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2019年09月28日 イイね!

試乗★ 新型カローラセダンW×B withディスプレイオーディオ&SDL(CVT・ZWE111)

試乗★ 新型カローラセダンW×B withディスプレイオーディオ&SDL(CVT・ZWE111)トヨタの代表車種であり、
かつては国民車とも呼べる存在だった、カローラ。
1966年に初代が発売されてから53年。
12代目の新型カローラは、ついに5ナンバーの枠を飛び出した。
自分は 全長4500×全幅1700mm前後を 日本で使う車のひとつのジャストサイズと考えていて、カペラ⇒ランティス⇒プログレと、このクラスのセダンをウン十年乗り継いできた。ディメンションが近く しかも久々に気合いの入った正統派セダンの登場となれば、体感せずにはいられない。

嬉しいことに、馴染みのDの人に「乗りに来ますか?」と週末試乗会のお誘いを受けた。
行きますよ、行きますとも。行くに決まってるでしょ。
っつーことで、父と一緒に訪ねた。
(楽天から予約してたら400ポイントもらえてたらしい…まぁいいや^^; )


12代目カローラ(2019年9月17日発売)
カローラ:アクシオ後継のセダン
カローラツーリング:フィールダー後継のワゴン
カローラスポーツ:5ドアハッチバック(2018年6月発売・セダン/ワゴンの登場に合わせてMC)
エンジン:1.2直4T(6MT)・1.8L直4ハイブリッド(CVT)・1.8L直4NA(CVT) 全車レギュラーG仕様

旧カローラアクシオ(セダン) / フィールダー(ワゴン):一部グレードを除き継続販売

※文中の価格は、消費税10%込(2019年10月以降)で表記


・外装・
キーンルックは好みが分かれそう。
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COROLLA HYBRID W×B 1.8直4+モーター CVT FF
(W×B・S・G-Xとあるうちのトップグレード)
2750000円 (オプション含まず)
燃料タンク容量:43L (ガソリン仕様は50L)
試乗車外装色:ブラックマイカ<209>
※最安は G-X1.8直4エンジン仕様の1936000円

セダン:  全長4495×全幅1745×全高1435mm WB:2640mm 1370kg 最小回転半径:5.3m
ツーリング:全長4495×全幅1745×全高1460mm WB:2640mm 1390kg 最小回転半径:5.3m
スポーツ G:全長4375×全幅1790×全高1460mm WB:2640mm 1370kg 最小回転半径:5.1m
※セダンG-Xグレードは 最小回転半径5.0m
※カローラスポーツは 全幅が+45mm

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オーバーハングを削ぎ落とした塊感あるフォルムは、自分の好み。

新型カローラセダンを真横から見て懸念したのは、
(TNGAプラットフォームだからか)前席フォワードではないパッケージングの
後席乗降性居住性への影響と、寝かされたCピラーによる乗降性への影響。

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リアもいいねぇ。
サイドウインドゥ前後端のダミーのエクステが一寸気になる。

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バンパー部のグリルは カローラスポーツ(ハッチバックタイプ)とは異なり、
どちらかというと アクシオ/フィールダー中期にも通ずる平面的なデザイン。
グリル内にはLEDフォグがおさめられている。W×B以外のグレードではオプション)

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左右コンビランプがガーニッシュで控えめにつながってる。
8代目サニーや2代目レガシィ、プジョー508みたいにぶっとくはないけどね。
(トレンドって 長い年数でみると一巡してるというか、
一時期はトランク開口部が広がったこともあってか 両端小型が主流だったけど、
今また欧州で横長化が進んでるから そのうち皆くっつき出す気がする)
カタログで見るとガーニッシュ部分はスモークがかったレッドなんだけど、
この写真だと真っ黒に見えるんだよなぁ。ほぼブラックなレッドってことかな?

リフレクター(反射板)は、バンパー両端に 縦に配置される。

このW×Bグレードは、控えめなリップタイプのリアスポイラーを標準装備。
W×Bは、外装色にかかわらず
アルミホイール・ドアミラー・リアスポイラーがダークメタリック塗装になる。
淡色のホワイトパールクリスタルシャイン<070>外装だと
そのパーツ3点がアクセントになってけっこう目立つんじゃないかな。

マフラーは、バンパー内側に隠れて 見えないように処理されている。
カローラスポーツ(G“Z”グレードのみ)のようなイミテーションは付かない。
モーターショー展示車をくまなくチェックする他社技術者ばりに もぐりこんで覗いて見たら、
右側に 下向きのマフラーエンドがちょこっと出ていた。

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プロジェクター式バイビームLEDヘッドランプ&ライン発光デイライトはW×Bグレード専用装備。
下位グレードでは3灯式LEDヘッドランプとなるが、差別化を感じさせるようなショボさは無い。

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テールランプは未来的発光するのかと思ったら、そうでもないな。バルブ式かな?

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こちらは ツーリングのテール。意匠が異なる。(展示車を撮影)

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215/45R17タイヤ&17×7.5Jアルミホイール(ダークメタリック塗装)
ホイールが7Jでなく幅広7.5Jなのは、このクラスとしては意外。

・コックピット・
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ドアを開けると、そびえ立つディスプレイオーディオと
W×Bグレードでのみ選べるホワイト色シート(メーカーオプション)が目に入ってくる。

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インパネまわりの印象は、先行して発売されたカローラスポーツとほぼ同じ。

7インチTFTカラー液晶スピードメーター+オプティトロンメーターは
W×Bのみ標準装備、他グレードはオプション。

カローラスポーツにはある中央吹出口両サイドのダイヤル(シャッター?)が、
セダン/ツーリングには無いんだよぁ。なんで?

メーター写真は撮り忘れ。試乗時燃費は9km/lちょい。

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前傾したAピラーにより、ダッシュボードが 勉強机にできそうなほど前方へかなり長くのびている。
ボンネットは少しだけ見える。プリウスよりは見える。

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展示車(ツーリング)で、同じ視点からもう1枚。

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HUD カラーヘッドアップディスプレイ
認識された速度標識などもここに表示される。
W×Bグレードのみのメーカーオプション。

・運転してみて・
そろそろ試乗インプレいきます。

先行発売のカローラスポーツに採用されたKYB製ダンパーの評判を聞いていたのと、
セダン/ツーリングにはそれが採用されず セッティングもヤワ方向に変更されるとの
情報もあったのとで、けっこうな違いがあることも予想した。が、ところがどっこい だった。

ステアリング切って、店舗を出発し 歩道の段差をおりて、加速して、ブレーキ踏んで止まる。
走る・曲がる・止まる…全てにおいて良いね。数十メートル動かしただけでも感じ取れる。

電動パワステのフィールは、一般的というか クセのないチューニング。
17インチ大径偏平タイヤはそれなりの重量があるはずだが、しなやかにギャップをいなす。
回生ブレーキの違和感も無い。走行性能・快適性が バランスよく両立されている。
試乗時に後席に乗った父(←ふにゃふにゃしたクルマが嫌い)も、珍しく褒めてた。
「プログレみたいだな」と。走りの上質さに 両者の共通点を感じたのだろう。
クルマ選びにこだわりを持っていた父は、自分よりもよほど運転がうまいし(特にMT車)、
初期のトヨタ車も知ってるから 言葉に重みがある。
※父は、2020年春に亡くなった。
数十年ぶりの親子試乗はこの時が最後になった。
(2021.1.19追記)

ドライブフィールは、TNGAプラットフォームの先輩 50系プリウスによく似ていた。
走り始めてすぐにそう感じた。
ここの店の試乗コースは、他店舗コースに比べると
整った路面・真四角(直線多コーナー少)・高低差無し・おまけに短距離。
(初心者教習の初運転には最適かもしれない)
自分レベルの感性じゃ、神経を研ぎ澄ませても一周じゃ把握しきれない。
にもかかわらず良さが伝わってきたんだから、大したもんよ。
逆に言えば マイナス面もマスクされもするので、今回のインプレは参考程度に捉えて下さい…。

トヨタの1.8Lハイブリッドというと、期待しちゃうのが 爽快感あるパワー。
200系クラウンの3.5Lハイブリッドは別格としても、“遅くない”じゃなくて “速い”。
1.8L版プリウスの隠れた魅力なんだ。電気ターボってやつよ。
で、このカローラの加速はどうだったかっつーと、3人乗車を意識させないほどに 十二分。
こうじゃなくっちゃ!
牙を抜かれた車種が増えるなか、このパワーを味わえるのは貴重だよ。

扱いやすさ・運転のしやすさでは、カローラは むしろプリウスの上をいってる。
(加速時の静粛性も、いくらか上かも)
先進のプリウス、良い意味で保守のカローラ、ってかんじでね。
自分が新しいカローラに期待していた、“中身がプリウスの正統派セダン”
これがしっかり具現化されてたから嬉しいよ。
欲を言えば、ホワイト色のシートにとどまらず もうちょっとスパイスというか遊び心がほしい。
カローラアクシオにあったラグゼールみたいなラグジュアリーな仕様もいいな。

・内装・
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後席から眺めたインパネ

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エアコン操作スイッチ
温度表示がひとつだけってことは、デュアルじゃないんだな。
まぁ、プログレ乗っててデュアル使ったのは12年間で1〜2回だから、自分には必要ないけど^^;

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ダイヤル式の温度調整・風量調整スイッチは、操作感良好。
米粒大の横並びスイッチは 両端以外ブラインドタッチがしにくそうだが、
タッチパネル式よりは全然好み。

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奥の凸凹している部分は、スマホ置き場。その左上がUSBポート。
このUSB端子は、センターコンソール部に3個ある給電専用とは違い、
ディスプレイオーディオとの通信(スマホ連携機能・音楽動画ファイル再生など)の役割を併せ持つ。

スマホ置き場の手前のスイッチは、シートヒーター。(ホワイト色シートとセットでオプション)

ストレート式シフトレバー前のシーソー式スイッチは、ドライブモード(ECO/NORMAL/SPORT)

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インパネ右下のスイッチ類
照明色は、最近のトヨタ車おなじみの薄青色

下は、ビルトインタイプのETC2.0車載器(ディーラーオプション)

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長らく平板タイプだったミラー位置調整スイッチ、
トヨタも VWのようなジョイスティックタイプ(他に呼び方ある?)採用車種が増えてきたね。
国産他社では ダイハツの軽とかにはけっこう前から使われてたよね。
指1本押下操作の平板タイプよりも 指の負担は軽くなりそうだし、突起による手探りもしやすいから歓迎。
グリグリ動かすと台座が少しグラつくので、取付剛性を高めてほしいと感じた。

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グローブボックス
ダンパーが付いてるのかな、バサッと落ちるような安っぽい開き方はしない。
…んだけど、独特な動きするんだよなぁ^^;
最初速くてしかも逆反動がついて あとからグニャ~って下りてくる、みたいな。

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センターコンソールボックス、12Vアクセサリーソケットの横に 充電用USB1ポート。
(手に持っているのは本車スマートキー)

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センターコンソール後部(後席乗員用?)に2個。計3個装備される。
2.1Aだったら、タブレットもOKかな?

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合皮+レザテック REZATEC(セーレン社)の おしゃれなホワイト色コンビシート
W×Bグレード専用のマテリアル

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こちらは、Sグレードの上級ファブリックシート。
座面サイドサポートの出っ張りが比較的大きく、下りる時には踏みながらになってしまう。
そのたびに内部からペリッと安っぽい音がするもんで、耐久性が気になった(展示車を撮影)

・後席の乗降性と居住空間・
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想像していたよりは、後席へのアクセスは そう窮屈ではなかった。
MC前カローラスポーツの乗降時には開口部面積の点でかなり苦しいと感じたんだけど、
ドアパネルの厚みなどの違いによるものかもしれない。

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ツーリングのほうが、後席ドアの傾斜が少ないぶん さらに乗降性に優れるかも。
ちなみに そのツーリング、荷室自体は広いものの ハッチの傾斜が大きいので、
アルテッツァジータやインプレッサのような5ドアハッチバック的印象を受けた。(展示車を撮影)

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リアガラスは、かなり寝てる。
ヘッドレストはしっかりした大型のもの。

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肝心の後席の居住性だが、旧カローラアクシオより若干余裕あるかな、という程度。
ニールームは 前席シートの厚みなどで調整されたのかな。
ヘッドスペースは 前後左右方向とも圧迫感はあまりない。
広くはないけど、ロングディスタンスでも たまに休憩入れればいけそう。

全長約4495mm・ホイールベース2640mmのディメンションのFF車として考えると若干不満。
TNGAプラットフォームは前席位置が後退気味と聞いてるから それを併せて考えれば合格点。
ちなみに うちのプログレは、全長4500mm・ホイールベース2780mmのFR車。

※ツーリングの後席も展示車で試したが、ヘッドレストが
シートバック上部に埋まるようにはまっているので 座ると首に邪魔。
かといって、引き上げると、途中で何段階か調節できずにスポーンと最上部まで上がっちゃう。
シートアレンジ等の都合で、セダンとツーリングとでは構造が違うのかも。
セダンのほうは問題はなさそうだったよ。

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前席シート下につま先が入るスペースがある。これがあるのとないのとでは 快適性に雲泥の差。

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カップホルダー付き後席アームレストは、大きめ&位置低めで 肘がかけやすい。

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後席ドアパネルには、カップホルダーが装備。
アームレスト部と合わせて4箇所。小物入れにもできて便利そう。

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後席窓は、全開まで下ろせる。これも大事。合格!

・トランク・
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トランクは、奥行きがかなりあって一寸驚いた。
Cピラーが寝ている分 上面開口部は短いから、よけいそう感じたのかも。

・エンジンルーム・
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1.8L直4+モーター ハイブリッド仕様
「2ZR-FXE+1NM」 98+72ps 14.5+16.6kgf・m

最近のトヨタ車、黒いエンジンカバー付けなくなったんか?
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1.8L直4NA ガソリン仕様
「2ZR-FAE」 140ps 17.3kgf・m
(展示車を撮影)
このシンプルな“素”の1.8Lコンベだとどういう走りをするか、ハイブリッドより興味あったりする。

1.2L直4ターボ ガソリン仕様
「8NR-FTS」 116ps 18.9kgf・m
(写真なし)
1.2Lターボは、6速マニュアルトランスミッションとの組み合わせ。CVT車の設定は無し。

<トヨタ1.8HVのエンジン+モーター諸元> (グレード抜粋)
30プ:      2ZR-FXE+3JM 99+82ps 14.5+21.1kgm 減速比3.267
プリα:      2ZR-FXE+5JM 99+82ps 14.5+21.1kgm 減速比3.703
ノア/ヴォク/エスク:2ZR-FXE+5JM 99+82ps 14.5+21.1kgm 減速比3.703
50プ:      2ZR-FXE+1NM 98+72ps 14.5+16.6kgm 減速比2.834
カローラ:     2ZR-FXE+1NM 98+72ps 14.5+16.6kgm 減速比2.834
C-HR:      2ZR-FXE+1NM 98+72ps 14.5+16.6kgm 減速比3.218
パワー感:カローラ=50プ≧30プ>C-HR>プリα>ノア/ヴォク/エスク
減速比2.834組は速い。ノア/ヴォク/エスクは、5JM後継パワーユニットに期待。

・動力用電池の仕様と容量
カローラセダン/ツーリング:リチウムイオン3.5Ah(FF)・ニッケル水素6.5Ah(4WD)
カローラスポーツ:ニッケル水素6.5Ah
プリウス:リチウムイオン3.5Ah(FF)(※「E」除く)・ニッケル水素6.5Ah(4WD)(FF「E」)

・足せるものがあるとしたら・
走りについては 素晴らしい出来だと思った。
現所有車代替として考えた場合には、濃密感や官能性が欲しい。
今はもろに環境指向・効率重視・燃費重視の世相だから、難しいだろうね。
直6がシルキーだなんだ語ってた評論家達も、価値観変えて(仕事なら変わらざるを得ない)
2リッター直4搭載車にとんでもないプライスタグが付いてようが 貝になってる。

・プリウスと比べて・
細かい事を言うと、内装などの質感面で 現行プリウスへの忖度みたいなものを感じた。
プリウス同等の性能を有しながらも プリウスをあえて超えないように、みたいな。
わかりやすいところでいうとウインカーリレー音。似てるんだけど、プリのほうが高級感がある。
元祖ハイブリッド専用車のプリウスは ヒエラルキーとは無縁の車種とも思えるんだけど、
カローラは 上にこれがいて下にこれがいてっていう立場だろうから。
予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」のグレードは、カローラは後発ということもあって
性能が高いようだけど、プリウスだって早晩改良を加えてくることだろう。
プリウスの値段って、戦略価格というか ほんとはもっと高いような気がするんだよね。

・“3ナンバー化したカローラ”をどうとらえるか・
絶対的サイズ(車幅)・前方マスの大きさ・乗降時のドアの重さ厚さ・高価格化など、ネガ面はある。
「中身も値段も立派になって カローラらしくない」ととるか。

グローバル化で車種整理も進む中、世界標準車を国内専用仕様に手直し。
「進化したオーリスを さらに磨き上げたコンパクトセダン」ととるか。

車名って、ステレオタイプというか印象をつくるものでもあるから、見方によっても変わる。

・旧カローラアクシオ(セダン) /フィールダー(ワゴン)も継続販売・
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一部グレード整理されたようだけど、アクシオ/フィールダーの継続販売は
噂されていた“ビジネスグレードだけ”ではなかった。
さて、いつまで販売されるのかな?

・さいごに・
日本サイズのセダンをつくってくれた、トヨタに感謝。
試乗の機会を与えてくれた、TMTに感謝。
ありがとう。多謝。Grazie!


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・ディスプレイオーディオ・
辛口なので、既に利用して気に入ってる人は読まないほうがいいかも。。
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このカローラで初めて採用された「ディスプレイオーディオ」(全車標準装備)
今後続々と採用車種が増えていくことが予想される。いずれは2DIN消滅か? 

ロータリー式ボリューム・チューニングスイッチが左右に配され、
その上部には物理スイッチが整然と並ぶ。メーカー装着品ならではの機能美。
スイッチの操作感には安っぽさはなかった。

ナビなどはオプションになっていて、そのままの状態で使えるのは、
・AM/FMラジオ(ワイドFM対応)
・Bluetoothハンズフリー/オーディオ
・USB入力(音楽動画ファイル再生・2.1A給電)
・Miracast(ワイヤレスのスマホ画面表示・Android専用)
・スマホ連携機能「SmartDaviceLink」
純正オーディオとして考えれば、十分な機能なんじゃないかな。
ディスクメディア(CD/DVD)を使いたい人にとっては不便な仕様だけど…。

オプション1.標準7インチ/4スピーカー→9インチ/6スピーカーへの変更(28600円)
オプション2.地デジTV(フルセグ)+Apple CarPlay・Android Auto(33000円)
オプション3.エントリーナビキット(66000円)
オプション4.T-Connectナビキット(110000円)
※オプション1は新車注文時のみ選択可能
※オプション3と4はどちらかを選択

試乗車には、9インチディスプレイ+TV+T-Connectナビキットが取り付けられていた。
事前情報で、9インチはHD画質ではなく 7インチと同じVGA画質だぞと聞いていたので、
そこを確認したかったのでちょうど良かった。(HD:1280×720 VGA:800×480)

いやぁ、ひとめ見て言葉を失った。こりゃスゴいわ…。
7インチに拡大レンズ貼り付けたor視力合わないメガネかけたみたいなボケボケぶり。
写真だと伝わりにくいんだけど、モヤがかかったように 精細感が全然ない。
ゼロクラウンの大画面ギザギザフォントナビみたいにならないように対処したからかね。
D端子で言えば、D3/D4(ハイビジョン)がD1/D(DVD)になっちゃったようなもん。
これは、絶対に確認してから注文した方がいいと思う。Tコネクトの方のナビは11万円もするし。
(純正ナビ自体のレスポンスは、地図スクロール等をざっと操作したかんじでは 大丈夫そうだった)

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フルセグの地デジTVは、“観られる画質”で ワンセグよりはずっと良い。

あのね、ナビを使わずに、オーディオとかスマホつないだ画面とかを
いじってるぶんには 9インチでもそんなに気にならないのよ。
ただ、トヨタ純正ナビファンの自分としては、この地図の解像度は許容できない。
(正確に言うと スマホナビをSDLで映した時の画面もボヤボヤだったけど、何とか妥協はできる)
ディーラーオプションナビのほうの9インチ(NSZT-Y68Tなど)と比べると、
お話しにならないぐらい違う。並べて展示したら、ほぼ全員わかるであろうレベル。
ドット数が少ないぶん地図の表示範囲が減るのは許せても、このボヤボヤはオレは無理。
別にこの9インチを馬鹿にするつもりはないし、買った車に付いてたら有難く使いますよそりゃ。
画面自体は大きい方が見やすいし、画面ボタンを押しやすい利点もあるんだから。
今までのDOP9インチのつもりで買ったらショック受けるかもよ!ってこと。
※7インチのほうはまだ見ていないので、そっちもボヤボヤの可能性もなくはないので、
そしたら9インチとかの問題じゃないので、好きな方でいいと思いまふ。

表示ドット数が多くなると、地図表示範囲(面積)が広がる。
(ただし、モニターが小さいと細かくなりすぎて逆に使いにくくなるから、必然的に大型化も伴う)
PCモニターの画面サイズ/表示画素数の関係と一緒。
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上1点・下4点のナビ画像、地図の中心(自車位置マーク)は みな同位置のトヨタ自動車東京本社。
地図の上下で見ると、VGA画質の物は、東京ドームの上の道が隠れている。
HD画質の物は、東京ドームの上の道が余裕を持って確認できる。
地図の左右で見ると、VGA画質の物は、左はみずほ銀行 右は水道橋駅でギリギリ。
HD画質の物は、左は東京理科大学 右は都立工芸高校や桜陰学園まで表示されている。

このディスプレイオーディオの写真は9インチなんだけど、
表示範囲は7インチと同じ。つまりVGAってこと。
同じ9インチでも、NSZT-Y68T(2つ下の写真)とは別物なんだよ。
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ディスプレイオーディオ カローラ用 (9インチVGA)

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MOPナビ アルファード用 (10.2インチVGA?)
上のディスプレイオーディオよりさらにショボく感じるけど、
これは 地図表示カスタマイズで他の色を選択すれば 見映えは(たぶん)変わる。

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2018年DOPナビ NSZT-Y68T (9インチHD)
視野角の広いIPS液晶を採用した、トヨタ最上級のナビ。
これに慣れてしまうと、7インチがちっさく感じるはず。

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2018年DOPナビ NSCN-W68 (7インチVGA)
うちのGXS12クラウンセダンで現在使ってる、お手軽(といってもけっこうなお値段)なナビ。

(※画像5点はトヨタ自動車サイトから引用)

・スマートデバイスリンク・
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スマホ置く位置が奥まったここってことはさ、ながらスマホはやめなさいってことなんだよ。
スマホでいろんなことできますよ じゃなくて、運転中はスマホはいじらせませんよシステムなのよ。

SmartDaviceLink連携のスマホナビアプリは、車両側のGPS・車速情報を利用しない
スタンドアローンな仕組みらしい。(トンネル内や高架下だと動かなくなるかも)
GPS・車速信号使いたいなら、オプション付けてApple CarPlay/Android Autoでやれってか?
SDLは起動レスポンス遅いから USBつないであーだこーだやってるうちに目的地着いちゃうよ。
いや、冗談じゃなくて。SDLは全車標準装備のうちのひとつなんだから、早急に要改良!

自分がSDLSDLとうるさいのは、今クラウンで使ってるトヨタ純正ナビNSCN-W68が
2018年12月の発売前にあちこちでニュースリリースされた 燦然と輝くSDL初搭載モデルだから。
Android専用「radikoauto」(iPhoneには対応してない)というラジオアプリを試すために、
最近のOS積んだ中古アンドロイドスマホまで買ったのよ。涙ぐましい努力だよ、まったく。
なので、SDLいじり倒そうとして挫折した客ランキングで5本の指には入ると思います。
駄菓子菓子! 今秋になってナビアプリ(LINEカーナビ)が出てきて驚いた。
SDLは Bluetooth接続でつなぐのが基本という認識で サイトの説明もそんなかんじだったのに、
「USB接続も必要です」と ちーさく注意書きしてきやがった。この瞬間、
全国の2018年DOPナビ(全機種SDL使用可能)オーナーは奈落の底に落とされた。
この時期にというのは、もちろんカローラ全車標準のディスプレイオーディオに合わせてだろう。
そちらには、USB端子もしっかり装備されている。ちくしょー!
あきお社長に文句言えばいいのか、アプリメーカーに文句言えばいいのか、いや…
泣き寝入りするしかないね。気が小さいから、オレ。

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必要な操作が全て車載器でできなくて、便利でもないし楽しくもないんですけど!
イライラしちゃって、安心・安全に影響ありそうなんですけど!
※画像はNSCN-W68 (出典:トヨタ自動車)

セールスも「SDL? 全然わかりません、教えてください!」ってことで、色々テスト。
まずつまづいたのが、USB接続を認識しないこと。これができないと何も始まらない。
(だいたい、USB接続が必須なことさえまともにアナウンスしてないんだから、ヒドいもんだよ)
よーく考えたら、今試してるのは モバイルバッテリー用に携帯してるUSBケーブル、
これって充電専用で 通信には対応してないケーブルじゃん…。
乗りつけたクラウンセダンにまともなケーブルを取りに戻って、再接続。
つながったぞ! 第一関門突破!
でもさ、「接続完了です」みたいな、わかりやすい反応が全く無いんだよ これ。マグロ。
でもって、画面でアプリ選択しても、パパッとはいかない。
スマホ画面の方に、「◯◯が◯◯を開こうとしています。いいですか?」とかボソボソ出てくる。
開きたいから押してんだろーが!

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SDLアプリ操作画面
操作煩雑、レスポンス遅い、動作不安定、何とかしろオラ!

もうね、ナビ画面が出せただけで達成感がすごかった…。
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やっと出せたLINEカーナビ画面
ナビ機能についちゃ、現段階じゃショボすぎ。使えね。
ステアリングスイッチの音声認識ボタンを押して「今日の天気は?」「ラジオをつけて」とか
色々しゃべってみたけど、マイクのマークが動いて反応はしたものの 動作せず。
「ラジオをつけて」じゃなくて「ラジコをつけて」って言えば成功したのかな。
このアプリ、自車(プログレ)であらかじめ AUX接続で無理矢理テストしてあったんだ、
その時はバッチリだったんだけどな。天気やラジオどころか、
「フランスのパンはフランスパン、では日本のパンは?ジャパン!」
なんつって、なぞなぞまでやってくれたんだよ。


やっと出せたTCスマホナビ画面
Yahoo!カーナビはSDL未対応だから、もし使うとしたらこれかな。
このアプリ登場初期は酷かった印象しか残ってないけど、その頃よりは良くなったと思う。
でもなー、スマホホルダーにくっつけて、直接操作したほうがよっぽど早いだろうなぁ。
(それを言っちゃ~おしまいよ、ってやつね)

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接続中、スマホ側に出てた画面


純正ナビキット付ければ、全て解決だね。ボケてるけどTT


まあ、そうなるわな。
iOS版TOYOTA SDLアプリの評価 2020.6.9

2020.4.10 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/amp/343082
関連情報URL : https://toyota.jp/corolla/
Posted at 2020/03/04 15:44:22 | コメント(2) | トラックバック(0) | 車インプレ トヨタ | クルマ
2019年09月19日 イイね!

トヨタ ポルテ G (CVT・NSP141)

トヨタ ポルテ G (CVT・NSP141)この半年、まだ乗ってなかったトヨタ車の試乗を色々とさせてもらい、現行車種でまだ運転したことないラスト1台にたどりついた。
※兄弟車種・センチュリー・MIRAI・JPNTAXI・軽軍団は除く
※エンジンだと、2.5直4NA(アルファード)・2.8DT(プラド)・3.5V6ハイブリッド(クラウン)がまだ
※近年の過去車種だと、210クラウン・50カムリ・120オーリス・30プリウスPHV・WiLL Viがまだ

ラストといっても、一昨日カローラ/ツーリングが発売されたし また増えていくけどね。
「スタンプラリーじゃねーんだぞ!」とトヨタからお叱りを受けそうでもあるが、自分はいつも真剣(何の真剣だよ)なんで 堪忍してつかぁさい。

ラストの1台は…

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(って、タイトルとサムネイル画像でバレてるか…)
Porte G (1.5直4 CVT FF)
(G・F・Y・Xとあるうちのトップグレード)
1,977,480円
全長3995×全幅1695×全高1690mm WB:2600mm 1170kg 最小回転半径:5.0m
175/65R15タイヤ&15×5Jスチールホイール(樹脂フルキャップ付)
※試乗車は オプションのアルミホイールを装着

・ポルテについて・
全長が4mに収まる 背が高めの5人乗りコンパクトカー。
2004年7月 初代誕生(8年間販売された)
2007年6月 マイナーチェンジ
2012年7月 2代目にモデルチェンジ※今回試乗 兄弟車「スペイド」誕生
2015年7月 1.3Lが廃止され、1.5Lのみに(初代じゃ1.5Lは贅沢グレードだった)

この2代目も モデルチェンジしてから7年経つから、初代並みに長く販売されていることになる。
2代目は、一部改良は2015年以降毎年されているが、マイナーチェンジはまだない。
7年以上ないって、ちょっと珍しいかも。

・ポルテの特徴
運転席側はヒンジ式・助手席側はスライド式という 左右非対称のドアになっている。

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助手席側。後席スライドドアはミニバンでお馴染みだが、前席がっていうのは珍しい。
(国産車で他で思いつくのはスズキ3代目アルトぐらいだけど、まだあったかな?
あ、頻繁な乗降に対応したごみ収集トラックでそういうのがあった!^^;)
助手席を前に動かせば、1枚ドアながら 広い開口部で後席へのアクセスも楽々。

このGグレードのシートは、前席セパレートのブラック色。
グレードによっては ベンチシートや ベージュ系・茶系のシート色も選べる。
個人的には、ポルテといったらベージュ系なんだよなぁ。

さて、ここでクイズです。
外装で左右非対称な部分が ドア以外にもあります。
わかった貴方はポルテマニア。
(答えはレビューの最後で^^ )

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ポップなデザイン&色合いの運転席まわり
2本スポークのステアリングホイールがかわいらしい
(2代目パッソも 丸っこさ&色がこんなかんじだったな)
エアコンパネルの操作性は、位置も スイッチも 初代のほうが良かったなぁ。
試乗車に搭載されていたナビは「NSZT-W66T」(ワイド2DIN・DOP 2016年モデル)

着座視点からはボンネットは見渡せなかったんだったかな、よく見てなかった。
それが気にならないぐらいだったので、運転はしやすいほう。

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一寸似てる? 2代目パッソの内装
(2010.4撮影)

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初代に比べると、シンプルになったメーター
トップグレードにしては、ちとさびしいなぁ。。
試乗時燃費:9.0km/l

・ポルテ、初代と2代目の違い
プラットフォームの変更 NBCプラットフォーム→Bプラットフォームへ
トランスミッションの変更 4AT→CVTへ
パワーステアリングの方式変更 油圧→電動へ
運転席側ドア 1枚ドア→後席用が加えられ2枚ドアへ

・運転してみて・
Bプラットフォームの車種の何が好きじゃないかっていうと、ガサガサ スカスカした乗り味。
(数値で計測すれば向上してたとしても、どこか楽しくねーな…)的な、バランスの問題。
骨格の剛性を高めて 脚回りもブッシュのグニャ感に頼らない、この方向性だとすれば進化だと思う。
ただ、ごまかしも効かなくなるわけで、動きが渋いサスだと逃げ場がなくなる。(←素人考えの想像)
この時期、CVT・電動パワステと まだ熟成されてない技術が続々導入されたのも拍車をかけた。
遮音性も、音が盛大に入ってくるもんで 巡航を繰り返してると消音対策に欠けたバン並みに疲れる。
全てを全てプラットフォームに結び付けるのは間違いかもしれないけども、まぁ 正しく言えば
Bプラットフォームが採用され始めた時期のクルマの乗り味が好きじゃないってこと。
(先日乗ったカローラアクシオは 同じBでも好印象だったのだが、あとで調べてみたら
カッチリ感を得る為に補強やスポット打ち増しをしたらしい…剛性不足だったってこと!?)
ポルテも、この2代目でBプラットフォームに変わったということで、
2代目以降のヴィッツや ラクティスのような乗り味を予想していたのだが…
驚くことに、これがいくらか違ったんだよね。しっとりしてるし どっしりもしてる。
(ルーミーと比べたら… いくらかどころじゃない。あれはダイハツ系だからシャーシは違うけど。)
自分の好きなNBCプラットフォーム車群の一台でもある 初代ポルテ、
あれに少し似た乗り味があったのよ。ここらへん、トヨタのすごさだと思った。
何が言いたいかというと、初代に乗っていた人が新型に乗りかえても
(いい意味で)同じ車に乗ってると感じさせるように仕上げられてるってこと。
もちろん 全ての車種がそういうわけではないけど、
先日の新型RAV4試乗でも 今日のポルテと同じ事を感じた。
いろんな部分が刷新されていても、運転してみると “その車種らしさ”が伝わってくる。
内装パネルのスイッチ位置の踏襲だとか そういうデザイン面だけじゃなくて、
動的な部分でも 味付けを調整して合わせてきてるように思えるんだよなぁ。
(開発した人がこの文を読んだら、味付けなんてしてないのに…って笑われたりして)

ステアフィール:電動らしいフィール。ちょい重め。
CVTフィール:ギクシャク感がけっこうある。ここは前世代的。
サスペンション:意外にも脚がよく動いてる。ブッシュでごまかしてるかんじがあまりない。
ハンドリング:無難な安定指向。
乗り心地:この種の車としては引き締まってるほうかな。突き上げは少なめで、不快感はない。
エンジン:アクシオやシエンタにも搭載される2NR-FKE。パワーはそれなりにある。遅くはない。
静粛性:CVTのうなり音がガンガン入ってくるような壁の薄さはあまり感じず。悪くない。

・室内スペース・
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自分のドラポジに合わせた状態でも、後席のスペースは広々。
ラゲッジスペースも、思っていたより広かった。
上の写真での後席位置は、バックドアのガラスに引っつくまで下がってるわけじゃないから、
安心できるぐらいのクラッシャブルゾーンがちゃんとあった。そのぶんのスペースってわけ。

初代同様、グローブボックス容量が少なくて 下部の収納も無いのは マイナス点かな。
助手席を前へスライドさせるスペースをかせぐために絶壁になっているのかもね。
この絶壁、ポルテの他にもある。忘れられつつある?「iQ」がそう。

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「iQ」
(2009.2撮影)

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バックドアを上へ開いた写真(ドア左側)
コンビランプの張り出しを避ける縁の突起がぁ~!
パッソのレビューでも書いたけど、初代オーリス/ブレイド・2/3代目パッソ・そしてこのポルテ…
先端恐怖症の人には向かなそう?なシリーズ。

・さいごに・
初代を気に入っていただけに、モデルチェンジした時には軟弱にみえて正直ガッカリしたけど、
乗ったら 想像していたよりはずっと良くて 嬉しかった。
機能面では初代譲り。奇をてらった異端児ではなく、使い勝手を練られた実用車なのだ。
こういうクルマがもっと売れてくれたらいいのになぁ。

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次はカローラに乗りたいな~!

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★クイズの答え★
「左右のドアミラーの位置」…でした。
右側と左側を比べると、左側は窓枠の先端にあるでしょう?
初代・2代目ともに、位置が左右非対称なのだ。
運転席側を 窓枠先端にしてしまうと、
先端からちょっと後ろにあるヒンジドア枠が邪魔して 死角をつくってしまう。
一方、助手席側を 運転席のように若干後ろにずらすと、
スライドドア枠が邪魔して 同様に死角をつくってしまう。
運転席視点からの死角をつくらないようにした結果が、このオフセット配置というわけ。
(ハイエースの黒素地ミラーも左右非対称で 左側だけニョキッと前に出てるけど、
あれは アンダーミラーも付いてるから その関係かも)

これの副産物として、左側のミラーの安全確認がしやすい!
わずかの視線移動量の違いが、運転中の確認しやすさに
思いのほか影響することを体感できる。(フェンダーミラー車の利点の一つはココ)
逆に 視線移動量が多くて 初めて乗ると面食らうレベルの車種は、
かなり後ろにあるユーノス ロードスターや、
かなり下にあるベンツ初代AクラスやVクラス。
関連情報URL : https://toyota.jp/porte/
Posted at 2019/09/20 13:00:55 | コメント(1) | トラックバック(0) | 車インプレ トヨタ | クルマ
2019年09月01日 イイね!

トヨタ アリオン A20 “G-plusパッケージ” (CVT・ZRT261)(2/1)

トヨタ アリオン A20 “G-plusパッケージ” (CVT・ZRT261)(2/1)友人の新車「アリオン」に試乗させてもらった。

5ナンバーサイズのFFセダン「アリオン」は、かつてのカリーナの後継車種。
2007年登場、二度のマイナーチェンジを経つつ12年経った今も販売されるロングセラー車。兄弟車に「プレミオ」(コロナ後継)がある。
カリーナがアリオンの名に変わったのは先代240系からで、現行型260系が2代目。

FF車では 260系アリオン(本車)/プレミオ・70系ノア、
FR車では 130系マークX・200系クラウン、
これらの車種は、プラットフォームがキャリーオーバーでありながらしっかり磨きをかけた、
2000年代後半トヨタの良作だと 自分は思っている。

アリオン
2007年06月 発売
2008年01月 2L車追加設定
2010年04月 1回目のマイナーチェンジ(外観ディテール・1.8Lのエンジン変更など)
2016年06月 2回目のマイナーチェンジ(外観・内装インパネまわりのデザイン変更など)

排気量は2L・1.8L・1.5Lの3種類。(1.8Lには4WD車の設定もあり)
グレード数は、2Lが2つ・1.8Lが3つ・1.5Lが3つの 計8つ。
今回乗ったのは2L、快適装備が多数加わる「G-plusパッケージ」。
“ほぼ全部入り”のトップグレードだ。

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ALLION A20 “G-plusパッケージ”(2.0直4 CVT FF)
2,650,909円
全長4590×全幅1695×全高1475mm WB:2700mm 1270kg 最小回転半径:5.3m
195/55R16タイヤ&16×6Jアルミホイール

2016年のマイナーチェンジで大きく変わったフロントフェイス
上級車種にも通用し得るであろう、威厳を感じさせるもの。
MCで ラグジュアリー指向のプレミオとスポーティ指向のプレミオが
ほぼ共通の意匠となったことにより、見分けがつきにくくなった。
グリルが、アリオン…ブラックアウト プレミオ…メッキ格子
グリル上部のバッジが、アリオン…横長 プレミオ…縦長

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プロジェクター式のバイビームLEDヘッドランプ
Bi-Beam→LED1灯でロービームとハイビームの切替ができる
https://www.koito.co.jp/global-image/news/pdf/201411241934581416486643547309d2f378f.pdf#search='BiBeam'

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内側のクリアランスランプもLED
フォグランプはハロゲン

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対して、リアは登場初期から一貫してシンプル
ハイデッキ形状のトランクのデザインは、現行70系カムリにも通じる部分があるね。

・UVカット機能付プライバシーガラスを装備(リア3面)
・インテリジェントクリアランスソナー(後退時自動ブレーキ)の作動に影響が出るからだろうか、
字光式ナンバープレートは装着不可とされている。まぁ、オレは影響出ようが付けるけどね わはは。

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遠めに見るとシンプルなコンビネーションランプだが…

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LEDを用いたテール/ストップランプ部の構造はかなり凝っている

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コックピット
本革巻き+木目調のステアリングホイールとシフトノブ
プッシュ式エンジンスタートストップスイッチ
スマートエントリー
クルーズコントロール(2L車のみの装備)

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2回目のマイナーチェンジで高級感が増したメーター
マルチインフォメーションディスプレイがカラー化された(4.2インチTFT液晶)

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オートエアコン(花粉除去モード付)+ナノイー装備
ナノイー(イオン発生装置)は、車種によってはTV電波受信に影響を与えるようで、
該当車種ではフィルムアンテナの対策品が出されたようだ。
自動車は、沢山の部品の集合体。開発過程での苦労がしのばれる。

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下側が広い鏡面のドアミラー
ヒーター付きミラーは、リアワイパーなどとのセットオプション(32,400円)となる。
木目調パネルはレディッシュブラウン色。

・インプレッション・
2007年6月6日、発売直後のNZT260に初めて触れてから約12年。
その乗り味は 変わらずアリオンのものであった。

近年のトヨタFF小型車の美点として、
軽さ・柔らかさとダイレクト感の調和 がとれている点があると思う。
ドライブフィールのみならず、ドアやトランクの開閉/乗降・室内スイッチ類の操作など、
慣性モーメントの小ささというか あらゆる面で雑味が少なくストレスなく動作させられる。
日常それらを意識させない という点では、無機質を極めている といえるかも。
しかし、無機質さにもプレジャーを感じとれるところが、クルマの面白いところ。
それらは、高級車の 重厚・深み・余韻…といった
じわじわと染み入るように伝わってくる歓びとは別の種のもの。
自分が乗るプログレやクラウンセダンとは対極かもしれない。
そこをどうとらえるかによって、このクルマへの印象が変わってくるのではないかな?

5ナンバー枠のコンパクトサイズ・低燃費で経済性にも優れた
ヴィッツ・カローラ・アリオン/プレミオなどの車種は、ビジネス用途でも重宝され多く使われる。
マルチパーパスでオールラウンダーであることが求められる。
自動車という道具は、レジャーであれビジネスであれ、
人や物を載せて場所から場所へと移動する手段。
同じ動作(作業)の繰り返しを求められ、状況への柔軟な対応も必要。
操作系の軽さと 俊敏なフットワークは武器であり、疲れの軽減にもつながるはず。

加えて アリオン/プレミオには、トヨタFFコンパクトの頂点にふさわしい質感が備わる。
プラットフォームは、先代240系からのキャリーオーバー。
粗探しをすれば、微小入力に対して脚が渋いとか、どっしりした据わりに欠けるとか、
改善してほしいポイントは依然残るものの、シャープな乗り味に進化している。
静粛性は、アイドリング時から高く、エンジン・トランスミッションからの遮音に優れる。
走りは、軽快でありながら、幅広い速度域に対応する安定感も持つ。
このあたりは、同時期登場の140系カローラと比べると プラスアルファの余裕を感じる。
トップグレードである本車には “クラスなり”でない贅沢な内装が奢られている。

・内装・
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内装色は、フラクセン(アイボリー系)。
シートは、合成皮革+ファブリックのコンビ。(ドアトリム部分と同色)
※本車両はベージュ色のシートカバーが装着されている
運転席は8ウェイパワーシート。

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ドアとセンターコンソールのアームレストは合成皮革。ピラーは起毛処理がされている。
オプションで用意されるブラウン色本革シートを選んだ場合は 明るい色の木目調パネルになる。
(本革シートは、サイドエアバッグなどとのセットになるため 314,280円もする)

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アリオン/プレミオの大きな特徴が、このリクライニング機構。
十分なスペースを持った後席だが、さらにゆったりとくつろぐことができる。
6:4分割可倒トランクスルー機構も両立させた、素晴らしいアイデア装備だ。
新しい車は、シートベルトを引き出すのが軽くてスムーズ! うらやましい^^

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メーターは白色・スイッチ類は薄青色(スカイ色)、統一感のある照明

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ナビ/オーディオは全車オプション、このグレードでは6スピーカーのみがあらかじめ装備される

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ワイド2DIN・7インチのDOPナビ「NSZT-W68T」
直感で操作できるUIと俊敏な動作が魅力の最新型。
地図画面

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「NSZT-W68T」
オーディオ画面

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16インチアルミホイール
スポークがリム部まで伸び、踏ん張り感が表現されている。
シンプル控えめで 飽きのこないデザイン。
2007年の最初期モデルから採用され続けている。

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2L 3ZR-FAE(バルブマチック付)エンジン
北米ではC-HRにも搭載される。1.2Lターボより良かったりして?

・その他・
・アイドリングストップ機能は、1.5L車のみ。2L・1.8L車には付かない。
・衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sence」装備。(一部グレードはオプション)
・燃料タンク容量は、全グレードとも たっぷり60L
・リアブレーキは全車ドラム式

・まとめ・
かつて、日本のモータリゼーションの中心で輝いていた5ナンバーセダン。
アリオン/プレミオよりコンパクトなカローラでさえ、近々発売される新型は
グローバルモデルに統合され 日本専用のナロー仕様でも5ナンバー幅を超えてくる。
気がつくと、自分が考えるジャストサイズな車種は 日本からほぼ消えてしまっていた。

車一台がやっと通れる幅の交互通行の狭路。
どうやって降りたのか不思議なぐらい狭い間隔で車が停まるスーパーマーケットの地下駐車場。
ホイールキャップを擦りそうなぐらいギリギリ幅パレットの3ナンバーお断りタワーパーキング。
狭い日本を甘く見ちゃいけない。(この話はいずれまたしよう)

190系コロナあたりから トヨタのパッケージングへの意識が既に伝わってきてはいたが、
ドメスティックな市場で 日本におけるジャストサイズを堅持しつつ
熟成を重ねてきたアリオン/プレミオは、いまや貴重な存在だ。


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☆アリオン/プレミオ 前期モデルからの変遷☆

前期モデル
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アリオン
友人車
オプションのマークレスグリルが装着されている
2009.9

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アリオン
友人車
ストップランプは電球
リアウインカーレンズがアンバー色なのは、アリオンの前期型だけ。
LEDハイマウントストップランプは、贅沢に9灯(後期型は6灯or4灯)
2009.9

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アリオン
友人車
2009.9

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アリオン
友人車
アンバー色のメーターがスポーティさを演出
2009.11

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アリオン
友人車
木目調パネルは、当時トヨタが提案していた艶消しタイプ
2009.11

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アリオン
エアロパーツ装着車
2010.4

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アリオン
エアロパーツ装着車
215/45R17タイヤ&社外アルミホイール
2010.4

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アリオン
メチャかっこいいローダウン車
2011.4

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プレミオ
落ち着いた佇まい
2008.12

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プレミオ
メーターの間にあるインフォディスプレイは バックライト付き黒文字液晶。
センターパネルに備わるのは ナビではなく、ディスプレイオーディオだ。
前期モデルの内装には、同時期登場の120系マークXの弟分とも言えるような、
似たデザインが採り入れられていた。
機能では後席リクライニング、意匠では角張ったシフトノブ・丸っこいシフトベゼル。
2008.12

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プレミオ
この部分、個人的に “美しすぎる曲線”だと思っている。
(中期モデルまでの意匠)
2008.12

中期モデル
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アリオン
プロジェクターヘッドランプで精悍な顔つきに
2010.5

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アリオン
円形のLEDテールが特徴的。
(粒が少なめなので光同士の間隔は大きめ)
2010.5

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プレミオ
プレミオは、コンビネーションランプがトランク側まで回り込み 横長になっているのが判別点だ。
2019.3

後期モデル
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プレミオ
2019.3

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プレミオ
2018.11

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プレミオ
2019.3

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プレミオ
2019.2

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プレミオ
(手前はうちのプログレ)
2019.2

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アリオン A18
2019.7
関連情報URL : https://toyota.jp/allion/
Posted at 2019/09/01 12:33:36 | コメント(0) | トラックバック(0) | 車インプレ トヨタ | クルマ

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何シテル?   04/22 09:51
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