
2015.09.28 夕刻。
ルークオザワ氏がいた城南島海浜公園から羽田空港第二ターミナルへ移動。着いてまず目に入ったこの子、とよく会います、前日も、ときには
国際線ターミナルでも。これがまた羽田の魅力なんでしょうか。

続々と離陸。C滑走路を右へ離陸していく運用ははじめてです。なるほどこの運用のときは城南島を通ってB滑走路へ着陸するわけですね。なおB滑走路は原則として離陸には使われないようです。羽田空港
運用の使用比率など
こちらのサイトが詳しいです。
羽田滑走路の概要についてはこちらのサイト。いろいろな情報があるのですね。

空港に長い時間いて、思ったことがありました。それは働いている人は来る日も来る日も、ものすごい騒音の中で仕事をしている、ということです。
加えて、機長は誰よりも早く機内に乗り込み、そしてフライトを終え、それがどんなに長いフライトであっても誰よりも遅くコクピットに残りまだ仕事をしています。もちろん降りたあとも仕事があるのでしょう。さらには世間が休みのときこそ忙しく、このような空港関係者に支えられて、ただただ「あぁフライト長い・・・」と疲労を嘆き、あるいは気楽に飛行機に乗ってきて、すみません。

離陸はパイロットに一番負担がかかる仕事だそうです。
離陸決心速度、いわゆるV1という速度に達したら、たとえエンジンが壊れようが、何があっても離陸行為をやめることはできないそうですが、

この離陸決心速度に達するほんの数十秒の間に、機体の状態や気象条件、他の航空機の動きなどを判断し、離陸するか中止するかの判断しなければならず、かつ一旦V1に達し判断した後はやり直しが効かず、ゆえに一番重圧がかかるそうです。
着陸のほうがリスクが高そうと思いきや、着陸は巡行に加えて自動化も可能であり、あるいはやり直しができますが、離陸の判断は突風など気象条件も判断材料となるため、自動化はされず、すべてパイロットに委ねられているそうです。

まったく知らないことばかりですが、勉強をしていくと面白いものです。
あるいは787とSクラスの共通点なんかも見つけました。まず計器がフル液晶、LEDの全面的採用、部品やモジュールは日本製が多い、といったところですが。クルマのディスクブレーキは航空技術がはじまりというのは有名な話しだと思いますが、

787のカーボン素材は民間機での採用ははじめてであって、戦闘機で使われてきた技術だそうです。軍事技術から民間機へ展開され、そして長い年月を経て自動車へ流れてゆく。飛行機の技術に詳しくなっていくと技術トレンドも先を見て知っていくことができるかもしれません。ちなみにカーボンはステルス性能と相性がよくないため現在の軍事技術としてはトレンドではないようです。

羽田第二ターミナル展望デッキから遠いD滑走路を望遠で。水蒸気が少ないとけっこうクリアに写りますが、

先日撮った、水蒸気が多い日の写真を見比べると、こんなに異なります。ぼこぼこです。
トーイング(牽引)中のぽけもん。
飛行機は飛行することに対して効率的に造られているため、陸上を走るタキシングは非常に効率が悪く、タキシング1分でおよそ50~60リットルもの燃料を消費するそうです。1フライトおよそ25分タキシングするという話もネットでありました。仮に事実とすると、単純に場合によっては1,250リッターを消費するときもあることになります。クルマで換算するとおよそ20台分の満タン分です。桁違いです。ゆえにこのようにトーイングする距離が延びたり、機会も増えているようです。

左を見て、城南島上空を通ってB滑走路へ着陸する飛行機を撮り、

急いで右を見れば、D滑走路へ着陸態勢に入っている機体を捉え、空気が澄んでいると楽しいひと時です。

引いて見るとこんな感じです。と言ってもこれで174mm(フルサイズ換算で)。横に写っている線はワイヤーフェンスです。離陸に備えるJALの後ろにある緑地帯が城南島海浜公園となります。

転がって(タキシングして)いるスターアライアンス・ANA。この瞬間にものすごい燃料を消費しています。羽田はとくに過密のため待機時間が長かったり、滑走路が遠かったりで燃料コストが高くつくようです。

夕日でだんだんとJALの機体がピンクに染まり、

そして高度が少し上がるとピンクが濃く見えます。

ANAもピンク。

ジェットの黒煙が薄っすらと。

エアドゥ。機体右側だと機首が上がっていても水平基調に見えない。

街灯りも少しずつ点いてきました。夜のはじまりです。と飛行機を撮るのに夢中となっていると、

あれ、すごい人だ。なんかあるの?と思いきや、

ふと海のほうを見ると、デカい月が。どうやらスーパームーンの日なようです。前日に中秋の名月を終えて、これまた何も考えていませんでした。ちなみに月が出てすぐは薄っすら明るい空と対比してコントラストがほとんどないせいか、AFが迷う迷う。

せっかくなので、スーパームーンと絡めて撮ることに。スーパームーンとの最初の一枚。

二枚目。こういう瞬間は周りから「パシャパシャパシャパシャ」×身近だけで20ぐらい、とすごい音がします。そしてうまく絡まないと「あぁ~」と残念がる嘆声の合唱が聞こえてきます。

月は思っている以上の速度で上がっていきます。上がりながら刻一刻と月と空の明るさが変わっていくので、一旦月を試し撮りして露出を調整してチャンスに備える、という準備行動を繰り返します。簡単に言いますと、空は暗くなり、月は想像以上にどんどん明るくなるので露出を少しずつ下げていきます。そんな準備行動のとき米粒みたいな機影が。右端です。シャッター音もならず「あれ撮らないの?」と思い横を見るとカメラの設定を変えてたり誰も見向きもしていませんでした。まぁちょっと小さすぎますね。ちなみに私は一点AFしかやったことありませんが、現場でも本でもゾーンAFが多いような見受けましたので、次回トライしてみようと思っています。

D滑走路へ降下中のエールフランス。みなさんD滑走路へ着陸する機体を月の中へ入れたいようでした。なかなかどんぴしゃ絡まずに、毎回「あぁ~低すぎる」「あぁ~高すぎる」と声があがります。

船と月の写真が17:46、この写真が17:59です。13分ほどでここまで月が上がり、かつ月が明るくなり、空は暗くなりました。月が高くなってきたのでどう考えてもD滑走路への着陸機と絡まない距離感となってくると、「この辺でもうだめだわ、来年来年」と、隣の人がおじさんだったと思いきや、「うわ女性だったんだ」とびっくりしつつ、そんなことを言ってあきらめる人も出てきます。

C滑走路からの離陸とも距離感、大きさ、カメラの設定からする機体の明るさとして難しいものを感じます。

引いて撮るのが精一杯。D滑走路への着陸があるため、C滑走路離陸のひねりも期待できません。
前日のはD滑走路離陸のひねりを撮ったものでした。

露出が大きくマイナスとなっているので、他のを撮っても暗すぎます。

離陸は機種や搭乗数、燃料の重さなどで、離陸ポイントも変わってきます。狙うのを諦めて、もう飛行機を追って、月が入れば万々歳。と方針転換。

写真はストロボライトですが、飛行機のライト類は非常に強い光なので、このように一発でAFが狂うこともあります。

AFが喰いつかないままピンボケし、どう考えても月が入らなそうだったのでズームをちょっと引きつつ、しかも中央を過ぎればどんどん離れ暗くなっていくので、こんな感じで失敗続きが発生することもあります。ところがカメラの力はすごくて、ここからまた喰らいつき直すこともあります。

この日はこのあと打ち合わせと飲みがあったので、私も諦めて退散することに。

月を最後にファインダーで覗いてみれば、ブラストが上部に掛かった月明かり。これも狙えばなかなか狙えないから、よしとします。

花の独身羽田満喫プランが終わりを告げようとしています。なお私は理解していませんでしたが、後日調べてみると
中秋の名月が満月とは限らない、と知りました。ちなみに本当の真満月は日本時間で28日午前11ごろだったようでその頃は日本から見えないわけですが、日本から見えたスーパームーンのほうがより満月に限りなく近く、いずれにしても前後一日は満月扱いしても問題なさそうであり、天体はある程度情緒的に捉えないと楽しみが減りそうです。そもそもスーパームーンなんて興味すらありませんでしたが。

仕事帰りで、この時間から来る人も多くいました(18:38)。スーツ姿でカバンからカメラを出す光景がちらほらと。みなさんあらかじめ分かっていて、朝出るときからカメラを持ち歩いていたのですね。私も来年はあらかじめ狙って来たいと思います。と、またいろいろと勉強になりました。

お腹空いて、がまんできずにこの日は2タミにある
信州そばあずみのにてそばとかつ丼を食べて、後ろ髪ひかれながら帰りました。そばだけだと男性は足りないと思われるぐらい少量でした。
カメラをはじめてからたくさんのことを知りました。思いがけない知を見つけることも。
いろんなことを知りに、カメラを持って
ドライブへ行こう。