Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)ももちろんカヴァーの対象ですが、当然ギタリストによる演奏がほとんどでしょうか。
でも、個人的にはやっぱりこの2テイクかなぁ(^_^;)
もちろんすばらしい演奏は他にもいっぱいありますが、せっかくピックアップするならということで、完全なる独断と偏見です。
ひとつは、ちょうどジミ・ヘンドリックスのリマスター盤がリリースされていた頃に出たトリビュートアルバム「
Stone Free」(1993)のオープニングを飾っている
The Cure(ザ・キュアー)による「
Purple Haze」のカヴァー。
そうです、あの「ザ・キュアー」です。
実はリーダーでフロントマンのRobert Smith(ロバート・スミス)は、昔からジミ・ヘンドリックスのファンであることを色々なメディアで紹介されていたらしいのですが、彼らのデビュー・アルバム「Three Imaginary Boys」(スリー・イマジナリー・ボーイズ)には「Foxy Lady」のカヴァーが収められているので、本当なんだろうと思います。ただ、あのテイクはそれこそまるで違う曲に聞こえる。リリース年が1979年だから、もろペタペタな下手くそパンクバンド・サウンドでした。まぁ、時代的にそういうのが流行っていたんですね。
ペナペナって言えば同じ年に
The Flying Lizards(フライング・リザーズ=トビトカゲ)なんてバンド(プロジェクトって言った方が正しい?)が、段ボールを蹴ってドラム替わりに録音した「
Summertime Blues」(サマータイム・ブルース)や「
Money」(マネー)を発表してましたけど(今では信じられないことにチャート上位にランクイン)、それらに比べれば、普通の楽器で演奏している分、ペラペラ度は大したことないかも。ところで、リーダーだった
David Cunningham(デヴィッド・カニンガム)は、今や音響系のインスタレーションを創るアーティストだったりする。(もともと美術系の学生だったそうです)
あっ、話が逸れた。
でも彼らのアルバムも面白い〜〜。ペナペナなサウンドは馬鹿っぽく聞こえるけど、馬鹿じゃない。
実はザ・キュアーによる「パープル・ヘイズ」は別のテイクがあって、そっちは普通っぽく演奏している。しかも、ご丁寧にあの終わりそうなところでもう一度フェイドインしてくる演出まで真似ています。でも、このトリビュートアルバムの方のテイクを最初に聴いたときには、ちょっと感動しちゃいました。だってサウンドが立派に黄金期の「ザ・キュアー」節になっていて、ギター野郎的臭いがしない!しかもかっこいい!プロデューサーがこれをアルバムのオープニングに選んだ理由が分かります。
それにしてもザ・キュアーも凄いバンドですよね。90年代以降にデビューしたオルタナ系、インディーズ系バンドのほとんどと言って良いくらいですが、彼らのエッセンスが必ずどこかに見え隠れしている。それがどんどん連鎖して最近の音楽にも未だに影響を与えつづけている。
さて、もうひとつは?
Jaco Pastorius(ジャコ・パストリアス)による「
Third Stone From the Sun」(サード・ストーン・フロム・ザ・サン)かなぁ?
ライヴ途中のソロ・パフォーマンスで何かを弾き始めたと思ったら、途中でこの曲のメロディーが!!それでお客は大喜び(^^)、ってパターンが多かったそうです。
これは
Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)のライヴビデオ(DVD)「
Shadows and Light」でも観ることが出来ます。
アルバムでリリースされている「
Shadows and Light(1980)」には残念ながら収録されていません。
このライヴの面子は、名前を見ただけで目が点になるくらいに凄いんですけど、当時はどれだけ理解されたのでしょうか???
というより、当時のフュージョン好きは果たして聴いたんだろうか?
ジョニ・ミッチェル、イコール、フォークソングみたいな方程式だったし、実際にその数年前に撮られた
The Band(ザ・バンド)の「
Last Waltz」を観たとき(映画館で上映されたのっていつだっけ?)にはそういうイメージで写っていた記憶があります。
とにかくこのアルバムは、未だに全く色あせないその完成度の高さには脱帽だし、聴く度に鳥肌ものの演奏にワクワクします。
奇跡としか言いようがないセットでしょうか。
ちなみにこちらの映像で見るジョニ・ミッチェルは、まるで学校のPTAの集まりに来るお母さんみたいな格好ですが、、、まぁ、とにかくそれは置いておいて、やっている音楽は凄い。
Jaco Pastorius(ジャコ・パストリアス)
Don Alias(ドン・アライアス)
Pat Metheny(パット・メセニー)
Lyle Mays(ライル・メイズ)
Michael Brecker(マイケル・ブレッカー)
彼らのそれぞれの音楽を知っていると、このライヴでのパフォーマンスがより楽しめます。ソロパートやちょっとしたリフで彼らのレパートリーの音が聞こえてきたりするから、思わずニヤついてしまうファンも多いと思う。
個人的には、70年代後半の様々なアーティストのライヴ盤リリースラッシュがあった時期の、ちょうどその最後を飾る傑作ライヴアルバムだと思っています。
そうそう、Jimiも死んでなかったら、Jacoとセッションしていたかもね。
そういえば二人とも9月に亡くなったんでしたね。。。
Posted at 2010/09/11 11:57:45 | |
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