言うまでもありません orz
このレジアスエースは社長とかワタシが配達なんかに使う車になるはずだったんですけども。。。ま、しゃーないっす(涙)
しっかり稼いでや〜 新車の4トンくん!(懇願)