
昨日からゆうさくくん号はディーラーさんにドック入りしております(^_^;) いえね、たいした不具合じゃないんですけども、以前のBlogでもご報告した「エアコンからのミシミシ音」の改善をするためにメカニックさんに見てもらってるんです。
さっき電話で確認したのですが、異音の発生している箇所はほぼ特定できた、とのこと。あとはこの部分のパーツを交換して、音がしなくなるかどうかを確認するっていう作業になるようです。ただ、音の問題っていうのはなかなか一筋縄ではいかないもの。もうちょっとお時間を下さいね、とのことでした。
というわけで、ゆうさくくん号がドック入りしている間の今回の代車は先代の3シリーズ、いわゆる
E90というモデルです(^^) ちょっと前に借りたのはE46の318iでしたけども、今回はE90の320iというわけ。ここ最近3世代の歴代3シリーズをこれで制覇したことになりますね(笑)
代車とはいえ、オドメータを見たらこの白い320i、まだ14000キロしか走ってないんですよ(汗)まだまだシャッキンの状態じゃないですか。昨日のお昼にランチを食べに行くのにちょこっと乗ってみたのですが、、
んんん!?(^o^)
と、思わず唸ってしまうほどにこれがまた!実にBMWらしいいいクルマじゃないですか! F30よりもひとまわり小さなボディ、ガッチリとしたカタマリ感の強いボディに良く動くしなやかなサスペンション、代車ですしMスポでもない、まるっきりスの320iなんですけども・・俺はまごうことなきスポーツセダンだ!とクルマのほうから主張をしてきているかのようなそのテイスト。ちょっと町乗りしただけでもこのクルマの纏っている「BMWのオーラ」っていうのがビリビリと伝わってきたんですよ(^^)
う〜ん、こりゃひょっとしたらF30よりもいいんじゃないか?(汗) なんてマジに思ってしまうほどに、その乗り味は私にとっては衝撃的なものでした。
そんなわけで、これはもっとちゃんと乗ってみないと!と思い立ち、今日は鳴門の某スカイラインのほうに試乗に行ってきたのでした(ちゅど〜んっ!)
まず乗り込む前にざっとこのE90というクルマの素性をチェックしてみました。ボンネットを開けるとエンジンは縦置きの直列4気筒、NAですよね。 タイヤは205/55R16というサイズ。今となってはけっこうハイトが高くてホイールは小さく見えますね(^_^;) タイヤはブリヂストンのランフラットを履いています。
エンジンスタートボタンを押してエンジンをかけると、直噴のF30よりもエンジンはいい感じの音で回ってくれますね。直噴のF30のエンジンって、アイドリングではけっこうガラガラ声ですからね(^_^;) なんでもディーラーさんのセールスマニュアルには
「エンジンをかけた状態でボンネットフードを開けないこと」なんて書いてあるほど、アイドリングの音っていうのは直噴エンジンはちょっと切ないものがあるんですよね(苦笑)
さて走り出すとこのE90、どうやら前期型のようなんですけどもステアリングは実にずっしりと重いです(^_^;) もちろんパワーアシストは付いてるんですけども必要最低限っていう感じですね。おそらくは油圧によるアシストだと思います。これはゆうさくくん号の納車待ちのときに借りていたX1や先日借りたE46と共通する重さ。でも私のBMW体験の原点であるE30もまさしくこんな感じの重たいステアリングでした。アクセルペダルも重めのセッティング。
でもこの重さが実にBMWらしいというか、私がずっと昔から知っている「BMWっぽさ」のような気がします。
でもムカシムカシに友人の乗っていたE30はスポーツバージョンでしたけども、アクセルを踏んでもほんとに「あれ?」っていうぐらいに加速はかったるかったものですが(^_^;) さすがにE90はそんなことはないですね。ごく普通に加速していってくれます。でもトルクやパワーの出方はごく自然というか、とくにパワフルでもなく、かといって非力でもないという感じ。こちらの思っている通りのパワーの出し方をしてくれる、必要にして十分、という感じです。
F30だとアクセルもけっこう軽めだし、踏むと低回転域から過給器によってトルクがもりもりって感じで、どちらかというと出足は軽いんですよね。
交差点を曲がるだけでも感じることができるFRとしての素性のよさ、これはF30でも感じることのできるBMWの美点のひとつですが、このE90ときたら!その切れ味がさらに鋭いというか、実にナチュラルというか・・・とにかく思った通りのラインに素直にクルマのほうから乗っていく、という感覚がとても強いんです。前後の重量配分が50:50というのを思い切りドライバーが実感できる,という感覚。普通に交差点を曲がるだけでもすごくこのクルマの素性の良さを実感できますし、だいいち運転しててとっても楽しいんです(^o^) うぐぐ、これは困った(汗)
そのまま国道をクルージングしてワインディングセクションへ。シフトノブをDSレンジのほうへと倒し、ややペースを上げて中速コーナーの続くワインディングをややペースを上げて走ると、さらにこのクルマの素性の良さがドライバーに「もっとイケイケ〜♪」とけしかけてくるような感覚になってきますね。
いやはやとにかくコーナーをクリアするのが実に気持ちいい! まさしく思った通りのラインにクルマが自ら飛び込んでいくかのような、ステアリングを切るとスパッとノーズが入っていくんだけど、ひらひらと軽いんじゃない、
ドッシリと落ち着いているのに重さを感じないんです。この感覚はなんだ!?(汗)
重量配分がいいのか、それともサスペンションがいい仕事をしているのか? 普通に走っていると「ちょっと硬めなのかな?」と感じなくもないけれど、カドがキレイに取れているのでまったく不快ではないこの足回りのセッティング、けっしてガチガチのスポーツサスなんて感じじゃないのに、コーナーに飛び込んでもゆらゆらとロールすることもなく、一発でビシっと姿勢を決めてぐいぐいと曲がっていく。まるでフロントタイヤが路面にへばりついているんじゃないか?っていうぐらいの安定感。でもFFのようにフロントで無理矢理曲げているんじゃなく、曲がっていくときの感覚としては運転している自分を中心にしてくるりと回っているかのようなフィール。これはホントに気持ちいいんです。
・・・これがスポーツバージョンじゃなくて、スのグレードの4ドアセダンなのか!?
そして革張りでもなく、ましてやスポーツバージョンのバケットシートでもない、ごく普通の形状をしたシート、これがワインディングでは実にいい仕事をするんです。普通に深く腰掛けているだけで、表面の布がほどよく突っ張るような感じになって体がヨコGでずれるようなことがないんですね。これは実によく考えられてるな〜と思いました。考えてみたらこのシートの表面の仕上げって、E30の頃からずっと同じじゃないかなぁ? これもきちんと意味があるんだろうな〜(^^) タダこの滑りにくい表面のシートは降りるときに静電気が体に溜まりやすいのが玉に瑕ですけどね(汗)
ホントにちょっとビックリです。F30に試乗して、このワインディングを走ったときにも同じように「さすがはBMW、さすがはFRだ!」と感激したのを思い出したのですが、このE90はさらにその味が濃いというかなんというか。より本質的に走りに寄ったセッティングになってるというか。まさしく「駆け抜ける喜び」を体現しているんですよ。
これは・・F30とE90で何がどう違うんだろう? ボディサイズ? 重さ? サスのセッティング? とにかく味が濃い。人馬一体感が強いんです。E90に乗って運転していると、なんというか・・囲まれ感やカタマリ感にどっぷりと浸かって、剛性感溢れるボディの中で安心感に包まれながらしなやかに動くサスペンションに身をゆだねる、っていうような感覚がとっても強い。もちろん同じBMWであるF30にもこの感覚はあるんですが、このE90はこの感覚がとっても強いんです。
ホントにビックリの体験でしたね〜 このE90の乗り味はまさしく、私が大学時代に初めて体験してインプリンティングされていた「BMWらしさ」をそっくりそのまま残していました。先日乗ったE46もそうだったし、X1もにたような感じだったし、考えてみたらF30だけがちょっと異質というか、感じが違うんです。
ただこのF30の感覚、これは父親の乗っている現行7シリーズであるF01とはよく似ています。F30の乗り味をぐぐっと質感を高めたのがF01の乗り味というか、F30とF01はドライバビリティとしては間違いなく同じ軸線の上にあります。
ただその線というのは、E46やE90といった旧来のBMWらしい乗り味とはちょっと違ったラインのような気もします。「E」と「F」、型式番号でアルファベットが違っている、ひょっとしたらここで旧来路線のBMWとこれからのBMWが目指すべきクルマの乗り味の路線が明確に違っているのかも知れませんね。
今まで私がBMWというクルマに漠然と持っていた感覚をいい意味でずっと引き継いできたEシリーズのBMW。そして新境地を目指して新たな基準を打ち立てようとしているFシリーズ。ひょっとしたらそういう違いがこの型番の違っているBMW車の間にはあるのかも。
純粋に走る楽しさを追求して世界の最先端を走り、ベンチマークとして君臨してきたかつての3シリーズ。 時代は移り、クルマは走る楽しさと同時に地球環境への配慮やより少ないエネルギーで効率よく走るということが求められるようになってきた。その課題への解答として、BMWは小排気量ターボエンジンや新世代ディーゼルエンジンといった新たな技術を投入して新しいスタンダードを作り出そうとしている。まだまだBMWにはシロートな私がえらそうに語るようなことじゃないとは思いますが、シロートなりに感じたのはそんなことなのでした(^_^;)
それにしても・・・BMWエキスの濃いE90、これは旧型3シリーズなんていうヒトコトで片付けてしまうには惜しすぎるような気がしてならんですね(^^) まだまだ現役で十分に通用する、ドライビングプレジャーに満ちた、ホントにいいクルマだと思います。
ちなみに気持ちよくワインディングを駆け抜けて事務所に帰ってきたE90くん、燃費はなんとまぁ10キロを超えておりました。たしか前にゆうさくくん号で同じコースを走ったときには燃費が19キロを超えましたから(爆)やはりこのへんは新型に分があるようですけど、それでも気持ちよく走ってこの燃費ならまぁ納得できますよね。
こと乗り味という点だけでいうと、私の正直な印象としてはF30よりもE90のほうがハッキリと好みだったりします(^_^;) これは困っちゃいましたね(苦笑) F30になって電子デバイスがてんこ盛りになり、雰囲気もゴージャスになっていろんな便利機能がつき、燃費も抜群のF30、私は大好きなんですけども、ことドライビングプレジャーってことになるとやっぱりE90のほうが味が濃いですね〜(汗) というか、私の好みによりシンクロしている、っていうほうが正確かな?
ただE90の困ったところは、人馬一体感が強くてクルマのサイズも大きく感じない、このジャストフィット感は知らず知らずのうちに路上で「前に前に」というドライビングスタイルになってしまう、ってことかな(^_^;) かつてGRBインプレッサに乗っていたときの感覚がまさしく蘇ってくるかのような高揚感というかね。F30はそういう意味ではちょっと落ち着いて乗れるというか、ゆったりとした気持ちで走ることができるクルマだな〜 と、私はやや幅が広すぎる気がするそのボディサイズも肯定的に捉えていたりするんです(^^) E90っていうのは私にとってはジャストサイズ過ぎて元気になりすぎちゃう、っていう感じかな(笑)
願わくばF30のボディにE90の乗り味を再現できたらサイコーなんですけども・・う〜ん。。 電子制御で車内から減衰調整ができる、KWの車高調を装着したらどんな感じになるんだろう??(滝汗)
こないだタイヤの空気圧を調整して、やっとカタすぎる、突っ張りすぎる乗り味がいい感じにマイルドになって俄然愛着が増してきてたところだったのに・・・やっぱりLuxuryの標準装着サスでは柔らかすぎるんじゃないか?? なんていうふうに感じてきちゃいました(^_^;) 普通に町乗りでゆったりと走っているときには実にいい感じなんですけども、ちょっと高速セクションで中高速コーナーを抜けるとかいうときにはやっぱり純正サスだと腰高感を感じてしまうんです。このへんがE90だと純正サスでも実にいい感じで、低く構えてどっしりとしてるんだけどなぁ・・・このへんが町乗りで硬さを若干だけど感じるE90と、町乗りで快適なF30の違いなのかなぁ??
なんだかこうして書いてみると、F30よりもE90のほうがいい! みたいになっちゃってますけども、私としてはやはり自分の愛車はF30であり、E90にはないものもいっぱいあるF30が大好きなんですよ。ただ、F30単体で試乗して「やっぱりBMWだなぁ〜」と思っていたこの感覚、もちろん間違いなくBMWの風味ではあるんですが、E90の持っているBMW風味はより濃いくちだったというか、昔、私が体感して刷り込まれた「BMWらしさ」をより忠実に残していた、というわけでして。
コーナーを攻めたときの安心感、これにしてもたぶん限界性能としてはE90とF30でそれほどの違いはないか、あるいは後発の分だけF30のほうが優れているのかも知れません。ただ、クルマの性能とは別にドライバーが感じる感覚は違ったモノがあるんですな。 クルマのほうは余裕綽々なんだけど、ドライバーはその速度でコーナーに突っ込むことに不安を感じてしまうか、あるいは安心して突っ込んでいくことができるのか。 実はこのへんって運転感覚におおきく関わってくることだと思うんですよね(^_^;)
う〜ん、、、ふだんはこの純正サスの特性で、ちょっと気合い入れるとかワインディングを走るなんていうときには減衰を気軽に上げられる・・7シリーズに純正で装着されているようなアクティブサスをゆうさくくん号にも取り付けてやれば・・・E90のあの感覚をF30にも取り込むことができるかな??
KWの電子制御サスはF30用がまだ設定されていないようなので、今のうちから貯金しておこうかな(^_^;)(^_^;)(^_^;)
・・ってなわけで、E90でワインディングを走り、その素性の良さに感激したばっかりにまたまた物欲に取り憑かれてしまった、というオチなのでした(ちゅど〜んっ!) う〜む、困った困った(滝汗)